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あちら側でいるために、いつも一匙の企みを

先日渾身の祈りを込めて申し込んだ、ライター・エッセイストのさとゆみさんのビジネスライティングゼミ。

結果は、落選だった。

40人の枠に、88人の応募があったのだそう。
説明会では、居住地や経験(ライターとライターじゃない人両方入れたい)など、属性のバランスを見て受講者を決めるとのお話。エントリーフォーマットにも、昨年までは熱意などをアピールする欄は皆無だったらしい。
落選通知のメールにも改めて上記の旨のご説明とともに、「受講動機に難があったわけではない」といったフォローも。(ありがたい!)

けれど一方で、SNSやnoteなども一人ひとりの分を見てくださったとのことで、いろんな面で、今は縁がなかったということなのでしょう。

以前書いたこの記事は、このゼミへの応募を決めたときのもの。

それ以来、いつもは自分の中で期待値調整しがちにも関わらず、今回は「受講できる自分の姿」しかイメージせず結果を待っていたので、とても残念。心から残念。そして、悔しい。

一晩にして分かれた、あちら側とこちら側。
あちら側の誰かが辞退しないかな、なんてことも思ってしまう。
人間だもの。

昨夜はあまり眠れなかった。

自分の中で受講することしか考えていなかった私にとって、ちょこっと気配を感じ始めている2024は、すべてその前提でイメージしていた。
重要なピースがぽっかり抜けてしまった。
まるで空に向けて大きくパカッと口を開けた火山の火口をのぞき込んでいるかのよう。その深さに呆気にとられる。陸続きだと信じて疑わなかったあちら側に行くには、ぐるりと回り道しなくてはいけないらしい。ガイドなしに、自力で。思わず一瞬立ち止まってしまった。

そう、一瞬。

ため息3回吐いたあと、「だったら――」ともう遠くを見る自分がいた。自分でもびっくりした。

次の募集は、あるとしても1年後。
――ただ待たないよ、絶対に。

落選して、私は何が残念なの?
何を手にしたかったの?
どうなりたかったの?
そんなことをあらためて考えた。

自分が期待していたあれこれが頭に浮かぶ中、一つ気づいてしまったのは「このゼミに既に寄りかかろうとしていた自分」だった。
さとゆみさんが、私をどこかに連れて行ってくれるはず。
これさえ受講していれば、大丈夫。
そんな他力本願。

メタ認知を生かして戦略を練るのが超絶お上手なさとゆみさんから学び、自分のポジショニングを探る3カ月にしたいと思っていた。経験もあって、技術も知識もあって、魅力もあって、人脈もあって、そんなさとゆみさんに学びたかった。今すぐ学びたかった。
でも、その思いがすぐに叶っていたら、おんぶにだっこのままだったかもしれない。

落ちた、というのはチャンスなんだ。
自分で切り開くチャンス。
あちら側の方々を横目に見ながら、私はその間に、何がどこまでできるのか?を実験してみるチャンス。

さとゆみさんから、私が勝手に受け取った宿題。

昨日の夕方、それは落選の知らせを聞く直前だった。来年を思い巡らせながら、手帳にひとこと、こんな言葉をしたためていた。

種蒔きに、一匙ひとさじの企みを

わたしをこちら側にするかあちら側にするかは、全て自分次第。
ただ待たない。
これまで通り、楽しいことにあれこれ手を出しながら、でもこれまでより本気で。

そして必ず、一匙ひとさじの企みを。


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