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秘密とカレー - through confidential


耳にこそっと、秘密を他人に言ってしまうことは、例えるなら、お腹が空いている人の前で大盛りのカレーを食べるようなものだ。

食欲を我慢するという耐え難いこと、感情を逆撫でするような、そういった感情が先述のカレーの件には含まれている。それと同様に、誰かの秘密をこそっと言ってしまうことは、その秘密を信用して言ってくれた本人の感情を逆撫でしている。


やはり、人に秘密を言うからには、その人を信頼しているからであって、その分だけ、バラされるとショックである。だが、人の悪口とか秘密というものはなぜかバラしたくなる。

人に言うことで、他人より情報を多く持っている優越感を得たり、マウンティングする、と言ったことができるから、バラしてしまうのであろう。でも、自分も人から聞いた秘密や悪口をバラしているかも知れない。そういって、秘密は人から人へと流れてゆく、流布されるのである。


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ある調査では、全国の20代〜60代の男女1,362名に「ここだけの話と言われて聞いたことを他人に話したことがある人」は全体の24.8%で、約4人に1人が話してしまっていることがわかった。

その調査の続きには、「ここだけの話をした人と絶交した」という話もあり、秘密を耳打ちすることは、とてもリスクのあることであり、自分が秘密を言ってしまったという行為について顧みる必要があるのではないかとも考える。


でも、やっぱりみんな、人の秘密って聞きたいものであるらしい。前述のようなマウンティングだったり、あるいは野次馬精神だったりするかもしれない。「人の不幸は蜜の味」と言うように、「人の秘密は蜜の味」と言うべきであろう。秘密は誰かに言いたくなってしまうもので、聞きたくなってしまうからこそ、すぐに広まってしまう。

無意識の中にある、秘密を流布している我が身、これを顧みる必要があるのではないだろうか。


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耳にこそっと、秘密を言ってしまうことは、例えるなら、お腹が空いている人の前で大盛りのカレーを食べるようなものだ。

食欲を我慢するという耐え難いこと、感情を逆撫でするようなことをしてはいけない、ということをよりユーザーに知覚するために、自分が誰かの秘密を言ってしまったときに、誰かの秘密を大音量で再生する。あえて自分が言ったことを流すのではなく、誰かが言ったその秘密を流すことで、反面教師ではないが、自分が秘密を言ってしまったという行為について顧みてほしいということである。


これが、Through Confidentialのはじまりである。




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つくった人

札幌市立大学デザイン学部人間情報デザインコースの3人。

三河 侑矢 (Yuya Mikawa)
札幌で生まれ、札幌で育ち、今も札幌に住んでいるという、生粋の札幌っ子。
イベント企画からグラフィックデザイン、エディトリアルにインタラクティブアート、最近はワークショップやフィールドワークまで、幅広く、とにかく実践的にやっちゃう何でも屋さん。
ライフワークは歌い手さんのライブ参戦に参戦することだが、ここ数年は満足にできてないのでそろそろライブ巡りの旅に出たい。
先日の日本デザイン学会秋季大会の学生プロポジションにてゼミ全員での共同研究「自然に対するアンテナに変化をもたらすデザイン」で優秀賞を受賞。
▶︎ ViViViT / ▶︎ Twitter
髙田 若葉 (Wakaba Takada)
映画と漫画と家族と旅行と夏と根暗の話とMVとアートっぽいものと散歩とアートと猫と面白い話と友達とにちゃんの怖い話とシャツとショートアニメと睡眠とフォーリーと麺類とスウェットと自分の名前とシュールとドライブに連れて行ってもらうこととTwitterと皮肉と外国の美少年と星新一と話が滑った後の空気とパーカーと赤と緑と青と黄色と靴下と肉とジンとかわいい雑貨と音楽と松本大洋と暖かい場所と海とかが好きです!
▶︎ Instagram
松村 一希 (Kazuki Matsumura)
北海道にいます。雪が嫌いじゃないので住みやすいです。ゲームが好きです。スマブラが好きです。スマブラをすこりましょう。ポケモンも好きです。内定をください。内定を。お金もください。



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お知らせ


私たちが制作した「Through Confidential -秘密をスルーする耳-」がISCA2019(INTERNATIONAL STUDENTS CREATIVE AWARD 2019)のデジタルコンテンツ部門にノミネートされました!ありがとうございます!!


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ISCAとは?
ISCA(INTERNATIONAL STUDENTS CREATIVE AWARD)は、国内外の芸術系、情報メディア系の大学や大学院、専門学校の学生を対象にした国際的なアワードです。「国内映像コンテンツ部門」「海外映像コンテンツ部門」「デジタルコンテンツ部門」の3部門で作品を募集しています。
今年度のISCA2019には、国内から69校 242作品、海外から20ヶ国 260作品の応募がありました。ナレッジキャピタルは、若い感性、才能を育てることが未来を変える大きなカギになると思っています。ISCAは、その未来を担う若手アーティストを発掘、育成することを目指しています。


2019年11月29日・30日に、グランフロント大阪北館ナレッジキャピタルイベントラボにてノミネート作品の公開審査会が行われ、その場で実際に皆さんの御目に掛かることになりました。ぜひお近くの方はいらっしゃって頂けますと幸いです。

開催当日の詳細はこちらからご覧ください。
https://kc-i.jp/activity/award/isca/2019/program/


ノミネートということに満足することなく、展示当日に向けて、しっかりと準備に取り組んでいき、皆さんに万全の状態でこの「Through Confidential」をご覧いただけるよう、励んでいきます。当日は、我々の制作しました「Through Confidential」を通して、じっくりと自分を振り返ってみていただけますと幸いです。

何卒よろしくお願い致します。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。 皆さんから頂く「スキ」とか、コメントとかがとてもうれしいです。 なんだかもう少し頑張って生きることができそうです。 いただいたサポートは、毎日わたしが生きやすい世界になるために使います。 これからも、どうぞよろしくおねがいします。