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水曜日の本棚#18 サラダ好きのライオン

世のなかのひとは、お風呂で一体何をしているんだろう?

いや、もちろんお風呂のメイン目的(?)であるお湯に浸かったり体を洗ったりをしていることはわかるのだけど、お湯に浸かっているあのひととき、何をしているんだろうと思うわけです。

ぼーっとしてる?
スマホ見てる?
あ、もしかして浴室にTVとかついてるのかな。

以前、定期的に通っていたエステで「(もちろん、といったニュアンスで)みかさん、お風呂ではマッサージとかしますよね?」と言われて口のなかでモニョモニョした覚えがある。なに、美意識高いひとって夜な夜なお風呂でマッサージしてるのかいそうなのかい。

で、どうでもいいことなのですが、わたしはお風呂でよく本を読んでいます。「お風呂本」は小説とかじゃなくて、だいたいエッセイとか漫画とか軽く読めるもので、「さて今日は何読もうかなー」と本を選ぶのが小さな楽しみだったりする。

先日、久々に手に取ったお風呂本が「村上ラヂオ」で、気づけば夜中の1時くらいまで湯船で読みふけってしまった。途中、心配した夫が覗きに来たくらい。

以前も書いた気がするけど、村上春樹氏の小説は苦手。でもエッセイは好きでよく読むし、何回も読む。だけど、これは読んだ記憶が(持ってるくせに)あまりなくてつい一気に読んでしまったのだった。

ふと思い立って調べてみたら、彼、もう71歳なんですね。読む側にほとんど年齢を意識させない話の数々はさすがだなーと思うのですが、やっぱり所々に「こりゃポリコレ的にまずい」と思う点もあったり。でも、彼の日常を切り取る視点、多くの経験から引っ張ってくるエピソードとその着地点、そしてもちろんその独特の文章は理屈抜きで時間を忘れさせてくれる。

もちろん思いついたときにちょちょっとメモしておけばいいんだけど、こっちも眠いし(眠れない夜は僕に取って、サラダ好きのライオンくらい珍しい)、〜後略〜
「村上ラヂオ 3 サラダ好きのライオン」村上春樹文 大橋歩画)

「サラダ好きのライオン」なんて、普通思いつく?つかないよねぇ。

#日記 #本 #書評 #村上春樹 #読書

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