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博士の愛した数式

お久しぶりです。emaです🕊️

今、読了した本が心がホ、、、ってなって
そんな感情を改めて言葉にしたくて
急ぎnoteにまとめております!笑

タイトルにもありますが
「博士の愛した数式」についてです。

第1回本屋大賞にもなったベストセラーですが、
どこの本屋さんに行っても
見かけることが多いですよね。

まず、全体を読んだ感想は、、、
「すべてが温かい空間」でした。

家政婦の博士に対する思いも
博士のルート(家政婦の息子)に対する思いも
博士の義理の姉の博士に対する思いも、、、
すべてがあったかい。


あらすじ

この本に登場する「博士」は
“記憶が80分しかもたない“記憶力を失った老人です。

そんな博士の元に新しい家政婦がやってきて、
80分しか記憶が持たない博士はいつも
「誕生日」や「靴のサイズ」を尋ねます。

博士が話す言葉はいつも数字のこと。
友愛数や素数、何を見ても数字に置き換えて
話をします。

ある日、家政婦に
小学生の息子がいることを知った博士は
家政婦に息子も学校が終わったら
博士のいる家に来るように伝え
息子も博士の家に遊びに行くようになりました。

この息子は、博士からルートと呼ばれており
(頭が平だから)
そんな3人のとても温かな日常を描いた物語です。

好きな言葉

2つあります。

①「真実の直線はどこにあるか。
     それはここにしかない。」

数学において直線の定義は、端がなく
無限にどこまでも伸びてゆくもの。

私たちが書く長さが決められた線は
ただの線分にすぎない。
一枚の紙に書く線にも限りがある。

私たちはその線分を、本物の直線と認識しているだけで
実際に本物の直線を描くことは不可能だそう。

そんな説明の後、博士は言います。
「真実の直線はどこにあるか。
    それはここにしかない」と。

「ここ」とは自分の心のことです。

「物質にも自然現象にも感情にも左右されない、
永遠の真実は目に見えないのだ。
数学はその姿を解明し表現することができる。
なにものもそれを邪魔できない」

数学には必ず答えがある。
永遠の真実もまた、私たちの心にある。

私はこの言葉をそう読み取りました。

自分が何をしたいのか、どう生きていきたいのか
よく自分に問いかけることが多いですが
答えが見つからずに迷子になります。

だけど答え(真実)は自分の心にしかない。
そう気づかされた言葉でした。

数学って深すぎる💦

「1−1=0  美しいと思わないかい?」
※ここでは0という数字の美しさを説明しています。

「1−1=0」

私は0が美しいと思ったことなんて
1度もございません!!!笑
だって、私にとっては当たり前にある数字であり
何も特別に感じることは1つもないから。

しかし博士にとって「0」とは
正真正銘の、数であり
0があることで
矛盾のなさが強調され、秩序が強固になる。

0は空っぽ、何もないとイメージされがちだけど
0という数字があるから表せるものが沢山ある。

0って大切な数字。なくてはならないもの。

この世に0が存在していない時もあったと考えると
美しいとは思えなくても、
凄いものなのかもしれないって思えます。

0がある事で証明されたものが数多く存在するなら
確かに、0は美しいものであり特別な数字。

自分にとって当たり前にあるものが
誰かにとっては美しいもの。
ものの見方によって何だって
特別に見えるのかもしれないです。

感じたこと

ここまで自分で書いてみて
普段の生活の中で誰かにこんな言葉を言われたら
頭の中が❓になってしまうと思います。

だけど家政婦とその息子、ルートは違いました。

家政婦は博士の言葉に興味を持ち、
博士がなんとなく日常で発した「数式」の話を
日常でも考えて探す。答えを見つける。

ルートと博士は年齢はかけ離れているけど
友達のように話をし
小学生の男の子にはまだ少し難しい
「数式」の話にもきちんと耳を傾ける。

なんでそんなにも「数式」というものに
興味をもてたのだろうと考えますが、
きっと「数式」に、、ではなく
「博士自身」に興味を持っていたのだと思います。

興味っていう軽いものではなく
80分しか記憶を持てない、数学学者を
心から尊敬し愛していた。

数式よりもまず、「博士」という存在がいたからこそ
そんな博士が大好きな「数式」というものに興味を持ったのだと思います。

日常生活の中で、ありとあらゆるものを「数式」に当てはめては、その話を聞かされる。


きっと相手に対してどうでもいいと思う気持ちがあれば
そこまで深く博士にも数式にも興味を示すことはできなかったのではないでしょうか。

だけど、博士という存在が愛に溢れていていたから。
いつだって自分のことよりも相手のこと。
もっと言えばルートのことを1番に大切にする。


ルートが怪我をすれば1番つらそうなのは博士だし
数学で過去最高の懸賞金をもらっても
祝うのは自分じゃなくてルートの誕生日。

記憶は80分しか持たないけど
誰よりも愛情を持った人。
好きなことにも、人に対してもまっすぐな人。

相手を大切にする気持ちがあれば
その人が好きなこともまるっと大切にしたいと思う。

なかなか簡単にできることでは無いですよね。

最後に

私がこの本を読んで感じた温かい空間は
博士そのものであり
その博士を愛おしく、大切に思う人がいるからこそ
全ての空間に温かさを感じたのだと思います。

その空間が存在していなくても
本から伝わる温かさ。

温かいって
誰かを、何かを、大切に思う気持ちから
産まれるものだと私は思いました。

そんな私も、この本を見終わる頃には
この3人の日々がとても愛おしかったです。

見てくれた方、ありがとうございます。

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