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社会福祉士の仕事4 がんの方と一緒に病院受診に行く①

がんステージ3の方と一緒に病院を受診するお仕事。

新型コロナが流行する前にがんが発見され大きな病院に入院した方。近しい家族がなく一人暮らしで、入院中に医療ソーシャルワーカーMSWさんを通じて支援依頼をいただき、支援がスタートしました。

支援スタート時は、コロナのコの字もなく、病室の中で普通に面会できていました。
その方が入院していた部屋はがん治療をしている方が多く、治療がない時は楽しく情報交換をしているような明るい部屋でした。
コロナの前でしたが、免疫力が低下しやすい方たちが多い部屋なので、入室前の検温・手洗い・マスクは必須でした。
病室に入れば皆さんのお話の輪の中に入りお菓子のおすそ分けをいただき、午後のなごやかな時間をご一緒させてもらいました。

その方のがんは医師が驚くほど順調に小さくなり、想像していたより早く退院となったのです。
が、世は新型コロナ一色。
自宅に帰るのも一苦労。退院日に荷物を運ばなけれなならないのに、外からきた人間は病棟に入れない。病室ではなく病棟にすら入れない。
看護師さんが運んでくれた荷物を病棟の外で受取りひとつひとつ運ぶしかない。これは参りました。(今は違います。念のため)
自宅に帰ってからは帰ってからで、訪問系も通所系もサービスを利用するのに2週間の待期期間が必須。
退院したその方は2週間サービスを使わず家にひとりでいるのです。
この期間は大変でした。
自由業社会福祉士Nが訪問し買い物に行ったり家のことを支援したりしました。ご近所さんたちもお手伝いに来てくれて、ありがたかったー。

退院から2週間経過・・・その方は晴れて自由の身になりました。笑
その後はいろいろなサービスを存分に使い、大好きな家で、古い料理レシピを整理しながら台所仕事を楽しみ、趣味の針仕事で作品を作るなど、一人暮らしを謳歌していました。

そんなその方と病院受診に行く日です。
自由業社会福祉士Nの車で一緒に病院に向かいます。
(自由業社会福祉士Nは2種免許を持ち福祉タクシーの営業許可を取っています)
病院が終わったら、どこどこのケーキ屋さんに寄ろう、売店で何を買おうかなんて、病院に向かう車中で話に花を咲かせていました。

病院に到着してまず受付。それから検査。
いつものことながら、オペレーションがとにかくいただけない。
動線がなってない、事務の人たちの動きも無駄が多い、なんて、あーだこーだ文句を言いながら、その方と自由業社会福祉士Nは診察室から番号が呼ばれるのを待っていました。

小一時間待ち、やっと呼ばれて診察室へ入ると、入院の時から担当している医師から
「検査の結果があんまり芳しくない。」との言葉が。
その方と自由業社会福祉士Nは思わず顔を見合わせてしまいました。

再発の兆しでした。

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