旦那が半年の育休を取りました【ツーオペ日記】
当たり前のように育休、取るでしょ。と考えていた妊娠中に、世間では男性が育休を取るのが想像以上に難しい現実を知った。
時勢的にも会社が一言「育休取りたい?」と確認することがマストになってきたとは言え、まだまだ男性が育休をとることが許されない風潮。
当事者になって初めてぶつかる、男である女であるだけでぶつかる壁。自分たちで話し合って決めたことが最適解でしょう、と思っていたのだがどうやら世間はそれを許さないらしい。結婚したら当たり前のように女性が性を変えなくてはいけないし、出産したら男性は育児に関わる機会を奪われて仕事に出なければいけない。そして仕事に復帰したら子供がいるというだけでキャリアを断たれたり、時短で働くのを余儀なくされるらしい。
待ってそれ現代の話?と耳を疑ったが、当事者として、1人の親になる身として、私たちが考えた結論は「2人で育休を半年、もしくは1年取得する」である。
実際には話合いの結果、旦那は半年、私は1年間の育休を取得することに。経緯は過去記事をご覧ください。
近い将来で、女性の社会進出とか男性の育休取得率、とか言われずに当たり前に仕事も育児もできて、子供ものびのび生きやすい社会になるようになればいい。まずは私たち夫婦が「空気読まず」に、2人でツーオペチャレンジ始める。
これからママ、パパになる方へ。育休とるかどうか、悩んでいる方へ、ぜひ読んでほしい。
役所で耳にタコができるくらい「産後鬱」の話をされる現実
出産に伴い地元の東北へ里帰りした私。金髪で、若めの妊婦が一人で役所の窓口に来たことが相当心配されたのか否か、受付してくれた話しやすい年配の女性の担当に、しつこいほどに産後鬱の心配をされた。
「しんどい時に、一時的に赤ちゃんを預けられる制度があるよ。」
「コロナ禍だけどお家に訪問して定期的にベテランさんとお話して、気分転換ができる制度があるよ。」
「産後は頼れる人がいる?極力1人にならないように、抱え込まないように、頼れる人や制度をうまく使ってね。お金も比較的安くて、ママさんだったら誰でも使えるから。」
幸い旦那が半年育休とるんです、と話すと驚いたような顔をされて「それはよかった」と安堵される。実際、当時はなぜこんなに心配されるのかわからなかったが、出産してすぐに「産後鬱」がどれほど身近にあるか思い知らされるのであった。
ツーオペでよかったこと
実際、産後一番しんどかったのは入院中である。
私が産んだ病院では常に母子同室(希望すれば3時間預かってくれる)で、常に誰かの赤ちゃんが泣いている状態だった。もちろん自分の子も泣く、隣の子も泣く。けれど泣き止まないのである。ママたちはみんなおっぱいが出ない様子でミルクに切り替えようかと相談している声が聞こえる。そんな赤ちゃんの体重が増えずに悩んでしんどい中、夜も眠れずにひたすら泣き声が響き渡る。
おっぱいのトラブルを実質一人で乗り越えなければいけないこと。
泣いている赤ちゃんを一人であやさなければいけないこと。
そしてみんな辛い中、泣き声がすることで迷惑をかけられない、と感じてしまうこと。
これらが、想像以上にしんどかった。プレパパ体験で助産師さんが伝えてくれた「ママは産後、本当にしんどい。おっぱいだけあげることに集中しよう。パパ。あとは全部パパがやる覚悟でいてください。」この言葉にすがりたくなるほどに、早く帰りたかったし、なんで私一人なんだっけ感から早く抜け出したかった。
なので、今も旦那には感謝しきれないのだが、本当に、おっぱい以外の全てを旦那が率先してやってくれている。
おむつ替え、夜中の寝かしつけ、日中の抱っこ、沐浴。全部基本は旦那がやってくれる。産後すぐはこれに加えて皿洗いや料理、愛犬の散歩など、何から何まで積極的に動いてくれた。
多くのママがぶつかる壁はおそらく「一人でやっている感」と「本当にもう一人、腕もう一本でも欲しいほど回らない」ことなんだと思っている。
実際、一人では驚くほど何もできない。生まれて間もない生き物を、目を離したら死んでしまうかもしれない赤ちゃんを放っておくことがそもそも危険な中、1人で常に張り詰めてお世話するなんて、絶対に無理だと思わない?
旦那が育休を半年とる、その心は
普通のパパになる男性はどう思うのだろう?早く仕事したい、自分がいなければ穴が空いて会社に迷惑をかける、評価が下がるので育休は取れない、などと思うのだろうか。
旦那に聞いた、なんで育休を取ろうと思うのか。その答えは
「この貴重な時期に、育児に関わることができないなんてもったいない。この子の生まれたばかりの時期、自分の初めての子の成長を、余すことなく見てたいでしょ」
だそうだ。ニコニコしながら話す旦那は、たまちゃんのパパ並みに写真を撮りまくっているし、1日中娘を見ながら「かわいい」と部屋中どこにいても聞こえてくるほどに娘と二人の時間を噛み締めている。
「次はお金を貯めて、1年間育休を一緒に取ろうと思うよ。」
そんな風に話す旦那と、結婚してよかった、と常に思っている。
世の中のパパに空気読まないで育休取ってみてほしい
さまざまなハードルがあって育休が取れないことは、家庭の事情や難しい会社があることで知っている。しかし、知っていて欲しいのは子供の成長速度はめちゃくちゃ速くて、今日の1分1秒が尊いのと同時にもう戻ってこない、ということだ。
子どは、3歳までに一生分の親孝行をするらしい。
でもよくわかる。一生懸命におっぱいを吸って、全力で寝て、ママとパパに笑いかけられるようになって、その1つ1つに驚かされるのだ。できるようになることに喜びを感じる反面、寂しさを感じる。1人では味わえないこの気持ちを、常に噛み締めるのは、きっと私たちの人生をより一層味わい深くしてくれてると、思うんだ。
そんな世のパパ、ママに、パパ目線の育児の楽しさを伝えたくて、旦那がインスタを始めました。「育休パパ」ぜひフォローいいねして見てくださいね。
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