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髙橋三保子
2021年6月6日 14:09
お茶。雨の日のお稽古が、実はけっこう好き。お茶室の中はとても静かだから、屋根や地面を打つ水の音がよく響く。掃き出し窓から、冷んやりした雨の匂いが入ってくる。雨の音を聴きながら、苦くて熱いお茶をのむ。湿気でぼうっとなった身体がめざめて、意識がはっきりする。 *お菓子は、杏をのせたういろう。ああ、もう水無月なのだとはっとする。もうすぐ1年が半分終わる。半年のけがれを清め