有酸素運動と無酸素運動の効果
運動はダイエットやボディメイクに欠かせません。
食事も見直して、「さて、運動しよう!」と意気込んで始める人も多いと思います。そんな時に「有酸素運動と無酸素運動どちらを重点的に行っていけば良いのかわからない」という疑問が湧きませんか?
私も始めはどちらが良いのかわからず、闇雲に運動していました。
有酸素運動と無酸素運動について少しでも参考になれば幸いです。
※ちなみに食事内容が悪いと運動しても効果はほぼないでしょう。
食事8割:運動2割
という位に食事は大事です。頑張って運動を始める前に食事の見直しを行ってください。
有酸素運動と無酸素運動では、身体に与える効果が違います。
今回はこの2つの違いについてご説明します。
エネルギー代謝
まず、有酸素運動と無酸素運動を説明する前に、人のエネルギー代謝について説明します。(難しいので飛ばし読みで大丈夫です!)
人も、車のガソリンのように動くためのエネルギー源を身体で合成しています。このエネルギー源の元となっているのがATP(アデノシン三リン酸)です。
このATPは筋中に存在しますが、ごく少量しか保存できないため、ADP(アデノシン二リン酸)となり、その際に発生されるエネルギーとなって筋が動きます。
ATP ⇒ ADP + リン酸 + エネルギー
このADPはATPに再合成されるため、人は動き続けることができます。
なぜこの話を最初にしたかというと、この後の有酸素運動と無酸素運動と非常に関係があるからです。
ATPの再合成には以下の3種類があります。
①ATP-PCr系
②解糖系
③有酸素系
①ATP-PCr系
無酸素性になります。短時間に激しい運動をするときに優先的に使われるATP再合成システムです。いわゆる瞬発力の必要な無酸素運動を行ったときですね。
例えば、50m走ですと息を吸う間もなく走ると思います。酸素を取り込めないため、体内の仕組みで無酸素でもエネルギー源を作り出します。
・運動強度 ⇒ 高強度(ジャンプ、50m走など瞬発力を必要とする運動)
・エネルギー源 ⇒ クレアチンリン酸
クレアチンリン酸は、サプリメントなどもあり、トレーニーで愛用している人もいます。しかし、一般の人が行うようなトレーニングでは、瞬発力を必要とするような運動は行わないため、①はあまり気にしなくて良いと思います。
②解糖系
無酸素系ですが、一部の有酸素運動も含まれます。糖が分解されて乳酸が発生する過程でATPが再合成するシステムです。筋トレなどがこの解糖系に当てはまります。乳酸が出るのが特徴です。
・運動強度 ⇒ 中~高強度(筋トレ、バスケットボール、200m走)
・エネルギー源 ⇒ 糖質
解糖系のエネルギー源は糖質です。
筋トレする人にとって、糖質は大切なエネルギー源です!
糖質の摂取によって、筋トレの効果が期待できます。
トレーニング前後で糖質を摂ると、筋肉の合成をサポートしてくれます。ですので、ボディメイクしたい人にとって糖質は重要になります。(私はボディメイク中に糖質制限を行っていたので、筋肉の発達が遅くなったかな?と考えています。)
糖質⇒脂質⇒たんぱく質の順番でエネルギーとして使われます。
ですので、糖質も脂質も摂らないで筋トレすると、たんぱく質が使われてしまい筋肉は分解されますので、ご注意ください。
③有酸素系
有酸素運動のように、強度が高くなく長時間できる運動だと運動中に酸素を取り込むため、たくさんのATPが再合成されるシステムです。
・運動強度 ⇒ 低~中強度(ウォーキング、ジョギングなど)
・エネルギー源 ⇒ 脂質、糖質、たんぱく質
有酸素系のエネルギー源は、前回の記事で紹介した三大栄養素です。
一定強度で運動時間を持続すると、脂質の利用が高くなります。これは、ミトコンドリア内で脂肪をATP再合成のためのエネルギーとして燃焼が増えるためです。
体脂肪率を減らしたい人は、有酸素運動をおすすめします!糖質が使われた後は、エネルギー源として脂肪が入っているため、効率よく全身の脂肪を燃やしてくれるでしょう。
やはり食事と運動は密接な関係がありますよね。
有酸素運動
有酸素運動とは、ウォーキングやジョギングのように一定の時間以上行うことができるエクササイズです。
有酸素運動を行うと以下のような効果があります。
・脂肪と糖質の燃焼
・脂肪の利用率の向上
・ミトコンドリア密度の向上
・心肺機能向上
・心臓の一回拍出量の向上
・安静時と運動時の心拍数の低下
・最大酸素摂取量の向上(持久力の向上)
主にスタミナアップや脂肪の燃焼に効果があります。
先ほどのエネルギー源だと③有酸素系に当たります。有酸素運動を行うと脂肪がエネルギー源として使われるため、効率良く体脂肪率を落とせます。
よく有酸素運動は、20分以上継続した方が良いと言われます。理由として、最初は糖質が多く燃焼されますが、20分を目安に継続すると糖質より脂肪の方が多く燃焼されるからです。より長い時間をかけて有酸素運動を行うと、その分脂肪が燃焼されますよ!
もちろん、有酸素運動だけ行っても食事が悪いと効果はありません。食事内容を気を付け、有酸素運動を行うことで効率よくダイエットできます!
有酸素運動は、筋トレに比べて全身での運動となるため、「ある部位を鍛えたい、または細くしたい」人には向いていません。「全体的に脂肪を落としたい」人により効果があります。
有酸素運動はダイエットしたい人、体脂肪率が気になるにおすすめです!
無酸素運動
無酸素運動とは、レジスタンストレーニング(筋トレ)になります。レジスタンスとは、抵抗を用いて筋肉に刺激を与えるトレーニングという意味です。先ほどのエネルギー源だと②解糖系に当たります。
筋トレを行うと以下の効果があります。
・神経と筋の協調
・筋持久力の向上
・身体づくり(筋肥大)
・筋力の向上
・基礎代謝の向上(筋肥大効果のため)
有酸素運動のように脂肪燃焼とはいきませんが、基礎代謝の向上によって脂肪を燃焼効率を上げることができます。
1日の消費エネルギーの7割は基礎代謝によるものです。筋肉による消費量が最も多いため、筋肉量を増やして基礎代謝量を増やすことが、太りにくい身体作りとなります。
筋トレと有酸素運動を行うことによって、脂肪燃焼と基礎代謝向上で太りにくくすることができるでしょう。
また、筋トレは自分の気になる部位に効かせることができます。お尻、腕、足、背中などの自分で選んだ部位に対してトレーニングを行うことによって、理想の体型を作ることができます。これがボディメイクです!
筋トレにも様々な方法があるので、また紹介したいと思います。
まとめ
・有酸素運動のエネルギー源は、脂質・糖質・たんぱく質となり、脂肪を燃焼させて体脂肪率低下させることができる
・無酸素運動のエネルギー源は糖質であり、基礎代謝向上によって太りにくい身体を作ることができる
どちらも行うことがダイエットへの近道でしょう!でも、自分の目的と無理なく続けられる方を選んで自分のなりたい身体になりましょうね。
そして・・・
頑張りすぎて燃え尽き症候群にならないようにしましょう。
運動が楽しくなってきたら勝ちです!自然と続きます!
余談ですが、私は有酸素運動と呼ばれるウォーキングやジョギングは本当に続かないです。頑張って続けても1か月くらいで終わります…。
ですので、食事で体脂肪を落としつつ、筋トレをしています。もう有酸素運動は向いていないんだ!と諦めて開き直っています(笑)
嫌なものは無理に続けようとせずに、自分にとって合う運動を選びつつ他の選択肢と並行して行っていくことが大事です!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?