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水曜日の本棚#17 こども六法

誰しも「これにお金を使うときは躊躇しない」という分野があるものだ。それがひとによって服だったりお酒だったり趣味の遠征だったりで、そんなところに個性が現れて楽しい。

わたしは本を買うことに躊躇がないので、記事やニュース内で取り上げられている本が気になればポイポイ買ってしまう。この「こども六法」もそんな経緯で我が家に来た1冊。内容そのものというよりは、著者がこの本をつくった背景−いじめにあった子ども時代に法律の知識があれば、自分の身を自分で守れたのではないか?という発見から大学進学後はその研究に邁進−とか、ものすごいパラレルキャリア−俳優として劇団四季の「ノートルダムの鐘」にも出演しているとか−のほうに興味を惹かれていた。

実際手にとってみると、すべてルビ入りでやさしい日本語で書かれているし、外国人の愛読者が多いというのも納得。そして自分の国の法律なのに知らないことのほうが多くて、情けなくなるとともに危機感を覚えた。

わたしたちは生まれたときから、この社会のなかの一員として知らぬまにあらゆるゲームに参加させられている。それは資本主義だったり、民主主義だったりするのだけれど、改めてその全貌やルールを説明を受けることもなければ「よーい、ドン!」で始まることもない。これではルールを熟知した一部の者しか恩恵ないよな。ゲームの得手不得手だってあるよな。著者が最初に願ったように、いじめや虐待で辛い思いをしている子がこの本を手にとることで、ものごとがポジティブな方向へ進みますようにと祈りたくなる。

スペース的な問題で電子書籍を買うことも多くなったけれど、こういう本は紙のものを手元に置いておきたい。そしていつか子どもがふと手にとってくれたらいいな、と思っている。

幅広い世代でヒット中だそうです↑

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