マガジンのカバー画像

読書記録📖

23
📕時にネタバレ御免🙏の、無責任に楽しんで書いた読書記録を集めました。ちらっとのぞいてもらえたら嬉しいです🐱
運営しているクリエイター

#読書

読書記録㉓『ルドルフとイッパイアッテナ』斉藤洋著

読書記録㉓『ルドルフとイッパイアッテナ』斉藤洋著

今回読んだのは児童書。2016年に3DCGアニメで映画化されたから、知っている人も多いかもしれない。主役の黒猫ルドルフ役の声優は、女優の井上真央さん。私は映画は観ていないが、宣伝していたのは覚えている。しかし原作が、昔からある児童書だとは知らなかった。教えてくれたのは、noteの記事にコメントをくれた方だ。
私は最近、一般の小説と一緒に児童書も図書館で借りることがある。児童書の世界は優しい。酸いも

もっとみる
読書記録㉒『わたしに会いたい』西加奈子著

読書記録㉒『わたしに会いたい』西加奈子著

図書館で、西加奈子さんの一番新しい本に出会えた。迷うことなく本に手を伸ばした。少し前に彼女の話題作『くもをさがす』を素通りしてしまって以来、全くお目にかかれていない。チャンスは逃してはいけないのだ。
『わたしに会いたい』は8話からなる短編集。あらすじ、感想と一話一話述べていこうと思う。では、目次から書いていく。

【目次】

・わたしに会いたい
・あなたの中から
・VIO
・あらわ
・掌
・Cra

もっとみる
読書記録㉑『花のベッドでひるねして』よしもとばなな著

読書記録㉑『花のベッドでひるねして』よしもとばなな著

ばななさんの本を手に取るのは、ちょっと癒されたい気分の時。もちろん普通に楽しむ目的で読むこともあるけれど。
専門的なことが書かれていたり、難しい言い回しがされていたり、物語の背景が複雑だったり。そんな本とは真逆の位置にあるのが、ばななさんの本。すごく優しい。「ゆっくりくつろいでいってね」とにこにこした顔で言われているような感じがする。たぶん、若かりし頃の自分もそんなふうに勝手に解釈し、ばななさんの

もっとみる
読書記録⑳『大人になったら、』畑野智美著

読書記録⑳『大人になったら、』畑野智美著

二十代、三十代の女性の悩みといえば、結婚や出産、仕事のキャリアなどがはずせない。昔よりも大分、結婚や出産の平均年齢は上がった。とはいえ、世間の風潮や現実的な出産のタイムリミットなどから、焦りを感じる女性は少なくない。出産のタイミングを考えると、結婚を決める時期はそれより前になる。それと並行して考えなければならないのは、仕事のことだ。妊娠、出産、育児というのは、片手間にできるほど容易いものではないか

もっとみる
読書記録⑰『妻が椎茸だったころ』中島京子著

読書記録⑰『妻が椎茸だったころ』中島京子著

タイトルに惹かれて図書館で手に取った。“妻が椎茸だったころ”? 輪廻転生を鉱物や植物から繰り返しているという話だろうか。本の装丁はほとんど黒に近い茶色一色。表紙の左上に、小さく椎茸のイラストが描かれているだけ。とてもシンプルだ。そしてページをめくって目次を見ると、五つの変わったタイトルが並んでいた。

なんだか異世界に連れて行かれそうな、不穏なタイトルばかりに感じた。予測がつかないものって面白い。

もっとみる
読書記録⑮『残りの人生で、今日がいちばん若い日』盛田隆二著

読書記録⑮『残りの人生で、今日がいちばん若い日』盛田隆二著

読書記録も今回で15回目。その日に読むページ数を決め、印象に残ったページや行には付箋を貼っていく。読み終えたら復習がてら、紙に人物関係図や話の流れを軽くまとめる。少しずつ書きやすくするための工夫もできるようになってきた。
でも毎回書く前は不安になる。これは読書記録に限らないけど、文章を書くとき、本当に最後まで書き切ることができるのだろうか、と。そして「また時間がかかるんだろうなぁ」と気が重くなる。

もっとみる
読書記録⑭『あなたは、誰かの大切な人』原田マハ著

読書記録⑭『あなたは、誰かの大切な人』原田マハ著

作家、原田マハさんの存在は以前から気になってはいた。何度か彼女の本を手にとってパラパラとめくってみたり、単行本の帯に並ぶ推薦文だか紹介文を目でなぞったこともあったと思う。そこから“アートの世界に精通している”“海外について書かれることが多い”著者という認識が出来上がっていた。そこでなんとなく敬遠し、本を読む気になれずにいた。

敬遠していた理由を言語化してみると、“芸術の世界をあまり理解できない”

もっとみる
読書記録⑪『食っちゃ寝て書いて』小野寺史宜著

読書記録⑪『食っちゃ寝て書いて』小野寺史宜著

タイトルを見た時、ふっと笑ってしまった。この力の抜けた感じが気に入って、パラパラとページをめくってみた。タイトルの一部、“書いて”から予想した通り、どうやら主人公の職業は作家らしい。作家の生活、考え方、原稿の書き方には興味がある。ということで、じっくり読んでみることにした。

出だしから読みやすかった。一文一文が短く、余計な情報が削ぎ落とされた文章。そして登場人物たちが“横尾成吾”“井草菜種”のよ

もっとみる