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2020 poems

7
ことばのこどもたち、いざとんでゆけ!
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#詩

ねがい

めがさめて消える
ゆめならいいと
おもったわ

もうひとつの世界があって
みんな平和にくらしているの

手をつなぐことも
わらうことも
抱きあうことも
こわくないの

ためらうことなく
手をのばすことの
できる世界

顔覆いをとって
くらせる日がきっと来るわ

わたし
めがさめて消える
ゆめならいいと
おもったわ

 

 

まいにちがおいわい

まいにちがお祝い
さあ今夜も ろうそくをともそう

きみのいのちは
今日も たしかに かがやいていた
ぼくの星から 光ってみえた

きみのすきなあの人と 星座みたいに見えたよ

まいにちがお祝いだよ
今夜も 乾杯をしよう

きみのすきなことばで
空気を震わせて

一編の詩に編み上げよう
ぼくが六弦を奏でるから
うたをうたって

ぼくたちの
おいわいのうたを

*水城ゆうさんのメルマガの記事、「うま

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ゆうやけ

ゆうやけ

こんな色だった

おかあさんの
おなかのなか

ひだひだの奥の
暗くて
あかるいところ

おかあさんが笑うと
わたしもゆれた

おかあさんが泣いても
わたしもゆれたよ

ときどきあの場所へ
帰りたくなるよ

 

 

うまれたあと

うまれたあと

 

赤ちゃんが
外のせかいへとびだした

ぎゅうぎゅうだった
わたしのおなか
子宮が からっぽになった

( 胎盤さん、へその緒さん、羊水さん
子宮さん、ありがとう )

からっぽになった場所が
あいで あふれるように

これからも

あたたかいもので みたされるように

 

 

 

なまえ

なまえ

ぼくのなまえがなかったころ

いろんな人が
抱っこしてくれて
ミルクをのませてくれた
おかあさんは別のへやで
ぼくを抱っこする
じゅんびをしてた

ぼく
やっとね
地球にきたよ
( 冒険ははじまったばかり )
ぼくいろんな人に抱っこされたい
ぼくもその人を抱っこしてあげたい

なまえがなかったころ

そうおもってた

公園にて

おかあさん、さみしいって思わないで
みんないっしょだよ

草も虫もどの生物も産み出すから
仲間だし応援してる
人間だけが特別なんじゃない

さみしいって思わないで
みんないるよ
ひとりぼっちじゃないよ

おかあさんは
葉っぱや宇宙とつながれるんだから
ひとりじゃないんだよ

みんないるよ

 

せかい

せかい

 
 
ドアをあけて
お出かけすることや

ただいまと
帰ってくることが

こわくなければ

安心して
お出かけできる

安心して
帰ってこられる
 

見えない通行手形を持ち
出入り自由となり
踊るように
らららと
暮らすことができるわ

あなたの
世界は
そんな
呼吸のなかに