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#12 TOHOシネマズ鳳

堺の3番目のシネコン

 前回はTOHOシネマズ泉北を取り上げると言いつつ、最後のほうはなんだかTOHOシネマズ泉北とTOHOシネマズ鳳の比較論みたいになってしまいましたので、改めてTOHOシネマズ鳳を取り上げます。

TOHOシネマズ鳳
https://hlo.tohotheater.jp/net/schedule/045/TNPI2000J01.do

 前回、堺市にはシネコンが3つあると書きました。この3つのシネコンの中で最後にオープンしたのがTOHOシネマズ鳳です。それまで近隣では、南東の泉北ニュータウンまで行けばTOHOシネマズ泉北があり、北西の堺浜まで行けばMOVIX堺があり、南西の岸和田市まで行けばユナイテッド・シネマ岸和田ワーナー・マイカル・シネマズ東岸和田がありました。また、これらの映画館の近隣には大きな商業施設もありました。でも、このどこからも10km前後離れている堺市西区の鳳のあたりは、昔ながらの商店街やスーパーが中心の街並みで、いわゆる大きな郊外型ショッピングセンターがなく、ちょっとした空白地帯だったように思います。そんな地域にある大きな工場の跡地にできたのがアリオ鳳でした。たしか2008年だったと思います。アリオ鳳の開業とともにTOHOシネマズ鳳もオープンしました。

TOHOシネマズ鳳の場所

 TOHOシネマズ鳳が入るアリオ鳳は、堺市西区にあります。最寄駅はJR阪和線の鳳駅や富木(とのき)駅で、いずれの駅からも徒歩10分くらいです。まあでもやっぱり、ここも車で行くのが便利です。ただし、13号線(府道30号線)沿いの上(かみ)の交差点あたりにあるため、めちゃくちゃ渋滞します。近隣の方ならよくご存知だと思いますが、13号線は片側一車線の古くからある道路で、この場所はアリオ鳳ができる前から渋滞しがちだったところです。アリオ鳳ができたときに、13号線と国道26号線をつなぐアンダーパスが新設されましたが、まあとにかくこの近辺は13号線も26号線も渋滞します。特に週末になるとアリオ鳳へ出かける家族連れがとても多く、1kmくらい手前でもすでに大渋滞していることがあります。週末の昼間に映画を見ようと思ったら、行くのに30分くらいは時間に余裕を見ておくほうが無難です。

 なお、さらっと「13号線(府道30号線)」なんて書きましたが、地図に載っている府道30号線は、おそらく南大阪全域で13号線と言わないと通じません。なぜか私もよくわかりませんが、昔から地元民はこの道路を13号線と呼びます。地図には府道30号線と書いてあるのに、誰もそう呼ばないし、おそらくそう呼んでも通じません。私も、自分が車に乗って道路地図を見るようになるまで、この道路の正式名称が府道30号線だと知りませんでした。天王寺から泉南くらいまで続いている道路で、堺だけでなく泉大津や泉佐野まで行っても、なぜか周辺住民はみんな13号線と呼んでいます。ちなみに国道26号線のほうは、旧名称が「第二阪和国道」だったからか、地元民は「第二阪和」「にこく」などと呼ぶことが多いです。

会員制度・シネマイレージ

 TOHOシネマズ鳳には、TOHOシネマズ共通の会員制度があります。詳細はTOHOシネマズなんばの記事をご参照ください。

サービスデイ・割引サービス

 TOHOシネマズ鳳のサービスデイや割引サービスも、TOHOシネマズなんばと同様ですので、こちらもTOHOシネマズなんばの記事をご参照ください。

MX4D

 TOHOシネマズ鳳にも、TOHOシネマズなんば同様にMX4Dがありますが、追加料金は若干割安です。TOHOシネマズなんばでは、MX4Dは通常の鑑賞料金に1,200円追加となるところが、TOHOシネマズ鳳では1,000円の追加になります。なお、TOHOシネマズ鳳にはIMAXのスクリーンはありません。

映画の半券サービス

 TOHOシネマズ鳳でも、チケットの半券提示によりレストラン街や専門店街で割引が受けられるサービスがあります。私がよく使うのは、マクドナルドでドリンクSが50円になるサービス。何本立てかで映画を見るときには、映画が終わるごとに50円のコーヒーSを飲みに行ってしまいます。利用時には、マクドナルドの店員さんが映画の半券の裏に「M」マークを書きます。4本立てのときなど、毎回違う映画の半券を出しているから何も悪いことはしていないのですが、なんだか少しドキドキします。顔を覚えられて、「アイツ何度も来るけど、さっき対応した新人バイトが半券の裏にMマーク書き忘れたからまた来たんじゃないか?」なんて思われてたらどうしよう…と、よくわからない心配をしてしまいます。

充実した専門店街に家族連れの映画鑑賞

 週末になるといつも大渋滞で大混雑となるアリオ鳳ですが、それも納得の充実した専門店街があります。ロフトも入っていれば、アウトドア用品のモンベルもあります。書店もCDショップもあって…と思いましたが、そういえばアリオ鳳に入っていた福家書店は3月中旬で閉店してしまいました。閉店した頃にはもう世の中が外出自粛ムードで、その後アリオ鳳へ行っていないため、書店のあった区画が現在どうなっているかはわかりません。

 専門店街でショッピングを楽しんで、フードコートやレストラン街で外食を楽しんで、映画も見て、という休日を過ごす家族連れが多いのか、TOHOシネマズ鳳は、毎年定番のアニメ映画や話題の邦画などの上映があると、大混雑していることがあります。洋画を中心に見に行っていると観客が10人程度のことも多いため、私はチケット予約をせず上映開始間際にふらっと行ってしまいがちです。でも、運悪くアニメの上映開始時間と重なっていたりすると、ロビーの人だかりとチケット購入や入場待ちの行列で、戦意喪失します。週末のTOHOシネマズ鳳には、くれぐれも時間に余裕を持って向かいましょう。

 反面、平日のレイトショーなどは家族連れもおらず、快適に映画を楽しめます。2000年代には、私は仕事帰りにユナイテッド・シネマ岸和田で映画を見ることが多かったのですが、2010年代には仕事帰りにTOHOシネマズ鳳に行くことも多くなりました。

 南大阪に暮らしていると、週末は大渋滞するといっても、やはりアリオ鳳は便利です。TOHOシネマズ鳳には10スクリーンあるので、梅田や難波ほどではないにしても、映画を見る環境もとても充実しています。シネコンができる前は、今のようなラインナップの映画を見るには大阪市内まで出ないといけなかったことを思うと、TOHOシネマズ鳳の存在はありがたい限りです。

 ここ20年ほどでシネコンが充実し、ようやく地方でも映画を日常的に楽しめる環境が整ってきたと思います。緊急事態宣言が解かれたとき、このまま映画館に観客が戻らなかったら、また昔のように大阪市内まで出ないとまともに映画が見られない環境に戻ってしまうかもしれない。そうなっては困るので、ミニシアターに限らずシネコンでも何でも、とにかく映画館に人が戻ってほしい、と思います。

※料金やサービスは、2020年4月現在の情報です。

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