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#はじめてのUXリサーチ 8/5刊行!

同僚と執筆していた「はじめてのUXリサーチ」がいよいよ8/5刊行になります!Amazonや楽天、翔泳社サイトからご予約いただける他、すでにいくつかの書店にも置いていただいているようです。kindle版もございます。

中身を少しだけご紹介しますと、

Chapter1 UXリサーチの捉え方
Chapter2 UXリサーチの始め方
Chapter3 UXリサーチの組み立て方
Chapter4 UXリサーチの手法を知る
Chapter5 UXリサーチを一緒にやる仲間の増やし方
Chapter6 UXリサーチを活かす仕組みの作り方
Chapter7 UXリサーチのケーススタディ
Chapter8 UXリサーチの実践知の共有

といった構成になっています。「UXリサーチってそもそも何?」という捉え方から、小さく始める方法、組み立て方、そしてよく使う手法を紹介しています。さらに、UXリサーチの文化を根付かせるために泥臭く取り組んできたナレッジとして、一緒にやる仲間の増やし方、ResearchOpsを取り上げているのも特徴です。なにより、ケーススタディ。ここは読者のみなさんが現場で活かせるようにできる限り具体的に書こうとした結果、本書の1/4を占める60ページにも及んでしまいました。最後の実践知の共有は、私たちが大事にしてきた業界・コミュニティへの貢献についても取り上げています。

ここからは、本書のおすすめのポイントごとに紹介していきます。

ステージごとのお悩みに応える

本書執筆にあたりUXリサーチ実践者の悩みをリサーチした結果から、想定読者を以下のような5ステージに分類しています。

Stage1 「UXリサーチを理解したい」
Stage2 「UXリサーチをやってみたい」
Stage3 「UXリサーチを深めたい」
Stage4 「UXリサーチを広めたい」
Stage5 「UXリサーチを学び合いたい」

そして、それぞれのステージごとのお悩みに応えられるように本文中にステージとChapterの対応表を用意しており、必要なChapterから読み進めていただけるような設計にしています。そのため、本が苦手な方でも大丈夫!必ずしも前からすべてお読み頂く必要はありません。

Go Boldに公開するケーススタディ

UXリサーチは機密情報を取り扱う事が多いため、なかなか事例が出回らず業界として学び合う機会が少ないことに課題を感じていました。しかし、UXリサーチの結果ではなくプロセスならば公開できるはず!ということで、社内関係者の協力を賜りながらできる限りギリギリのラインを攻めて、7つの事例をGo Boldに公開させていただきました。実際のプロジェクトで使った調査企画書やリサーチガイド、コンセプトシートなどもサンプルとして掲載しています(これすごくないですか!?)。実際にメルペイを触っていただきながら「これができるまでに裏でこんなことがあったのか…」と思いを馳せていただけると嬉しいです。事例の中にはこれまで各種イベントで登壇させていただいたものもありますが、内容をアップデートした他、もちろん初公開の書き下ろし事例もございます。以下、7つの事例の簡単な紹介です。一度お話している事例についてはnoteのリンクもつけましたので、そちらを参照していただくとより内容のイメージがつくかと思います。

事例1 利用上限金額の設定機能
コンセプトテストとユーザビリティテストを組み合わせた検証のリサーチ事例です。7つの事例の中で一番シンプルでハードルが低いため、まず読み始めるのにぴったりです。こちらは書き下ろしです。

事例2 maruhadaka PJ
お客さまの利用実態を深く理解するためにデプスインタビュー、ダイアリー調査、訪問調査を組み合わせた探索のリサーチ事例です。以前Insight Tokyo登壇時に簡単に紹介させていただきましたが、実際に使った調査企画書やリサーチガイドのサンプルも掲載し内容をアップデートしています。

事例3 おくる・もらう
新規事業コンテストでの提案から事業化に至るまで、コンセプトテストとアンケート、質的データと量的データを活用しながら戦略からUIまで幅広くUXリサーチを活用した事例です。こちらはUX MILK ALL Night登壇時にご紹介した内容をアップデートしています。

事例4 定額払い
新規事業立ち上げの初期から携わり、既存サービスの利用者理解からアイデア出しのワークショップデザイン、UIの検証まで伴走した事例です。こちらは書き下ろしです。

事例5 初期設定フロー
新規にリサーチは行わず、過去のユーザビリティテストのデータを整理し分析した事例です。こちらも同じく書き下ろしです。

事例6 Weekly UXリサーチ
メルペイのUXリサーチの取り組みの根幹をなす、毎週・隔週のペースで定期的にUXリサーチを実施するための仕組み作りの事例です。以前UX MILK Festでご紹介しましたが、その後のアップデートも書き加えています。

事例7 リモートUXリサーチ
リモートでもUXリサーチを続けられる仕組み作りの事例です。こちらはデザインブログで紹介しましたが、その後1年以上運用してみての注意点なども書き加えています。

UXリサーチに役立つテンプレートファイル

本書を読んで「よし、UXリサーチを始めてみよう!」と思っていただいたら、ぜひ付録からテンプレートファイルをダウンロードしてご活用ください。本書でも紹介している以下のドキュメントをご用意しています。こちらをまずは型として取り入れて、ご自身の現場で使いやすい形にアレンジしてみてください。

・調査企画書
・ユーザーインタビューガイド
・ユーザビリティテストガイド
・コンセプトシート
・UXリサーチリスト
・スクリーニング用のアンケート
・記録

オンラインコミュニティでの交流

私たちにとって、本書はコミュニケーションツールだと考えています。本書をきっかけに読者のみなさんと対話ができる仕組みとして、オンラインコミュニティ「はじめてのUXリサーチ」をslackで用意しました。こちらも付録に招待URLをつけていますので、みなさまのご参加をお待ちしています。もし本書を読んでUXリサーチにチャレンジしてみた方がいたとしたら、その実践から得た学びをこのコミュニティに共有してもらえると、著者の私たちだけではなく他の実践者の方にとっても大きな学びになるはずです。そうやって実践知が業界に循環していくことで、ユーザーとともに価値あるサービスをつくり続けられる組織がもっと増えていくだろうと信じています。今後、読者コミュニティ限定の読書会や勉強会などイベントもできたらいいな〜と考えています。

最後に

ちなみに、ProductZineにて本書の一部を先出しして連載しています。こちらお読みいただくと、どういう内容なのかイメージがつかみやすいと思います。本連載をきっかけに、ぜひ本書も手にとっていただければ嬉しいです。

本書のPRにつながるようなイベント・セミナー登壇、メディア取材の機会がございましたら、ぜひお声がけください。また、本書に関する勉強会・読書会など各種イベントを一緒に企画してくださる方も大歓迎です。TwitterのDMからお気軽にご連絡ください。

それでは、みなさまのお手元に届くのを楽しみにしています!感想は #はじめてのUXリサーチ とハッシュタグをつけてnote、Twitterなどでお寄せいただけると嬉しいです。

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