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イタリア旅行(ナポリ〜カプリ島〜ポンペイ編)2023.4.30

※あまりの良さに6,700字超えの日記になってしまいました!

前回👇

現在地

ナポリ車窓観光

この日は朝7時には出発しないといけないため、5時起きで簡単に朝食を済ませる。ラスクは普通に美味しい。コロネは袋詰めなこともあり、イタリア産とはいえパサパサだった。アプリコットのジュースはとろっとした喉越しで、酸味と甘味が程よい。
ホテル出発。ナポリ市内を車窓観光。
2023年4月30日は、セリエAでナポリvsサレルニターナの試合の日。ここでナポリが勝てば33年ぶりの優勝!街はどこを見てもナポリ応援の装飾で埋め尽くされていて、圧巻。
上の部屋から下の部屋まで大胆に伸びるナポリカラーのリボン。自分の部屋のベランダだけ装飾するならまだ分かる。ナポリが凄いのは、ご近所さんと一緒に装飾をしているところ。日本のジャイアンツやタイガースだってこんなことにはならない。なんなら地域で配られる謹賀新年のポスターだって、ここまで掲載率高くない。
ユニフォームもかけられている。
道路を横断するナポリカラーのリボン。午後からサッカーの試合があるので、一部で交通規制がかかっているけど、早朝なのでまだ人通りは少ない。
ヌオーヴォ城。凸凹の狭間胸壁に戦いの跡を見る。
\港に到着/
太陽が出てきた!
車と船がすぐ横に並ぶ港町。
ポンペイ滅亡の原因、ヴェスヴィオ山。

カプリ島へ向かう

もともとカプリ島へは5月1日に行く予定だったけど、その日はメーデーのため青の洞窟ツアーがお休みになるということで、1日前倒しに。5月1日のナポリは完全に雨予報なので、かえってラッキー!
現地ガイドさんと合流。80代の愛らしいイタリアお爺ちゃん👴🏻 ガイド歴の長い人で、その功績を讃えるゴールドメダルをもらったらしい。地元の有名人なのか、行く先々で声をかけられている。
高速船で45分くらいかけてカプリ島へ向かう。
完全に晴れている!しかし青の洞窟は、晴れてるだけでなく風の状況など様々な条件をクリアしてようやく入れる場所。まだ安心は出来ないけど、この天候は期待大。
青の洞窟では船頭さんにチップを払うので、船の売店で小銭を用意しておく。ヌテラB-readyはスティック型のモナカにヌテラが挟まったお菓子で、手軽に食べられる。とても美味しかった!ストックしたい。
窓に水滴がついていて景色をはっきりとは見ることができない。
でもこんな小さい丸窓から眺めるだけでも楽しい!
到着まであと少し…
\カプリ島到着/
目の前に広がる光景に感嘆の声が止まらない。海底まで見通せるほどの透明度。お菓子のゴミ袋が一つ落ちていたけど、気にならないくらい綺麗な海。カラフルな建物に、眩しい太陽。これぞ南イタリア…!素晴らしい!!
現在地

青の洞窟へ

ひと息つく間もなく、中型ボートに乗り換えて青の洞窟へ向かう。洞窟の入り口まで行けても、条件揃わず入れないことがあるそうなので、まだドキドキ…
美しいエメラルドグリーンの海。肉眼だと、船を繋げるロープや石など、海底にあるものがしっかり見える。
進むにつれ海の色が深い青に…
カモメ(?)が飛び回っている。来世はここを飛び回るカモメになりたいけど、渡り鳥だから移動しないといけないのかな…。こんな素敵な場所を見つけた日には渡り鳥やめちゃうだろうね。どうにかして住み着くだろうね。
中型船で20分ほどのところに、わらわらと小型のボートが。ここで陸地に降りてまたどこかの乗り場に向かうのかと思いきや、この小型ボートで青の洞窟に入るらしい(楽しみにしてる割に何も知らずに来た)。展開が早すぎて心の準備がなにも出来ていない!
中型船からボートに乗り換えると言っても、陸地を経由すると思うじゃん…(日比谷線から東横線に乗り換える時だってホームを経由するように)。完全に船から船への乗り換えだった。風は強くないとはいえ、かなり揺れてるからバランス感覚を試されている。
私は意外にもスムーズに乗り換え成功!船頭さん数名が日本語も交えながら、乗り換え手伝ってくれたのもある。Grazie…
オールでひと掻きするだけで、水の美しさに心底感動する。たぷたぷの水。
いよいよ私たちも青の洞窟の中へ……!船頭さんにチップを2€渡せば一周多くまわってくれるということで、そのようにお願いする(船頭さんによってはカンツォーネを歌ってくれたりする)
洞窟の入り口は高さ1mほどしかない。乗客は仰向けで寝転び、船頭さんは洞窟につけられた鎖を利用して、波が下がった瞬間にスーッと入っていく。(※ここから動画のスクショになるため画質粗め)
\洞窟内に入りました/
まだ仰向けの状態だから洞窟の天井しか見えない。
そのまま奥へ進み、まもなくして、洞窟の天井が青く反射していることに気がつく……!!
船頭さんに「起きて!起きて!」と日本語で指示される。
あ………😭😭😭
これが自然現象だなんて信じられないくらい、見事に発光している。地球が水のある惑星であることを心底嬉しく思った。「すごいすごい!😭」をひたすら連呼し、笑い泣きしていた。それ以外の言葉はその時まったく出てこなかった。あの松尾芭蕉も、松島の絶景を見てあまりの美しさに句を詠むことができなかったそうだけど、どうにか天界から降りてきてここ青の洞窟にきてみてほしい。あの芭蕉ですら、また語彙力なくしたオタク状態(失礼発言)になるに違いない。人間はあまりに美しいものを見ると喜びの笑みをこぼしてしまうんだ…。自然は我々を泣かしにかかろうなんて一切考えていないのに、涙が勝手に出てきてしまうんだ…。感情を初めて知ったロボット状態。私の大好きな映画『緑の光線』のラストで、主人公がグリーンフラッシュを見て笑い泣きしたときの感情って、もしかしてこれ??
動画を撮りながら肉眼でもしっかり見たけど、実際はもっと緑がかった青の蛍光色だった。影のコントラストもこんなに強くなくて、輪郭がぼんやりしていた。自分の見てるものが何なのか、はっきりと分からなくなってくるほどに。この時に心の中で「いくら動画を撮っても肉眼で見たものとこんなに違うのでは、何の意味もない…。カメラは真実を正しく写してくれなかった…。映像は自然に負けた……」という敗北宣言までしてしまった。私は一体誰なんだい?
洞窟内には何隻か舟がいて、それぞれの船頭さんが気持ちよさそうに歌ったり口笛を吹いたりしている。音はお風呂場みたいによく響く。様々な音楽が響いてるから、誰が何の曲を歌っているかは分からない。現実の世界とは思えないくらい幻想的で不思議な時間。
2分間ほどのマジカルタイムが終了。再び仰向けに寝そべって、洞窟を出る。
青の洞窟から出ても20分間くらいは涙が止まらなくなるほどの感動体験。どんな映画を観てもそんなことってなかった。これを超える感動に、もう出会えないかもしれないという怖さ。船頭さんは何故かずっと日本語で「がんばれニッポン!」って言ってくれた。多分テキトーに言ってる。でもありがとう、がんばるね——

カプリ島街歩き

青の洞窟に生気を抜かれたけど、気を取り直して(?)カプリ島の観光。
海に砂浜がないと、田舎っぽさを感じさせない。人が暮らしてる感じを強く受ける。
私的に葉山の海がベストオーシャンだったけど、余裕で凌駕してくるカプリ島。もはや怖い。ちなみに沖縄には行ったことない。沖縄見ずして海を語るなと言われそうだ。今後も良い海辺を求めて旅を続ける。
足を浸してみる。この透明度!ミネラルウォーターにしか見えない。ひんやり気持ちいいけど、氷水みたいなキンキンに冷えてる感じでもなくてちょうどいい。
街中はブルーとホワイトで揃えられている。
ここにもやっぱりサッカーの応援装飾が!
カフェのテラス席にあったレモン。少なくとも赤ちゃんの顔よりは絶対デカい。農家の人も「大きくなったね〜😄」ってレモンをヨシヨシ撫でちゃうレベルでは!?
ケーブルカーに乗って高台へ──
ブルーとホワイトで彩られた島の、緑に囲まれた線路を、赤い車体で縦断する。
フニクリ🎵フニクラ🎵
\到着/
カプリ島の絶景を見渡す。
海が広い。地球はデカい。
Google画像検索によるとセグロカモメらしい。
(いくらなんでもリボンつけすぎでは??)
優勝を争う試合当日でも、新たに応援装飾をとりつける。
ここに来てエスプレッソを飲む。砂糖をたっぷり入れるのがイタリア流だけど、砂糖よりミルク派の私にとってはやっぱりハマらない…。これではイタリア人検定5級すら厳しいな(そんな検定はない)
手の届きやすいお土産屋もあれば、ラグジュアリーブランドもたくさん並んでいる。
案内看板まで抜かりなくおしゃれ。
ジェラート食べるよ。
カプリ島ならではの、リモーネを🍋
酸味が強くて爽やかな味わい。
カプリ島を走るバス。ハチ公バスくらいの小ささ。普通だったら自動車で通ろうなんて思わないような狭くて曲がりくねった坂道を平気で通るから、その度に乗客から歓声が上がる。ゴンドラといい、これといい、イタリアの乗り物は「ここ通るの!?」みたいなところを通りすぎだ。怖いもの知らずのテクニシャンたち。

昼食 @Ristorante La Pigna

お昼食べるよ。
木すらおしゃれなことに定評のあるイタリア。
胸像もサッカー応援中!
このレストラン、装飾という点において、今回の旅ではナンバーワン。こういうベランダ作りたい。
奥へ奥へと進んでいく感じが、秘密の隠れ家に向かっていくようで楽しい。
日光の入り方も良い感じ。
窓際はオーシャンビュー!
爽やかな色遣いがカプリ島らしい、素敵なお皿。
フレッシュレモンジュース(炭酸)を飲む。そのまま飲むと酸っぱいから砂糖を入れて飲むのが前提のものだけど、一袋すべて入れてもレモンそのままの酸っぱさがあった。美味しいけど、ごくごく飲める感じではない!
ペスカトーレ。日本でよく食べるペスカトーレよりソース少なめだった。
サラダ、白身魚のレモンソース。白身魚がとても柔らかくて美味しい。全体的にさっぱりしていて、とても食べやすい。
ここでもリモーネ🍋

カプリ島のお土産

青の洞窟に陶酔して財布の紐がゆるゆるになった。時計回りに、デミタスカップ、レモンの香りの石鹸、ブレスレット、キーホルダー、タイル。
青の洞窟の入り口が描かれたこのキーホルダー、表裏で朝と夕方の風景になっている。青の洞窟を思い出せるし、タグに€15って書いてあるし、買っちゃおう!と思ってレジに持っていったら€75だった😂 価格に驚く私を見て店員さんが「ハンドペイントだから高いんだよね😊どうする?」と聞いてくれたけど、観光も残すところ1日だし、パッと見て惹かれたものは買った方が良いというマイ・ルールもあり、購入。
5年前にイタリア来たときはヴェネツィアングラスのイヤリングを買ったから、今回も何かアクセサリー欲しいなと思っていた。そんなときに、ちょっとしたアクセサリーを取り扱っているお土産屋さんのギャル店員さん(東京旅行経験あり)が、私のネイルやイヤリングを「超カワイイ〜!😍🙌」と褒めてくれて、まんまと乗せられ(?)購入。なんとこれで€60😂 カプリ島じゃなかったら1,000円しないくらいで買えそうなクウォリティ。でもね、商品代ではなく、ここでの思い出代として払ってるからさ──
ナポリギャルにも受けるイヤリング。表参道のヴィンテージショップで購入したもの。金メッキで塗装された外側パーツの中に、スケルトンの玉が入っている。この玉は暗いところだと黒っぽくも見えるけど、明るいところで透かしてみると綺麗なブルーになる感じが、海にぴったりだと思ってつけた。
ナポリギャルにも受けるネイル。インスタグラムで見つけたデザインを、ネイリストさんにお願いしたもの。カプリ島のタイルのデザインで、ナポリギャルもすぐに気づき「ナポリ〜!!💅」と声をかけてくれた。私も「ナポリ〜!!🤲」と返した。ナポリコミュニケーション。

〜カプリ島を出る高速船での出来事〜

カプリ島を満喫したあとは、ポンペイへ。
本土に戻るため、高速船に再度乗船。ちょうどこのときサッカーではインテルvsラツィオの試合中。ここでインテルが勝てばナポリの優勝が近づくということで、ナポリサポーターは一時的にインテルを応援する。
高速船にもナポリサポーター達がいて、インテルが一点決める度に「ナポリ〜✌️✌️」と大盛り上がりだった。イケてる兄ちゃん・姐ちゃん達が「ティアモ🎵ティアモ🎵」と歌い出した。楽しそうでなんだかこちらまで嬉しい(?)
しかもこの歌が妙にクセになる。私も口ずさんでしまった。そしたら近くにいた観光客のお姉さんも口ずさんでいた。ナポリが伝染している。ティアモが伝染している。面白い時間。

ポンペイ

紀元79年、ヴェスヴィオ山の大噴火で滅亡した古代都市。火山灰に埋もれた街は、綺麗な状態でいまでも保存されている。

ポンペイ付近のお土産屋にいた野良猫。ここに来るまで猫を全然見かけなかったから、ようやくイタリア猫と遭遇できてテンション上がる。手足が短くてぽちゃぽちゃしてる。きっと愛されてる証。
剣闘士の宿舎。だだっ広いこの場所には立ち入ることができないようになっている。草が生え、人がいない。どこか物哀しい雰囲気がある。
円形劇場。中央のステージが一番低く、座席が壁のようにぐるっと囲む。ここまで急勾配だとハズレ席が無さそうだ。人間の耳に近い構造になってるらしく、屋外なのによく響く。古代人、あまりに賢すぎる。
なんてことない階段にもドラマが見えてくる。
ポンペイのメインストリート・アボンダンツァ通り。馬車が通ったあとまでくっきり残っている。車輪のワイド、私の足幅とほぼ同じ。
キッチン。アボンダンツァ通りに面しているので、さぞ繁盛したことでしょう。
パン屋。奥にあるのがかまど。2000年前のパンはふわふわタイプなのか、パリパリタイプなのか、その食感が知りたいところだ。
雨水を貯めておくアトリウムは、富裕層の家にある。
高度な文明があろうが、人々に階級がつけられていようが、自然はそんなのお構いなしに平等に滅ぼしてしまう。剣闘士がどれだけ強さを競っても、自然には誰も勝てない。
大浴場・スタビアーネ浴場へ。ちょうどここに立ち寄っているとき、受付のお姉さんと「サッカー勝つかな〜?」と話していた。仕事中なのにサッカー気にしてスマホいじってるの好感持てる(でも壁画に触れようとしてる観光客を見つけたらしっかり注意している)。ちなみにまだ0-0。完全にポンペイ関係ない話ですね。
スタビアーネ浴場入ってすぐのところにある天井画。星空?
浴場はドーム状の天井。現代日本にも露天風呂は多いけど、天窓タイプはなかなか見たことないな!雨天でも空を見ながらお風呂に入れたら楽しいね。
浴槽だけでなく、サウナがあったり、体を冷ますところがあったり、必要最低限以上のところが充実している素晴らしき古代文明。
浴槽の下はこんな感じ。2000年前にして、さまざまな仕組みを理解し応用している。
石膏遺体像。顔をうずめる姿勢に、噴火による災害の悲惨さを感じる…
水飲み場。顔がデザインされていて、口から水が流れる仕組み。ポンペイのユニークな一面。
娼館。外国からきた人にも分かるように、メニューがフレスコ画として存在する。こんな時代から、生殖目的ではない性交渉がビジネスとして存在している。
娼館のベッドは石造り。娼館への道のりが分からなくなったら、道に点在している男性器マーク🍌を頼りにすれば辿り着く。露骨すぎるユニバーサルデザイン。
ジュピター神殿とヴェスヴィオ山。
アポロ神殿。青の洞窟に入れたこと、太陽神アポロに感謝しておこう。この像の向かいには双子のディアナがいる。
ポンペイ出口付近。またしても猫が!私も古代遺跡に棲む猫になりたい。ちなみにこのときサッカーは1-0でナポリ優勢。試合の残り時間も30分を切り、33年ぶりの優勝に立ち会えるなんて嬉しい〜と盛り上がった。
ポンペイお土産屋さんの近くにカフェ発見。ここぞとばかりにジェラート食べる。味はストラッチャテッラ(パリパリのチョコチップ)。クリーミーで美味しい。なお、サッカーは最後の最後でサレルニターナが1点入れ(!)、1-1の引き分けで終了。私たちはナポリ優勝の瞬間に立ち会えなかった…

夕食 @ホテル

充実した1日の最後は、ホテルでのんびり夕食を取る。ジェノベーゼスパゲティ。ソースが濃厚で、疲れた体に染み渡る味。
ローストチキンとポテト。写真だと量が少ないように見えるけど、パスタから食べてるとかなりお腹いっぱいになる。
しっとりふわふわなチョコケーキ。


これにて観光4日目終了。
はじめての南イタリアは自然の壮大さに圧倒され、サッカーにも興味を持ち、人生でも忘れられない経験になった。

つづく👇

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