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あちこちでギチギチ働いていた頃

パートに派遣、その他の請け負いで仕事をし、ギチギチ働いていた時期があった。5年以上前の事だ。

私には借金がある。不動産賃貸を始めるために政策金融公庫から少なくない金額の借金をしている。遊興や生活のための借金ではない。これは事業のための借金だし返済の計画もちゃんと回っていたからそれについては不安とか困った事はない。ただ、ウチは世帯収入がタイトで下の子などまだ高校生なのだ。(下の子は私が42歳の時の子供だ。人生設計がなってないね💦)当然まだ学費がかかる時期でもある。その他、家計全体を考えると住宅ローンや子どもたちのこれまでの教育ローンも複数ある。生活費に余裕はない。正社員でフルタイムで働けているならまだしも、自分など不安定なパートと零細大家業で何とか家計を回しているだけなのだ。空いた時間があれば稼ぐ手立てを考えて実行するしかない。

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そんな思いで単発の派遣仕事に登録して時間がある時はギチギチに仕事を詰めてやっていた時期があった。かなりムリはしていたと思う。

あのギチギチ仕事をして来た時期を通じて自分は何を得たのかなぁ。

多少の収入と、複数の職場で仕事した人生経験、自分に合う事合わない事。
仕事の場で得たことの大きさを思う。
人は仕事を通じて成長する。それは若いかどうかは関係ない。

ある職場は極端な職場だった。ヒマな時はどうしようもなくヒマだけど忙しい時は息つく暇もないくらいの忙しさになる。とても覚えることが多く、タブレットを操作しながらの事務作業と接客も同時にこなさなければならず、それが自分にはどうにも難しかった。結局その職場は研修も含めて3ヶ月ほどで辞めてしまった。その職場では自分の娘くらいの若い子からミスを指摘され叱責されたり、超多忙時期の朝出勤すると一緒にシフトに入っていた人が病欠で人員が欠けていて、本来2人で対応すべき仕事を、全然慣れていないのに一人でやらざるを得なくなったり。その場その場で自分で考えて判断しなければならないことだらけで、疲労困憊してしまった。分からないのに一人で急に対応させられるのって本当に怖い。もう逃げたくなっちゃったよ。そんな毎日ではまともに出勤して仕事なんてできないよ〜。あの時は苦しかったわ。

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あとは単発の派遣の仕事もだいぶやった。単発の派遣の仕事はレギュラーで同じ職場にシフトを決めて入るのではなく、忙しい時、人手が足りない時だけ1回数時間程度で仕事をする。仕事がある時はメール等で連絡が入るので自分が出来る日時でやりたい職種の募集がある時はすぐにメールに返信してエントリーする。人気の仕事はもう早い者勝ちである。私がよくエントリーして入った仕事は、飲食店のバックヤードで主に洗い物をする仕事だった。昼間にやっていた仕事が終わって夕方5時から夜の10時まで、飲食店のバックヤードの仕事は、時給もまずまずだったしその職場の人たちも大変良い方ばかりだったので、気持ちよく仕事が出来た。仕事中は立ちっぱなしだったけど。

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あとは中心部の人通りの多い場所での販売の仕事。その売り場は1ヶ月ごとに販売のお店が入れ替わりになるところだった。1ヶ月のうち週に3〜4日売り子としてその仕事に入った。私が勤めたのは広島で人気のお菓子屋さんの1ヶ月限定の出店の仕事だった。割合名の知れた有名なお菓子だったようで(私は知らなかったが)ひっきりなしにお客が来た。その仕事の責任者として仙台に来ていた30代の男性社員と、ヒマな時におしゃべりして興味深かった。結婚してお子さんが出来たばかりのその人は、こうして出店の度に全国各地を出張して歩き「今は必死に稼ぐフェーズ。お金を貯めてマイホームとか独立起業を考えている」という話をしていた。私も不動産を買って賃貸運営をし始めたばかりの頃だったので、起業とか副業とかそんな話をたくさんした。自分が少し前まで勉強に使っていた本をプレゼントしたり。今も「あの人は今はどこでどうしているかなぁ?」と思い出す。

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後は試験監督の仕事とか、小学校の引越し作業の手伝いとかマンションのショールームで「さくら」役とか(笑)

「マンションショールームのさくら役」ってちょっとビックリだけど。建築中やこれから建つマンションの説明を聞きにくる人がいる時、そのお客さまがリラックスして説明を聞き、お客さまが「買う気」になるように、その場を演出するための「応接ルームにお客のフリをしてその場にいる人」の役割なのだ(笑)お客さまがいない時は外でティッシュ付きのビラを撒くの。でお客さまがふらっと現れて説明を聞く状態になった時は、「さくら」役の呼び出しがかかる。役割的に若い子よりも私のようなちょっと歳のいった主婦が歓迎される仕事だった。世の中、色んな仕事があるなぁ。

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今はそこまでギチギチに詰めて仕事をしなくても何とかなるのでやっていない。だけどいつまたそのような仕事に戻らないとも言えない。短期間で色んな仕事についたことは勉強になったし結構面白くもあった。
新しい職場に行く度に自分はどんなに年齢が上でも一番下っ端、ペーペーの初心者。「派遣会社@@から来ましたみけ子です。今日はよろしくお願いいたします!」と明るく元気よく挨拶して、仕事時間中は指示された仕事に集中して、終業時間になるまでその場で働く。単純って言えば単純な話だ。どこで仕事してもひとまず何とかなる、という妙な自信もついた(笑)

今は保証のないそのような単発の派遣で生活費を稼がざるを得ない人も多と思う。一つ一つは些細な、こういった小さな仕事の積み重ねで世の中は成り立っている。


今日も懸命に働く、
そんなたくさんの労働者に敬意を❣️




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