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息子のこと

ここで、息子について、振り返りたいと思います。

息子は、都内の区立小学校に通っていました。1クラスに約30数名、学年は3クラスあり、1学年はおよそ100名弱の学年。

息子が小学5年生の夏休み前。

担任の先生との2者面談の時に、先生からの開口一番の言葉が

「〇〇君は勉強も普通に出来ているし、問題行動もないです。なので〇〇君のことは、あまりよく見れていません。もっと見てあげないといけない子がたくさんいるので・・・。」




学校の先生の多忙さは、想像できます。30人余りの小学生を、一人の先生が担当するのは大変なことでしょう。

先生の発言は、一種の誉め言葉だったとも思います。担任の先生は、当時25歳。教師2年目の若い男性の先生で、私はその言葉を聞いたときに、びっくりしましたが、同時に「素直な先生だなぁ」とも思いました。

息子は、いわゆる

「良くも悪くも目立たない子」

そんな息子が、長野に引っ越すことになり、まもなく居なくなる。

担任の先生、まわりの子供たちの視線が、一気に息子に向けられるようになりました。

先生は、息子のためにお別れ会を企画してくれたり、子供たちは日々、息子に話しかけたり、手紙をくれたりしたのです。

引越しまでの約1か月。

息子は、同級生、先生の暖かい気持ちに触れて、彼の凍てついた心が、 雪溶けのように溶けていきました。

「長野に行っても忘れないでね。ずっと友だちだよ」

息子に寄せられた、暖かいメッセージの数々に、感謝の気持ちでいっぱいになりました。


そして、息子は…

暖かく見送られて、長野に旅立つことができました。

つづく