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疲れたときのタオイズム

ここ数日、気分はグレー。

改めて転職しようと思ったときに
「あれ、何やりたいんだっけ?」
というどうしようもない焦りと焦燥感が
背中越しに追っかけてきているようで。

いくつか登録した転職エージェントから
送られてくる空虚な文字の羅列たち。

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オススメってなんだ、このやろう。(笑)

30手前にして、キャリア描けない。
やりたいことの確信とかない。
何かに秀でているという自信もない。

あ、これってヤバいのだろうと思ったときには、
自尊心とアイデンティティというものが
モロに崖から突き落とされているようで。

頭の中は「ヤバい」というたった3文字で
埋め尽くされていた。

気乗りしない中、
旧友に会いに尼崎へ。

天気は雨。
心象と見事にマッチ。

それはそれで素晴らしいなと、
逆に感心してしまう。

そんなときだった。
友人がなにげなく
老子の本を差し出してきたのは。

これおもしろいよと渡してくれた、
その本を彼の部屋の中で食い入るように
読んでしまった。

外見は飾らず、
内面は素朴、
我を張らず、
ムダな欲望を押さえる

そう逆だったのだ。
見事にぼくは。

内面は尖り、
外見を大きく見せようとし、
我を見よとばかりに、
私欲に従っていた。

とんだバカ野郎だった。

内面に受けた平手打ちを隠しながら、
これはヤバいわと友人に話した。

それが必要だったのかもねと
友人は静かに笑っていたけれど。
多分分かっていたのだ、彼は。

僕の内面が荒れ狂っていたのを。

友人と別れ、少々長めの帰路に着く。

何やらたくさんメールが届いている。

阪急の列車に揺られながら、
もう小細工なんて要らないやと。
友人にひそかに感謝する。

こうじゃないと嫌だ、
あぁじゃないと違う、
そんなわがままばかり。
正解だと勘違いをしていた。

目の前に提示されたご縁を
感謝して受けとる。

そう生きていくこともできると
改めて思う。

別に戦わなくたって大丈夫。

タオって意外とスゴいのだ。

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