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「やりたい!」の芽が育つ きっかけをつくる

「何かをつくることが好き」という子どもに、たくさん出会ってきました。

一言で「何かをつくる」と言っても、その「何か」は本当に色々です。空き箱を駆使して新しいものを創り出す人もいれば、ブロックや積木を使って日々オリジナルなものを生み出す人もいます。

そして、折り紙のように、ある程度の型に沿って作ることが好きな人もいます。

今日は、そういう「ある程度の型に沿って作ることが好き」という場合の話をしたいと思います。

作り方を教えてくれる便利なサイトは増えている

折り紙を例に話を進めます。
折り紙は、「色がついた正方形の薄目の紙」に過ぎないので、実は色々な遊び方ができるのですが・・・

くしゃくしゃを生き物に見立てるあそび

でも、折り紙が好き、と言う人は、ハートとか、手裏剣とか、紙飛行機とか、決まった形を折ることを楽しむ場合が多いですよね。

保育園や幼稚園で、折り方を知った作品を、何個も何個も作る、という職人のような楽しみ方をするお子さんも、多いかもしれません。

手裏剣職人の工房

さて、お子さんに「○○ってどうやって作るの?」って、聞かれて、ネットで調べてみたことありますか?
ちょっと検索すれば、折り紙や工作の作り方を紹介するサイト、とりわけ動画が増えたことに驚くんじゃないかと思います。便利になりましたよね。

でも、便利なサイトが増えている今だからこそ、「何かを作ることが楽しい」「もっと作ってみたい」という気持ちが芽生えてきたら、作り方の本を1冊買うことを、おすすめします。

やりたいことを見つけるには「本」がおすすめ

調べたいことが決まっている時に便利なのはネットだよね、という感覚は、今や大人だけではなく、子どもたちも実感しています。子どもたち・・・というのは、3-4歳くらいで既に、です。だって、何か知りたいことがあれば、大人が調べてくれる手段は、大抵その場にあるスマホですものね。

そんな今の時代にも、紙の本だからこその強みもあります。それは「目的がはっきりしないけれど、何かやりたい時に、その何かを見つけられること」だと思うのです。

折り紙の本が1冊あれば、それをパラパラとめくりながら、「あ、これ作ってみようかな」と思える。そういう〈検索ワードのない探しもの〉には、やはり本がいい。

そんなことないよ、【折り紙 かわいい 5歳】とか【折り紙 季節 つくりかた】とか、幅広い検索ワードを入れたら、想定しなかったものが検索できるよ。最近の子たちは画像検索だって使いこなすよ。・・・と思う人もいるかもしれません。

もちろん、その通りです。
でも、そういう検索の方法は「可能性がありすぎる」という難しさがあります。つまり、選択肢が多すぎて選べない。
また「これを作ろうかな」と決める前に、「もっと、いいものがあるんじゃないか」と検索を続けてしまい、始められない。

でも、1冊の本、という選択肢が決まっていれば、自分のペースで、自分で自分のやりたいことを見つけられます。

何がやりたいのかを見つける、寄り道をする、目的以外のものにも触れる、という「本の強み」を、ぜひ知って頂きたいのです。

難しそうだけれど本を見たらすぐできた

だから、工作や折り紙や料理に興味があるなら、今の実力にちょうど合う本を1冊買ってみてください。できたら、カラーで、写真が一杯あるもの。子どもだけでも作り方が比較的分かりやすいものがいいです。

(副次的だけれど現実的な話としては、子どもが自分で作りたいものを見つけて、本を見ながら自分で作るようになると、大人にとっては、ちょっと一息つく時間が生まれると思います。子どもだって、いつもいつも大人に頼るのではなく、自分で自分を楽しませられるようになることは、成長ですしね。)

という訳で、「やりたい!」の芽が育つきっかけのために、好きなことの本、おすすめです。お休みの日に、親子で本屋さんにでも行って、選んでみてくださいね。

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