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閉鎖的・非効率的な熱意


 コロナ騒動の中、昨日今後の学校の方針を決める会議がありました。参加人数の限られた少人数の会議でしたが、進行は難航しました。別に否定的な意見が多いわけでも、参加者が考えを述べないわけでもありません。教育関係者でなくても、出される意見を聞けば子どものことを熱心に考えていると感じるものだったと思います。
 でも、所々、会議の本筋から離れた話が飛び交ってしまうのです。
 熱心に参加しており、悪気はない。でも、会議は進まない。
 それもそのはず。この会議は話し合いの目的が共有されていなかった。のです。
 目的が不明確な為、個人個人が「大切」だと思うことに重きを置いて話してしまっていたのです。これでは、会議の目的も達成することができません。意見の食い違いや主張の方法性の違いなど、収集がつかなくなるのも当たり前です。

 ただ、この会議の司会者は優秀でした。しっかりと以下のような役割を果たしていました。その為難航はしたものの、本来の会議の目的は達成されました。
 司会者が行っていたのは基本的ですが、以下のことです。
  ・話が脱線し始めた時、きちんと本筋に戻すことを促す。
  ・ある程度話のまとまりを決める。
・まとまりごと、決まったことを確認する。
・道筋を整理し、ホワイトボードで共有する。
 
 正直、司会者がいなければ、この会議は目的を達成することなく終わっていたでしょう。
 
 会議を進行する。開催する側は、話し合いの目的が達成されるように、道筋を立て、進行を促す力が必要であると改めて感じました。

 今回の会議の中で、議論が捗らないと原因はこれらであったと私は考えます。
 ・話し合いたい目的が不明確であった。
 ・話し合いの流れが不透明であった。
 ・会議の時間が不明確であった。

 会議を何度も開催する側からしたら当たり前のことです。ただ、これらは経験として培ったように思えます。学校で開催される会議の参加者は熱い思いを持っています。ただ、その思いが上手に発揮されない(活かされない)場面も多いものです。会議のスムーズな進め方を個人のスキルではなく、社内の文化として残せると、学校という閉鎖的・非効率的な空間も、より生産的・開放的な空間になるのではないかと、私は思いました。

 

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