他人との心の境界線を乗り越える人々
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他人との心の境界線を乗り越える人々

長沼美恵/Mie Naganuma

YouTubeのおすすめに上がってきた『アラ還金欠主婦りつ子』さん。
何の気なしに見たら、コメント欄が荒れている動画が。

思うところがあるので、ここに残します。
あくまでも私の主観です。


動画の内容

炎上していた動画は、りつ子さん家の経済危機を愚痴るという内容。

3人のお子さんが、全員親元離れての大学進学で、学費以外にも生活費がかかって大変。
その上、末のお子さんが3浪の末、美大に入学。その後の就活では結果が出ず、大学院に進むことを決めた。

りつ子さんは在宅で働いていて、ご主人は最近65歳で定年退職された。

そんなこんなで、りつ子さんの家の経済状態は危機的状況であり、ご主人は最悪家を売ればいいと言っている。

というようなことを、料理しながら字幕で説明するという動画。


荒れるコメント欄

私の感想としては
「3浪は凄いな。よく粘ったな。親はお金がかかって大変だけど、産んだからにはできるだけのことはしてあげたいと思うのは自然なんだろうな。
私は親になったことがないからわからない部分もあるけど、多少自分が犠牲になっても、親になったら精一杯のことはしてあげたいと思うだろうな。
いずれにしても人それぞれ。」
といったところ。

否定的な思いは全く浮かばなかった。

ところが、多くの人がりつ子さん家の対応に心の中の地雷を踏まれたようで、コメント欄は批判の嵐。

目立った意見を要約してみると

甘やかしすぎ。
もっと厳しくするべき。
苦労が子供を成長させる。
私(もしくは私の子供)は自分で学費を稼いだ。それで良かったと思っている。
3浪して大学院に進んだら、ますます就職が遠のく。
親の務めは大学卒業(もしくは18歳)まで。
なんか、腹が立つ。
子供自身に費用を負担させてください。普通なら自立してる年齢ですよ。
美術の大学行くのに3浪もさせる時点で間違いに気付きなさい。
そのお考えが子供をダメにしていると、一刻も早く気付いて下さい。

てな感じかな。
後ろの4行は原文をそのまま載せました。

私の感想と違い過ぎて、驚愕、いや戦慄しました。
苦労は美徳なんでしょうか。
しかも、余計なお世話の多いこと。

おそらく皆さん

なんか、腹が立つ

んでしょうね。

それを一言では済まさず、自分の経験を語り、現在を肯定することで留飲を下げているのかもしれないと勝手な解釈をしています。

そもそもその怒りは、りつ子さんのせいではなく、ご自身の問題なんですけどね。
そして、たった数分の動画を見ただけでの判断なんですよね。

そんな大荒れの中にも肯定的なコメントもチラホラ見られます。
その中で印象に残ったものをご紹介します。

私も昨年美大を卒業して、就職しました。(ちなみに学費は奨学金上限まで借りて賄ってました笑)今勤めている会社は、学んでいたこととは全く違う業種です。
人や家庭それぞれに事情があり、進む道も違うと思いますが、皆さんが心穏やかに過ごせるよう願ってます。

太字部分は、この動画によって、自分の内面が大荒れになった人に向けた言葉だと思います。

YouTubeに飛んでコメントを読んでいただくとおわかりになると思いますが、自身の怒りを遠回しにコメント欄にぶつけている人もいますよねぇ。
そして、そういうコメントにはいいねの数も多い。

書き込まないにしても、何らかの憤りを感じている人が多いんでしょうね。


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心の境界線を越える人達

コメントは誹謗中傷じゃなければ、まぁ何を書いてもいいとは思う。

ただ、今回の場合、皆さん境界線越え過ぎですね。

りつ子さんは、ほとんどの視聴者にとって会ったこともないであろう赤の他人。にもかかわらず、ネガティブな主観を人様のチャンネルで展開しなくてもいいのにと思う。
苦しくて仕方ないから言わずにはいられないんだろうけど、言われた方は気にする必要がないとわかっていたとしても消耗するはず。

求められていないのにアドバイスをするのは、他者との心理的な境界線(バウンダリー)がきちんと引かれていないからなんですよ。
このような人は、他人の問題に首を突っ込みがちです。

境界線越えの例として他に

・「私の言動で怒らせてしまった」と必要以上に相手の感情を気にする
・一人暮らしのお母さんが寂しいのは、私が頻繁に会いに行かないからだ
・相手の気持ちを重視するあまり、自分の本音を言えない
・親の期待に応えようと頑張り過ぎる
・あの人が***してくれない
・***すれば絶対あの人のためになるのに

などがあります。

ということで、「甘やかしすぎだからもっと厳しくして苦労をさせるべき」というような意見は「こうすれば絶対ためになるから」と、不要なアドバイスをしているってことになるでしょうね。

ここまで散々書いてきてなんですが、私は批判的なコメントを残した人を批判しているわけではありません。100人いれば100通りの価値観があるから。

ただ、この方たちは心に闇を抱えていて生きづらいだろうなとは思います。

うまく境界線が引けないのは、主には幼少期の養育環境に起因するから、仕方ないんです。善悪の問題ではありません。

親が厳し過ぎたり、過保護や過干渉だったり、親の感情の起伏が激しかったりすると、親の感情の責任を子供が取るようになっていきます。境界線を越えることが普通になります。そうやって生き延びてきたんです。ある種の戦略です。

そして、成人してもその戦略は残ります。が、修正は可能です。
まずは自ら境界線越えしていることを気づかないとね。


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苦労は必要か

そもそも子供には、
厳しくした方がいいのでしょうか?
苦労をさせるべきなのでしょうか?
という疑問が湧いてきます。

最近は、厳しい養育の弊害も知られてくるようになりました。いい傾向だと思っています。もちろん甘やかすだけでも問題はありますが。

また、「若いうちの苦労は買ってでもしろ」という言葉がありますが、挑戦して失敗することが苦労というのであれば、苦労をした方がいいとは思います。
が、しなくてもいい苦労をすると、性格が歪むことも多いという意見もあるんですよね。(苦労した人の全てがそうなるわけではありません)


まとめというわけでもないけど

いずれにしても、求められてもいないのに人様にアドバイスをしたくなった場合は、自分の胸に手を当ててよく探った方がいいと思います。

あ、私?
私も時々境界線を越えますよ。人間だもの。
ただ、越えたことを自覚していることが多いと思います。それと、自分の意見が絶対だとは思っていませんね。あくまでも私の一意見と自覚しています。

そうそう、大事なこと。
ということなので、こちらが求めていない時の他人の意見は聞く必要がないってこと。
その人が勝手に自説を述べているだけだから、気にする必要は全くありません。
従った方がいいアドバイスもあるとは思うけどね。その辺は自分の感覚に従うしかありません。


長沼美恵

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長沼美恵/Mie Naganuma
心と体の調整をサポートする心理セラピスト。自然療法愛好家。魚介、卵、乳製品OKのゆるゆるベジタリアン。群馬県伊勢崎市で一軒家サロンを運営。メニューによってはオンラインセッションも可。https://linktr.ee/mienaganuma