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曼荼羅でまちづくりをする5つの理由。in焼津

皆さんこんにちは!
曼荼羅を愛してやまない大学生の市原光悠です。

以前もnoteに書かせていただきましたが、私は、2か月間、焼津市に滞在をし、焼津の曼荼羅を描きます!!私はアーティストではなく、ただの曼荼羅好きな学生ですが、アーティストインレジデンス的なことをします!

 実は…私、高校1年生から2年生の一年間かけて、1つの曼荼羅(胎蔵界曼荼羅の中台八葉院)を描いたことがあります。

 その他、高校三年間の曼荼羅活動についてはこちら!

 さて、今回もまた曼荼羅を描くことにしました。それも焼津🐟で!!?笑

 私は、今流山でまちづくりをしています。なのに、なぜ焼津かというと…
流山でのまちづくり活動をより良くするために他の市の視察をしなきゃ!!と感じていた時…

焼津 私の商店街クエスト」(大学生のビジネスとまちづくりを組み合わせたプロジェクト)を発見したんです!!そして、流山の商店街で活動していたので、このプロジェクトにとても惹かれました。(先日行われたプロジェクトの合宿についてはこちら)

 そんなこんなで焼津に来て、魅力的な街焼津と好きな曼荼羅を掛け合わせたいと考え、焼津曼荼羅を描きたいと思うようになりました。

 ご存知でしょうか?曼荼羅とまちづくりには関りがあることを!

実は、「都市と曼荼羅」関係がある。

 都市と曼荼羅について語る前に曼荼羅の歴史についてまずはご説明します。

 田中(2010)の「曼荼羅とは仏教で信仰される尊格を一定のパターンに配置することで仏教の世界観を表したもの」が仏教においての曼荼羅の定義です。

実は…曼荼羅の原始的形態は実はあまり分かっていないんです。が、現時点では、必要とされる場まで持ち運びが出来る組み立て式で仏壇のような形態だったと考えられています。(図1)

7世紀頃は胎蔵界曼荼羅と金剛界曼荼羅が作られたんです。形は四角形で、胎蔵界(図2)には門(図3)があることから分かるように仏たちが並んでいるのは、宮殿の中なのです。これらは基本的に二次元で表されます。

9世紀頃には、須弥山(仏教において、世界の中心とされる山のこと。)を中心とする世界の構造が曼荼羅の構造と統一されるようになりました。そして、仏菩薩は須弥山の山頂に建てられた宮殿の中に並んでいます。この須弥山の下には地・水・火・風の四元素が垂直に積みあがっていいり、図4のように上からこの構造を見ると、チベットに今でも伝わる図5のような円形の曼荼羅が完成します。図5の中の四角はやはり仏の楼閣なのです。(立川, 2004)

図1~図5

「橋本,2005」ではシュリ―ランガムという都市も曼荼羅の一種であることを紹介しています~。

シュリ―ランガム(都市史図集編集委員会,1999)

 チベット曼荼羅の中心に位置する楼閣の区切りに非常によく似ています!曼荼羅が仏の楼閣であることやシュリ―ランガムといった都市の構造であることを踏まえると曼荼羅が街づくりのヒントになるのではないかと考察できます。

 2015年に発行された関西大学『住宅“団地”の再編(再生・更新)手法に関する技術開発研究』の『再編まちづくりと曼荼羅の構造』のリーフレットによると曼荼羅から解釈できる知恵をまちの再編や復興、街づくりに生かしたいとしています。曼荼羅の仏の宮殿が私たちの住宅へ生かされる可能性をもっていることはとても興味深いですね…。是非皆さん以下のリンクを覗いてみてください。

焼津に2カ月滞在し、曼荼羅を描く5つの理由

 曼荼羅とまちづくりの関係、お判りいただけたでしょうか。
 さてさて、今回焼津に2カ月滞在し、曼荼羅という構造を取って、絵を描くのには、5つの理由をお話しします!

①焼津の世界観は言葉だけでは伝えられない。

 曼荼羅は、一目で仏の世界を実感させるもの。そもそも日本で曼荼羅が作られた理由は「仏の世界は言葉だけでは伝わらない」という空海が考えたからだ。私も言葉だけでは伝えられない世界があると思っている…。

 短期間ではあるが、何度も焼津へ行くたびに焼津独特の文化や温かさ、魅力に触れてきました。そして、どんどんこの街が好きになりました。次第に…私の感じてきた素敵な街焼津をみんなに伝えたいと思うように…!そこで、沢山の人に私が感じる焼津ワールドを伝えるには、かつて1000年以上にわたって仏の世界を人々に伝えてきた曼荼羅という形が最善の方法だ感じたんです。

 また、それほど気に認めていなかった世界がビジュアルで表現されていると、絵をみると何が表現されているのだろう!面白い!知りたい!と思う人が増えるのでないでしょうか。

 かつて、流山市でマーケットを主催するとき、店主さんの魅力を言葉だけではなく、「ビジュアル」でみんなに感じてもらいたいと思い、店主さんの取材をもとに絵を描いた活動した経験もあります。言葉よりも親近感を持って、店主さんとお話しできるのではないか。描いてある内容は何なのかを知りたいと思ってもらえるのではないかと感じたためです。

 この活動を取材していただいたことがある。以下がその記事↓

 マーケット時にイラストを並べ開催した結果、絵は発信力が高く、これらの活動を面白がってくださった方々から、話しかけていただき、実にたくさんの人とつながることができましたー!

②1つのものから広がる文化をわかりやすく整理したい。

 焼津と言えば、魚。全国有数の水揚げ高を誇る街です!

 ただ、焼津の海を語るには、「水揚げ高全国1位!カツオマグロうまい!!ソウルフードは、なまり節!」という言葉だけでは収まり切れません。焼津の魚文化はもっともっと奥深いんです。漁師のおやつであるみそまんや魚河岸シャツ(これを着ないと焼津人ではない!というほど)、朝ラー(夜ラー!?)、寺社と海の信仰、小泉八雲…等々!!様々に広がりを持っているのです。1つもののから広がる、多面的な事象を表現するにはやっぱり曼荼羅の形を取ることが良いですよねー。

 というのも…現代では、仏教だけではない、より広義な意味で曼荼羅が使われていることが理由として挙げられます!「立川,2004」によると「日常語として、人間マンダラ、花マンダラ、恋マンダラ、テレビ・マンダラという語が用いられている。このような場合には、様々な要素あるいは項がともかくもひとまとまりにあればマンダラと呼ばれるのである。その中の要素あるいは項がどのような関係にあるか、それらが将来どのようになるかが不明であり、摩訶不思議であるゆえにマンダラと呼ぶのだと考える日本人が多い。」という。胎蔵界曼荼羅は400尊もの仏が1つに集まっている。そういった面からは、「要素がひとまとまり」であることも曼荼羅の特徴だと言えますね~。


③街のみんなと作っていく曼荼羅。そして、曼荼羅を起点に人々がつながる。

 「街のみんなと共に作る」まずは、ここに2カ月滞在する意味があります。焼津市民は「焼津ってなんもないよ」と思っている人もいるのだそう。(もちろん、地元愛が強い人も多くいる)まだ焼津の魅力を知らない(市民、市外から来た人たち等)に私が感じる焼津のすばらしさを伝えたいのはもちろん、焼津に強い愛を持っている方にも焼津の魅力を聞いていきたい!そして、…「色々な人を巻き込んで、交流しあえる場=曼荼羅を描く場所」にしたい!
 また、焼津曼荼羅を作るのに別の土地で描くわけにもいかないと感じています!!💦焼津で過ごす一日一日を大切にし、その出会った人、起こった出来事、人々の生活や言葉を大切にして曼荼羅に反映させながら描く「ともに作る曼荼羅」を目指したすためです。

④今後変わりゆく焼津を残していくため。

 おそらく、焼津は後十年もたてば大きく変わるだろう…。なぜかというと、土肥さん(一箱本棚オーナー制度のシェア型図書館みんとしょ発起人)をはじめ、焼津にはまちづくり活動を活発に行う、またはそれに関心のある人達が続々と集まっているから。
 昔の焼津商店街を知っている人たちは口をそろえて「商店街はたった3年でかなり変わった」と言います。これからの街はどう変わっていくのか。その転換期にいる私たちが、「今」の街の風景記録する必要は大いにあると感じています。

⑤私の曼荼羅活動を広げる1つのきっかけになる

 曼荼羅って今まで色々な形に変化し、常に人々にとって身近なものでした。(先に日常語としての曼荼羅も紹介しました。)神仏習合した曼荼羅、ギャル曼荼羅、曼荼羅アート、マンダラチャート、曼荼羅塗り絵等々…。

 これまで大きく広まった曼荼羅。では今後、人々と曼荼羅の間で何が生まれるのでしょうか?私は将来曼荼羅の研究者になりたいと考えている。研究者として曼荼羅の新しい形の可能性を考え、未来に繋ぐ担い手になりたいと考えているんです。

 さらに、毎日描く➡人々が曼荼羅の場に集まる。そして、曼荼羅に1日1日を反映させる。➡描いている間の
又は完成した焼津曼荼羅を観てくれる人々のを見ることで、曼荼羅と人々の関係を分析できる。
 また、見るのと書くのでは感じ方がだいぶ違う。描いた内容や日々の私の心情を分析することで、焼津で得た知識➡頭に入り、租借、構造化した物語➡私が思う焼津を描く。ということは、焼津を知り、自分の中にある焼津と曼荼羅を表に出すことで、分析できると思っています。知識をそのままにするのではなく、感覚の経験として、焼津曼荼羅を捉えたい!
 したがって、曼荼羅を描くということは焼津を知り、私を知り、曼荼羅を知るということなんです!



今回お伝えしたかった内容は、以上です。笑

今も色々と焼津・マンダラについて勉強中です。

焼津にはこんな魅力があるよって方!ぜひコメント欄で教えてください〜!

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【番外編】私の曼荼羅コレクション③

弘法大師 空海の振袖


金で雲「空」と墨流しで染められ、表現された「海」が表現されています。「空」と「海」が表現されているということはつまり、「弘法大師空海の振袖」と言っても過言ではないですよね!(勝手に解釈してます笑)
 淡い青と金が絶妙なバンスでうっとりします~。振袖を選びのためにお店に入って10分もしないうちにこの振袖に決めました。(「空海」だったものですから。)
成人式は再来年ですが、今からすごく楽しみ〜!!

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曼荼羅の奇行日記や活動が面白い!応援したい!と思ってくださった方へ

 最後までご覧いただきありがとうございます😊

 私はこれから焼津市に2ヶ月間滞在し、焼津曼荼羅を描くプロジェクトを始動します!(記事はこちら

 そのための2ヶ月間滞在費をサポートしていただけたら幸いです。

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