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SNSが週23時間→11時間に。「習慣化マニュアル」の言うことを聞いてXデトックスしたら、どん底の心が超回復した話

1ヵ月前の私はもう、ものすごく疲れていました。
細かくは語れないのですが(プライバシーってものがある!)、気を緩めたふとした瞬間に涙がにじみ、夫に促されて一人旅に出るほどには疲れきっていました。

そうして迎えた6月。掲げたテーマは「回復」です。

愛用する手帳で毎月掲げる目標でも高らかに宣言

とにかくゆるめよう。仕事の場も現状維持。できることを粛々とこなす。穏やかに過ごせるだけのメンタルの余白をキープしながら、心を回復させよう。イノチダイジニ。

そんな思いを、パーソナル編集者のみずのけいすけさんにお話ししました。
みずのさんとは、3月からお世話になっている間柄。自分の発信やブランディングについて考えたくて伴走を依頼したんです。

ところが――発信強化どころか、「ひとまず1ヵ月ゆるめたいんで、noteも最低限にしますわ」という180度の手のひら返し。いやはや、申し訳ない。これじゃみずのさんも返答に困るよね……と思った私が甘かった。

いいね!BPM落としていく感じ。
せっかくなら、明確に何かやめるって決めたいよね。
……たとえばX、どう?

みずのさん……どんなボールも前向きに打ち返してくるじゃん!恐ろしい子っっっ!!侮ってすみませんでした!!!(土下座)

でも、でもね。私にとって、Xはオアシス。何も考えずにひたすら画面をスクロールする時間は心地よい現実逃避でもありまして。そんな私からXを取り上げるなんて……溺れかけた大海原でようやくしがみついた浮き輪を、ニヒルな笑顔で取り上げようとする海賊のようだわ!怖いっ!無理っっ!

――とはいえ。今のままだと「どうゆるめるか」が不明確であることも事実。「仕事の現状維持」と言っても、そもそも毎月新規案件が舞い込んでたような売れっ子でもないわけで、いつもと変わらないじゃん。このままだと、物理的・定量的に余白は増えない。

というわけで……ええい、ままよ!


Xデトックスチャレンジの開幕を、
ここに宣言します!


不安しかないから、本の言うこと聞いてみた

白状しましょう。私、もともと1週間で18時間近くXを覗いていたんですよ。仕事関係で必要に迫られて、という部分も多少含まれますが、大半は自ら溶かした時間たちです。睡眠時間を差し引けば、1週間のうち1日をまるっとXに費やしているような生活だったわけです……。(爆)

そんな状態がデフォルトでしたから、勢いで「Xデトックス宣言」したのはいいものの、そもそもこの依存状態から簡単に脱却できるわけがない。

それに加えて、たとえばこんな漠然とした不安がありました。

・ Xでしかつながっていない人とのコミュニケーションの断絶
・ ストレングスファインダーで収集心1位=情報収集自体が大きな喜びなのに、重要な情報源を断たれるストレス
・ 重要な情報やチャンスを見逃したことによる後悔

だったら!こんな時こそ、「本の言うことを聞くライター」の名にかけて、本の言うことを聞いてやろうじゃないか!!!!

選んだのは、「ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣」。数年ぶりの再読です!

マインドマップで本書のポイントを凝縮した読書メモ

習慣は自己改善を複利で積み上げたものである。毎日1パーセントの改善が長期的には大きな改善になる。自己改善が複利の利子を生んでいくようなものである。投資した資金が複利で増えるように、習慣の効果も繰りかえすことで大きくなっていく。1日ではほとんど違いがないように見えても、数カ月や数年をかけてもたらされる影響は計りしれない。2年、5年、あるいは10年後に振り返ってはじめて、良い習慣による利益と悪い習慣による損失がはっきりと目に見えてくる。

Amazonより

――なりたい自分を叶えるためには、一つ一つ習慣を積み上げよう。小さな習慣・変化を積み上げると、やがて大きな変化を生むから。本書は、それを実践に移すためのマニュアル的な一冊。良い習慣の定着や、悪い習慣のデトックスについて、細かく解説&モチベートしてくれます。

いざ、デトックスへ。

◎STEP0:大丈夫。その習慣、やめても何も失わないから。

先ほど私、Xを休むにあたり、漠然とした不安があったとお話しました。「これまで寄りかかっていたものがなくなったら何か大変なことが起こるのではないか」って思っていたんです。

ところが。これを読んでみてくださいよ。

・あなたは何かをやめようとしていると思っているが、煙草はなんの役にも立たないので、何も失いはしない。
・喫煙は社交的になるのに必要だと思っているが、そうではない。煙草を全く吸わなくても、社交的になれる。
・喫煙はストレスを経験すると思っているが、そうではない。喫煙は、あなたの神経を和らげるのではなく、破壊する。

本書P.147より

ここに登場する「煙草」「喫煙」を「X」(あるいはあなたが後ろめたく思っている習慣)に置き換えてみると、ものすごいことが起こりました。

私が私であるために必要だと思っていたけれど、私は何も変わらないのかも。むしろ、もっと元気でいい感じになれるのかも。――Xを休んでも、きっと私、何も失わないんだ!

私の意識を劇的に変化させたパラダイムシフトの瞬間。Xを休んだ向こうにある世界……不安どころか、もしやワクワクしかないっっっ!

◎STEP1:再考。どうして私は、Xを休むのか?

いい感じにやる気になったところで。いよいよ本の言う通りにXデトックスに取り掛かっていきましょう……と、その前に。

ジェームズは言うんですよ。「まずはどのようなタイプの人になりたいかを決めましょう。そして、小さな勝利で、自分自身に証明しましょう」って。

それぞれの習慣は、「おや、もしかしたら自分は”こういう人”かもしれないぞ」と提案するようなものだ。
―――
行動を繰り返していると、証拠エビデンスが集まってセルフイメージが変わり始める。(略)習慣の効果は時ともに強化されていく。
――
何が欲しいかでも、どうなりたいかでもなく、どのような人になりたいか

本書 第2章より抜粋

「Xが良くなさそうだから」「時間の余白を設けたいから」ではなく、その先にある「Be(どうありたいか)」を描き、自尊心をかけて習慣化に必死になろう!というのです。

私、「本の言うことを聞くライター」ですからね。もちろん言う通りに考えてみました。「私はどんな人になりたい?」って。

黄色でマークしたところがBeのためのDo

「人生」という規模で見たときに、どんな人だったらうれしいか。それを前提に、「元気が足りない6月」はどんな人でありたいか。分解を繰り返すと「Beであるために積み重ねるDo(習慣)」が見えてきました。

今回のXデトックスが目先の行動レベルではなく、自分のBeにどう効くかもクリアに。取り組む意義が深まり、やる気が高まります。

Be:エネルギーに満ちた太陽みたいな人
 ▼
今の私は疲労困憊!
 ▼
心に元気を取り戻すために
● 無駄なことをしない
● 効果的なことに時間を使う(読書、書く(=内省)、Rerax)
 ▼
X(=当時の自分にとって無駄でないとは言いにくいもの)を休む。
それで浮いた時間を効果的なことに使う。
     

◎STEP2:仕組み化しよう!

先ほど書き出したDoたち。本を参考に仕組み化を目指すとしたら、こんな感じ?

Xデトックスに関しては、上図の右上の部分

本書では様々な方法・アプローチが紹介されています。Xデトックスに関しては、その中の一部(以下の■箇所)を組み合わせました。

■実行意図(いつ、どこで)を明確に
6月、常に。見ない、ポストしない。
大河ドラマリアタイ中の45分だけは例外(大河関連ポストを読むのみ)。

■環境設定:見えるものを変える=悪い習慣はきっかけを取り除く
XアプリをスマホTOP→最も深い階層へと移動。

■見張ってくれる人を作る
Xデトックスを提案くださったみずのさんと以下を約束
・スマホのスクリーンタイムのスクショを添付しながら週次報告する
・1カ月間の取組結果をnoteにまとめる

「環境設定」はもっと厳しく、「Xからログアウトする/アプリ自体を削除する」という方法もあります。が、大河中のXは許可しているので、そこまではしないで様子を見ることに。上記でXの誘惑に勝てない場合は、その時に次の策に進むこととしました。

果たしてXと離別できたのか!?

こうしてスタートしたXデトックス。気になる結果のご報告いたしましょう。

◎意外!苦しくない!!見たくならない!!

苦戦するに違いない、と思っていた今回のチャレンジ。
ところが。始めたその日から、すんなりXのない生活に馴染むことができました。最初の2日間は、それまでスマホ上にXアプリを置いていた定位置を無意識にタップしてしまうことが多くて、その依存ぶりにびっくりしましたが……「必要に迫られてタップ」しているのではなく「癖でタップ」していただけなのでしょう。その度に「あ、今はXお休みしたんだった」と思い出し、その現実をすんなり受け入れることができました。

大河ドラマでXを開く時も、それをトリガーにダラダラ見るかと思いきや……全く。

結果的に、「Xアプリを見えない場所に置く」だけでするっ!とやめられたことに、我ながらビックリ!


◎スクリーンタイムが、週を追うごとに減少……!

新習慣の効果は、定量的にもはっきりと!

私が特にてんやわんやでメンタル的に追い詰められるようになったのは5/20週から。

該当の時期から、一気にスクリーンタイムが上昇。力を振り絞ってあれこれ対応した後、隙間時間はほぼすべて他のことを頑張る気力もなくただただスマホを眺めていたという状態が見て取れます。

グラフ下に表示された「よく使われたもの」も、Xが殿堂入りの1位です。

ところが、Xをデトックスしてからは週を追うごとに着々とスクリーンタイムが減っている……!!!

より見やすくするために、週ごとのTOTAL時間を折れ線グラフにまとめますね。

Afterは、時間ができた分Kindleで小説を読んだりしていたので、スクリーンタイムTOTALは緩やかな減少ですが……SNSを抽出すると、ほら、減少は一目瞭然!

でもね。ここで先ほどのスクリーンタイムのスクリーンショットをもう一度見てみましょう……。

お気づきでしょうか?Xが身を潜めた途端に、下剋上のごとくInstagramが一気に上位に上り詰めたということに。

スクリーンタイムTOTALはダウントレンドとはいえ、InstagramがXに成り代わってたとしたら意味なくない???

……ということで。私にとってのSNSの代表格である、X&Instagramの二大巨頭に特化して数字を検証してみることに。

そして作ってみたのがこのグラフ。XとInstagramの利用時間を積み上げて累計しています。

すると、確かにAfter(6/2~)はそれ以前に比べてInstagramの時間が増えているとはいえ……

Befoer:平均累計時間 23時間25分/週

After:平均累計時間 11時間15分/週

この通り、両者の累計時間はXデトックス後、週当たり12時間以上減少しました!

◎Xをお休みした分できたこと

せっかくこれだけSNS時間が減っても、大好きなスイカゲームばっかりやってたらあんまり意味ないわけで(リラックスにはなるけど、時間が溶けるのはXと同じだからね……)。

じゃぁ新たに生まれた時間でどんなことができたのか。

①新習慣!筋トレ再開!!

去年も一昨年も、2カ月程度がんばってフェードアウトしてしまった筋トレを、2週間ほど前から再開しました

やらなきゃ……と思いながら面倒で先延ばししていたのですが。所属するオンラインコミュニティなどで刺激ときっかけをもらう機会が重なり、ついに!本書で紹介されている習慣化のコツの一つ「1日休んでもいいけど、2日間は休まない」もきちんと実践できている……!

余談。本当はこの記事も、「Xデトックスしたら、体重が●kg減った!」くらいなタイトルで書きたかったのですが、さすがに2週間ではそこまで成果は出ませんでした。(笑)


②「言うことを聞く」ため以外の本を読む

これまで、半身浴の際にスマホと本を浴室に持ち込んでいたのですが。

Xの誘惑に負けない環境作りの一環として、本だけを持ち込むようになったら、読書がはかどる!「言うことを聞くライター」活動にはつながらない、たとえばこんな本たちを読むことができました。

③毎日の手帳習慣、再開

本当は、心が乱れた時ほど大切にすべき手帳タイム、なのですが。

思考を整理したり、ペンをもつ程の気力なんて微塵もなく。数日分の出来事を思い出しながら書き出したり、それも追いつかず真っ白ページがあったりする日々でした。

が、状況の落ち着きに加えてスマホを手放す機会が増え、毎日の手帳習慣が戻ってきました。整うわ~♡

④空を見る

大好きな写真家・中川正子さんが、忙しい日常の合間に「ただ空を見る」をタスクとしてGoogleカレンダーに登録したというのを拝見。そこで、私も導入してみました。

ベランダにチェアを出して、ある日はケーキでカフェタイム。また別の日はランチ。さらに別の日は、読書。合間に空を見て、目を閉じて。

この家に住んで10年以上経つのですが……ベランダに吹く風がこんなに気持ちがいいなんて!どこかに行かずとも、ものすごいリラックス効果を得られる方法がここにあった!

⑤Niziプロ再視聴

4年前?にガッツリ見ていたNiziプロ。時間ができたこともあってなんとなく見返したら、再びドはまり!

いや~J.Y.Parkいいこというし、参加者も本当にいい子たちだよね。感動しちゃう!気づきや名言を手帳に書きまくりました。

……実は、「Xデトックス」を始めるときにBeから分解して「始めたいな」と考えたあらゆる習慣。下のマインドマップで描き出してはみたものの、まずはXの件が落ち着いてから……と細かく自分にリマインドしていませんでしが。

ところが。

いまご紹介した「できたこと」のうち、①~④は月初の私がプランしていたこととほぼ同じ!X休んだだけで、結果的にBeにつながる行動を引き寄せていた……すごい、すごいよジェームズ!!!

そして現在。「やらない」を具体的にプランニングしたら、心が回復した!

この記事を書いているのは6/23 。Xお休み期間をまだ1週間残して、私の心はほぼ元通りに回復しました。

Beを描き出し考えたことで、「Beのために、この休息期間は絶対的に必要なものだ」と納得できた。
その上で、Xをお休みすることなど、「がんばらない方法」「やらないこと」を具体的に決め、本の言うことを聞きながらそれを遂行できた。
狙い通り、時間の余白が心の余裕につながり、それを仕事に充てるのではなくご自愛タイム優先できた。

すると……そろそろがんばりたくなってきた。すごいな、人間ってすごいな!

最後に、私がこの本で出会って大好きになった言葉。習慣化の後押しにもなったけれど、それとは別に、あれこれ辛かった時期の心にも沁みた言葉。
ご紹介しますね。

何をやっても無駄に思えるとき、わたしは石工がハンマーで岩を叩き割るのを見に行く。おそらく100回叩いても、岩にはひびひとつ見られない。ところが101回目に叩いたとき、岩はふたつに割れる。岩を割ったのは最後の一打ちではない――それまでのすべての殴打である。

これをやる意味あるかなあ?何かが変わっているように思えないな……。――そう思っても、それがその先のBeにつながっている行動なら。まずは始めてみること。そして、コツコツ続けてみること。そうすれば、岩は割れるし、スマホはデトックスできるし、心を元気にすることだってできる。

風が吹けば、桶屋が儲かる。
Xをやめれば、心は元気になる。
一見関係ないようだけど……嘘のような本当の法則が、あなたの中にもきっとあるはずです!

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