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日本のアニメで学ぶ外国人

私がオーストラリアに滞在していた時、度々とても日本語が上手に話せる現地人に会いました。

お喋りする機会がある時に、どうやって日本語を覚えたか聞いてみた。単純に興味を抱いたのです。

その中でも特質すべきことは、日本のアニメを観ている人がとっても多かったこと。若い人は特にそうでした。

日本のアニメで学んでいるのです。

そんな中で、大きく分けると

言語は喋れているけど、違和感が強い人。
殆ど問題はなく、喋っていてもあまり違和感を感じない人。

の2種類の人がいました。

特に、殆ど問題はなく喋れている人は素晴らしいと感じます。

そんな人の共通点は、そのアニメ自体が好きなだけではなく、その背景にも興味を抱いていることでした。

話していると、とても良く分かります。

どうしてあの人は、あんな風に喋るのか?

あのシーンでは、あのキャラクターはこんな動作をする。けれど、それは何故か?

など知りたいことが多いのです。
いろいろ聞いてきます。

それで、日本語を使っている人の背景を学んでいる。もっと利口な人になれば、そこから歴史にも興味を持っている。

自分達との「違い」に単純に興味を持ち、日本語を使う人達の場面毎のニュアンスを上手に捉えている。

これは、英語学習者も見習うべき点。
言語の暗記とモノマネだけじゃ足りないのです。

けれど、中にはモノマネだけの人もいました。

なんだか変な言葉遣いで、どうやって学習したか聞いたらアニメやドラマの登場人物を真似てるんだなとすぐに分かった事もある。

1番笑えたのは、「我々は」とか「拙者は」とかを真顔で言ってきた人です。

ただ真似ていただけで、時代背景とか状況を無視していた……。

けれど、それでも話せるのですよ。
大まかに言えば、そんなに間違った部分もなかったので。

上の例は極端ですが、これは日本で英語学習している人達は陥りやすいと思います。

みんなが、タメ口で軽くジョーク言いながら話してるのに、敬語とか……

地元の人々が方言交えて、略語で喋ってても謎に謙ったりだとか……

その逆で、周りが遠回しに言葉と真逆のことを言って皮肉を言い合って周りを収めているのに、言葉通りに解釈して自分だけズレているとか……

その周りの人の文化や背景を読み取り言葉を頭の引き出しから上手いこと選ばないと、途端に奇妙な人になる。

聞き取りだけとっても、文脈が分からなければちゃんと意味が取れないも、ぜんぜんあり得てしまう。

「言語」を「言語」のまま暗記して、文化的背景を無視すると変な事になるの例です。

英語圏のコンテンツを観るときに、一語一句正確に聞き取ろうとか、英語字幕を出して意味を全部機械的に翻訳してみようとか。

そんな感じの完璧思考は、使える様にする為の脳を作るには無駄にさえなってしまう。

慣れてこれば、聞き取りや正確さは自然と培われるのでそれ以外にも目を向けて同時に興味を持たないと良くないです。

非言語の部分にも注目しないといけないのです。
言語を使うには、相手がいるので尊重がないと良くない。

日本のアニメで学ぶ外国人の中でも、「日本」に興味を抱いている人はとっても自然に日本語を使っていました。

たとえ、ちょっと間違えようとも奇妙さはない。
日本人が英語を学ぶ時に不足しがちな部分が、自然と出来ていて感心しました。

とっても参考になる学習姿勢です。

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