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読書日記「森の中に埋めた」

以前から好きだった、ドイツ警察小説刑事オリヴァー&ピアシリーズに新作が出たので、読んでみた。今回はシリーズ8作目。

作者について

(Nele Neuhaus、1967年6月20日 - )は、ドイツの小説家、推理作家。女性。ノルトライン=ヴェストファーレン州ミュンスター生まれ。
2009年にドイツ全国で発売された刑事オリヴァー&ピア・シリーズでベストセラー作家となり、「ドイツミステリの女王」と呼ばれている。
-Wikipediaより引用-

過去の作品

1. 悪女は自殺しない
2.死体は笑みを招く
3.深い疵
4.白雪姫には死んでもらう
5.風に種を蒔く者
6.赤頭巾ちゃんご用心
7.生者と死者

内容

キャンプ場でキャンピングトレーラーが炎上し、大爆発が起きた。放火の痕跡があり、男の焼死体が見つかる。刑事オリヴァーとピアは捜査を始め、車の持ち主がオリヴァーの知人の母親だと判明するが、余命わずかな彼女が何者かに窒息死させられてしまう。さらに新たな殺人が続くが、関係者はオリヴァーの知り合いばかりで…。人間の裏の顔を暴く、圧巻の警察小説シリーズ最新作!
-Amazonより引用-

感想

シリーズ8作目のこの小説は、登場人物がけた違いに多く、内容を把握するのに困ってしまい、途中で最初から読みなおした。

小説冒頭から、何やら怪しげな男女2人が登場。この二人が事件の鍵を握っていることが予想される。

事件の裏にはオリヴァーの過去の友達のいじめ事件が関係する。この小説を読んで驚いたのは、ヨーロッパ人が同じヨーロッパ人を差別するということ。国が違うだけで、こんないじめに遭うのか?と思ったぐらいである。

また、村社会の保守的なところ、どんよりとしたところは、まるで横溝正史の世界を見るようで、ああ、日本もヨーロッパもそれほど変わらないのだ、と思った。

主人公のオリヴァーは、女運が悪いのか、衝撃的な真実が、過去を遡った時、明らかになる。

どんな時にも部下のピアは頼もしい。オリヴァーを尻目に刑事としてのカンを働かせ、次々と真相に近づいていく。

登場人物が多いながら、痛ましい過去の事件をあぶり出し、読者を引き付ける力は相変わらず見事と言うしかない。

まとめ

今回はオリヴァーの過去に焦点を当てていたが、次作はピアの過去が浮き彫りになるということで、今から読むのが待ち遠しい。時間があったら、シリーズ1作目から順を追って読み返してみたい。

ドイツ人の普通の生活が知りたい人はぜひ読んでみてくださいね。


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