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大切にしたいことを大切にできる環境が大事

うちの中1の長男は、今は中学に月に2回、2〜3時間しか行かない選択をしている。

それで大丈夫なのか?と問われれば、大丈夫、と今は自信を持って答えられる。

それはなぜかと聞かれたら、これに尽きる。

「本人がいちばん大切にしたいことを大切にできているから。」


何を大切にしたい時期なのか

教育や保育など、発達の勉強をされている方ならご存知だと思うのだけど、人にはある程度、年齢によって何の獲得に最適な時期かが決まっていると思う。

例えば、1歳半健診でよく言われるのが「指差しの有無」なのだけど、これは自分が見ているものを共有してほしい、共感してほしい気持ちの表れと捉えられてる。

大多数の人の脳にプログラミングされている発達に沿って順調に心や体が発達しているかのチェックよね。

うちの子たちはみんな揃って大多数の脳のタイプではなかったから、指差しはしなかったし、その後の発達の仕方も様々でね。

スイッチが入れば発達していくけれど、うまくスイッチが入らなかったら、そこは周りと同じようには発達していかない、そんなオリジナルの発達をしていってる。

みんなと同じ発達をしないとダメなわけではないのはわかるけど、将来が心配。

そういう気持ちで子どもたちの成長を見守ってきた私。


幸い、児童精神発達の先生方がたくさん発信をしてくださっているおかげで、私はオリジナルな子育ての軸とは何かを知ることができて、今はそれを大切に子どもの成長を見守られてると思う。

その軸とは「自己選択」。

自分で選択することが大事なんだって。


親として、自分が通ってきたレールの上を同じように歩む選択をしない子どもには、どうしても不安を感じてしまうものよね。

だけど、そこは親が親自身の世界を広げることと未知の世界を楽しむ気持ちを持つことが必要なんだなぁとわかってきた。

そして、今、子どもは何を大切にしたくて生きているのかを理解すること。

ここを意識することが大切だと思う。


定型発達の子どもたちのように、順序立てられた発達をしていく子どもは、その発達に沿った教育プログラムが用意されているし、先生もそれに沿った関わり方をしてくれるから、学校で学べることってたくさんある。

だけど定型の発達の仕方をしない子どもたちは、みんなと同じ足並みで動けない場合がほとんど。

興味の視点や大切にしたいことが違ったりするから、適応しようとすれば自分の気持ちをガマンせざるを得ないし、自分の気持ちを大切にしようとすれば何かを手放さなければならなくなる。

だからね、そんな子どもたちの「今」の状態をよく見てあげたい。

学校で促される「今必要なこと」と違っているのだもの。


長男が大切にしたかったこと

今ね、すごく伝わってくるんだ。

長男が大切にしたかったことは「人の心」なんだってこと。

社会不安があって、人と会うことは苦手だし、人のいるところには極力行かないし、友だちをつくることはしないし、人と関わらない仕事をしたいと言ってる長男。

だけど、人に興味がないとか、人を心の奥から拒絶しているわけではなくて、大切にしたいと思ってきた「人の心」を大切にできない状況があるから進めないでいる、そんな感じがある。

ひといちばい大切にしたいと思っているからこそ、いろんなことに引っかかるし、目の前の人が心を大切にしていないと感じると心が拒絶してしまうんだと思う。


私もね、自分の心を大切にできなかった頃は、長男と話ができなかったよね。

長男はわかってたんだと思う。

私が自分の心を大切にしてないって気づいて、心は大切だって実感してから、長男と話ができるようになってきたから。


大切にしたいことを大切にできる環境

学校に行かない長男に「大丈夫」と言えるのは、長男が大切にしたいと思っている「心」を大切にできる環境が作れたからだと思う。

長男には今、安心して話ができる人が数人いる。

児童精神科医の主治医とスクールカウンセラーの心理士さんと放課後等デイサービスのスタッフさんの一部と中学の特別支援学級の担任の先生の1人。

どの方も心の育ちを大切にしていて、長男の心を大切に扱ってくれる人たち。


長男には「心を大切にしている人かどうか」がわかるから、そうじゃない人とは話ができずにシャットアウトしてしまうのね。

それだけ繊細なのだけど、今は長男にとって「心を大切にできる」環境が整っていて、思う存分大切にできるから、長男はどんどん成長していってると思う。

学校に行かなくても、中学の数学は解けるし、私が教えると理解する。

単純記憶や積み重ねの「漢字」は苦手だけれど、学校でなかなか学べない「時間管理」スキルはかなり体得してきてる。

みんなと同じにはいかないけれど、みんなと同じじゃないからできることもたくさんある。

筋力も体力も落ちるからこそ、自分の体と向き合わざる得ない時間もあって、それがかえっていい学びにつながっていたりする。

そういう道があっていい。

だから大丈夫。

人と違っていても、その子が大切にしたいと思うことを大切にできる環境があれば、その子なりに成長していくんだよね。


そんな気づきが嬉しかったから、言葉にして残しておくよ。





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