見出し画像

UXリサーチの学び方ー書籍編ー

UXリサーチの勉強方法をよく聞かれるので、テーマごとにオススメの本を紹介します。

UXデザインについて

以前こちらのnoteにも書いたのですが、私はUXリサーチはUXデザインの一手法だと思っています。そのためまずはUXデザインの全体感を把握することをオススメしたいです。(UXデザインについてはもうよくわかっているよ!という方はスキップしてください。)

ウェブ戦略としての「ユーザーエクスペリエンス」―5つの段階で考えるユーザー中心デザイン
これは私が全く未経験でプロダクトマネージャーになったときに、上司にはじめに読むように渡された本です。UXデザインには段階があり、ただUIだけでなく戦略までをも含むものなのだと自分の視野を拡げてくれた本です。(追記:こちら紹介してから気づいたのですが、もう出回っていないのかかなり高値になってしまっていますね。。)

UXデザインの教科書
タイトルの通り、UXデザインが網羅的、かつ体系的にまとまっている教科書本です。こちらで学びつつ現場で試してみて、理論と実践を行き来するような活用の仕方がいいのではと思います。

ユーザーインタビューについて

UXリサーチの根本スキルであるユーザーインタビュー、上手になるには100本ノックが一番です!と言いたいところですが、基礎を知った上で実践することでより早く取得できると思います。

マーケティング/商品企画のための ユーザーインタビューの教科書
これはUXリサーチに限らず、ビジネススキルとしてのユーザーインタビューといった捉え方でマーケティングや商品企画など広い職種の方を想定読者としたものです。そのため入門書として適切だと思います。

ユーザーインタビューをはじめよう ―UXリサーチのための、「聞くこと」入門
一方、こちらはタイトルのとおりUXリサーチにおけるユーザーインタビューにフォーカスした本です。実際のスクリーナーやインタビューガイド事例やtipsも紹介されており、より実践的な内容です。

ユーザビリティテストについて

UXリサーチを現場に取り入れたいと思ったとき、まず取り組みやすいのはユーザビリティテストではないかと思います。そしてこれはもう王道すぎますが、この一冊に尽きます。

ユーザビリティエンジニアリング
マストバイです!!とにかくこの本の書いてあるとおりに一度自分で試してみていただきたいです。著者の樽本さんは不定期で研修も開催されており、こちらの本をベースに演習することができるのでそちらもオススメです。そこまで分量多すぎず読みやすいですが、それでも本を読むの苦手…という方はせめて以下パートだけでも目を通すといいと思います。

part1 調査・分析 / chapter2 インタビュー法
2-1 ユーザの声聞くべからず
2-2 ユーザに弟子入り

part3 評価 / chapter8 ユーザーテスト
8-2 代表的なテスト手法

part3 評価 / chapter9 ユーザーテストの準備
9-3 テスト設計

part3 評価 / chapter10 ユーザーテストの実施
10-2 ユーザーテストの進行

part3 評価 / chapter11 分析と再設計
11-1 ユーザーテストの分析

組織への取り入れ方について

ここまで各スキルに特化した本を紹介してきましたが、実際には現場でUXリサーチをまだ取り入れるに至らず組織課題にお悩みの方も多いかと思います。そのような方にはこちらをオススメします。

一人から始めるユーザーエクスペリエンス
UXデザインやUXリサーチに関してはじめから経営者や周囲の理解があるような組織もありますが、現場で必要性を感じてボトムアップで文化をつくっていくケースのほうが多いのではないでしょうか。これは組織にUXを浸透させるにあたり必要なマインドセットから始まり、後半は実践的なメソッドが紹介されている名著です。バスルームUXなんていうチラシをつくって洗面所やあちこちに貼って啓蒙するという涙ぐましいtipsも載っていますが、実際これぐらい泥臭いことなしにUXは浸透しないと思います。私にも一人で始めた時代がありましたし、この本にはかなり救われました。

以上、私が現場で実践しながらいつも携えていた本のご紹介でした。本当は質的分析の本もご紹介したいのですが、ちょっとゴツめのものが多くて私も読み漁っている段階なので、またご紹介できたらと思います。以前オススメの研修もまとめたのでそちらも載せておきます。ご参考になれば幸いです。


いいなと思ったら応援しよう!

mihozono
大学院で使う本を購入させていただきます!