【特別じゃないあそび】さぁ今年も どんぐりの季節だ!
遊びは日常です。時には、張り切って準備したり、貴重な道具や材料を使う「特別な遊び」もあるけれど、基本的には、毎日毎日続く日常です。だから、身の回りのものを使って、あまり頑張らなくてもできる【特別じゃないあそび】のアイディアをご紹介していきます。日々の遊びのネタが少しでも増えれば嬉しいです。
季節ものの遊びは、すこーしだけ先取りしてお伝えしようと思いながら、いつも、ついつい忘れてしまい、シーズンの終わり頃に慌てて投稿することが多いのですが、今回は、忘れませんでしたよ!どんぐり!
忘れなかった理由は、私自身が、どんぐりが大好きだからです。そんな訳で、2回続けて、どんぐりの遊びについてお伝えしていきますね。
集める
9月下旬から11月くらいが、どんぐり拾いの季節です。思っているよりも早くから拾うことができます。前の年にたくさん見つけた「どんぐりポイント」を覚えておくといいですね。人気のある「どんぐりポイント」は、近くの幼稚園や保育園、小学校の子どもたちが、授業や活動の一環で拾いに来ていることもあるので、シーズン終わりの頃になると、ぜーんぶ拾われてしまったよ、ということもあるかもしれません。(ま、その時には、案外別の楽しい遊びが見つかったりするものです。どんまーい。)
子どもが持てる大きすぎないビニール袋を持って、無心に集めましょう。子どもによっては、どんぐりだけじゃなくて、他の木の実や、石ころや、落ち葉を拾ったりすると思います。それでもOK!
ある程度拾って満足したら、落ち着いた場所で新聞紙を広げ、拾ってきたものを一度全部広げてみます。おたからの山!
うわー、たくさん拾ったー、楽しかった。もう、これだけでも大満足です。
観る
新聞紙の上のおたからの山を眺めてみましょう。何を拾ったかしら。どんぐり、と一言で言っても、色々な大きさや形があります。複数のどんぐりを拾ったら、見比べてみるのも楽しいですね。
帽子をかぶったどんぐりもあれば、洋服を着たどんぐりもあります。洋服を着たものは、シイの仲間かな。どんぐり図鑑などで調べてもいいですね。
どんぐりを見比べるだけでも、楽しいことは一杯。発見も一杯。その時に、「よーく見ると、色々楽しいことが見つかるね」という最初のヒントになるように、ちょっとだけ声をかけると、子どもたちの視点がぐーーーっと変わることがあります。1つ1つを観る面白さに気づくんですね。
コツは「面白さを教えよう」と難しく考えないことです。大人自身が面白いと思ったこと、例えば、「こんなにちっちゃいのもあるんだねー」「色もちがうねー」「洋服きてるみたいー!」と、いうようなことを、本当に感じたままに、言葉にすると、面白さが伝わりやすいですね。
じっくり観て楽しんだら、持って帰ります。夢中で拾っていると、おたからと一緒に土や砂も袋の中に入っているし、落ち葉がぱりぱりと破れて粉になっているかもしれないので、余分なものはここで公園に戻し、持って帰りたいものだけ、新しい袋に入れます。大人は、割れているものや、色の変わっているものはいらない、と思いますが、子どもの中には、そこに愛着を感じていて、相談した方がいい場合もあります。何を〈おたから〉だと思うか、という価値観は、違うんですよね。
遊ぶための準備
どんぐりは、とても栄養があり、色々な生き物がその栄養を食べて、生きています。室内で遊ぶ時には、申し訳ないけれど、生き物が出てこないように、準備が必要です。煮沸、冷凍などが一般的です。(煮沸の場合は、専用の鍋を用意した方がいいです。)ま、そういう心苦しさもあって、どんぐりも、必要な分だけ、持って帰ってくる方がいいかもしれませんね。
転がす
1~3歳くらいの子どもと一緒に、どんぐりで遊んで、一番人気があった遊び方は「転がす」です。それも、ただ床を転がすのではなく、「樋」を転がすと大喜び。キッチンペーパーの芯を半分に切りU字型にしたものや、牛乳パックの1面を切り、コの字型にしたものが使えます。
なるべく長く作った「樋」の終わりを子どもの近くに置き、上から、どんぐりを転がします。ころころころ・・・。自分の手元にころん、と、どんぐりが転がってきて、大喜び。最初は1個ずつ、だんだん数を増やして、どんどん転がしてみましょう。
そのうちに、自分でも転がそうとするかもしれません。ダンボールなどで坂道を作って、一度にざらざらざらーと転がしてもいいですね。こんな風にどんどん遊びが変わっていくことは、子どもたちが自分なりに遊びを考えて、工夫しているからこそ!面白い、を一杯見つけてくださいね。
箱に入れる
もう1つ、人気があるのは、「箱に入れる」です。ちょうど1歳頃、箱にものを入れて入れて入れて、それをまた出して出して出して、また入れて入れて入れて・・・という遊びが好きな時期がありますよね。そういう遊び方です。
どんぐりが10~30コくらいで一杯になるような小さめの箱や、紙コップなどを用意してあげるといいですね。フタが閉まるタイプも喜びますし、透明で中が見えるものも楽しいです。どんぐりを、どんどん入れます。一杯になると、そこがゴールなので、1個できあがり。どんぐりを全部出して、また入れる場合もあるし、新しい箱を欲しがる場合もあります。出したり、入れたり。出したり、入れたり。その繰り返しを存分に楽しみながら、子どもなりに色々考えているんですよ。
どんな遊び方でもいい
透明な箱にどんぐりを入れると、なんだか、お菓子みたいにも見えてきますね。「くーださいな」って、受け取ったら、そこからお店屋さんごっこや、おかし屋さんごっこが始まるかもしれません。
どんぐりは、おだんごにもなるし、チョコレートにもなるし、シチューにもなります。お金にもなるし、宝石にもなります。
どんぐりは「素材」なので、何にでもなります。子どもたちがイメージすれば、どんどん遊び方が広がるのが、何よりも魅力なんです。
遊びながら、どんどん、「あ、こんな風にやってみたらどうかな」と、遊びが広がる時、子どもたちは、本当に目まぐるしく色々なことを考えています。そういう遊びの積み重ねの中で、子どもたちは、楽しいことは自分で創り出せる、と言う自信を育んでいると、私は考えています。
そういう自信の元になる「どんぐり」。形も、手触りも魅力的で、ずっとずっと遊びたくなる「どんぐり」。
今年も季節がやってきます。ぜひ、楽しく遊んでくださいね。
どんぐりを使った遊び第2弾は、手作りあそびです。
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