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アナグラム詩: 宝石箱に詩の指輪(アナグラム歌会◆詩歌作品集&結果発表!)


宝石箱に詩の指輪
(11リフレイン)

奇跡のはしご 日々結わう
虹のきわ馳せ 四季に奪う
星のほうき 西に越せば
浮き穂の種子 比喩に運ばせ
憂き矛背に 鷲の牙 運ぼう
瑜々の星 和語にこぼせば
瀬にひわ 聞こゆ指輪
詩の方法は 庇護の秘蹟
輪 輪の輪 詩の指輪
比喩に乗せ 比喩に結わせ
宝石 ☆ ほうびはここに

きせきのはしご ひびゆわう
にじのきわはせ しきにうばう
ほしのほうき にしにこせば
うきほのしゅし ひゆにはこばせ
うきほこせに わしのきば はこぼう
ゆゆのほし わごにこぼせば
せにひわ きこゆゆびわ
しのほうほうは ひごのひせき
わ わのわ しのゆびわ
ひゆにのせ ひゆにゆわせ
ほうせき ほうびはここに

*****

「アナグラム歌会」へのご参加、誠にありがとうございました。

参加された皆さんへの大きな感謝を込めて、【やすこ納言 部門】と【みえる式部 部門】の投稿作品を全て収録した「アナグラム歌会詩歌集」をつくりました。

今年最初の新月に「きれいな詩集をつくりたい」と願ったのが、皆さんのおかげで早くも叶ってしまいました。
よかったら記念に、お持ち帰りください♪

Special thanks to nontaさん。表紙と各章の扉に絵を使わせていただきました!

全ての作品が、どれも素晴らしく、かけがえのないものだと感じました。
「この順で読んだら面白いのでは?」と、私が勝手に考えた並びで編ませていただきました。全体を通して、楽しんでいただけたら嬉しいです。

ちなみに、A5で作ったのでA4用紙に「2 in 1」で印刷するとぴったり納まります。各ページを半分に折って重ねると、分厚いですがちゃんと冊子の形になります♪

以前、「ムーンフェイス」という詩を書きました。病に巣をかけて私が見たのは、あまりに楽しい「アナグラム歌会」の夢でした。本当に幸せな時間をいただいて、心から御礼申し上げます。

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そして【みえる式部 部門】の結果発表…

私の好みと独断で【みえる式部 部門】の作品に選ばせていただいたのは、折星かおりさんの「季節のめぐり」です。

はる、なつ、あき、ふゆ きせつのめぐり
(12リフレイン)

なのはな ゆるるの はるあるく
めぶきあふ ふつりきゆ ゆめ めあはせ ゆめあはせ
あのあめ ふりつづき なつつなぐ

ぜりーつるりつるり めせ なつあるく
ふなつきば るりのなぎ めくるめき
きせきのめ りゅっくつめ あきつなぐ

つき きり はっきり あきあるく
きつつき はせり はなのゆく
つゆ せせ きりりふせ ふゆつなぐ

はつゆめのつぶ あつめのせ ふゆあるく
つばきの ふくきぎ ゆきのはな ふぶき
のきの せきせつ きゆ はるつなぐ
春、夏、秋、冬 季節のめぐり
(12リフレイン)

菜の花 揺るる野 春歩く
芽吹きあふ ふつり消ゆ夢 目合はせ 夢合はせ
あの雨 降りつづき 夏つなぐ

ゼリーつるりつるり 召せ 夏歩く
船着き場 瑠璃の凪 目眩き
奇跡の芽 リュック詰め 秋つなぐ

月 霧 はっきり 秋歩く
きつつき 馳せり 花野行く
露 瀬々 きりり伏せ 冬つなぐ

初夢の粒 集め乗せ 冬歩く
椿の 老く木々 雪の華 吹雪き
軒の 積雪 消ゆ 春つなぐ

感動しました。まるで、春、夏、秋、冬が自らを歌い起こしたような気がしました。アナグラム歌会の幕開けは、言葉の箱庭さんの「四季」だったので、折星かおりさんの作品を読んだとき、歌会が一巡した、という震えも感じました。

そして、折星かおりさんが、丁寧に、丹念に、季節感のある縁語をこれほどまでに汲み上げているのを見て、自分を振り返らざるを得ませんでした。こんなに無心に、言葉に向き合えているだろうかと。

生命を楽しむ瑞々しいよろこびと、目がさめるような気づきを味わわせてくださった折星かおりさんの作品に、みえる式部賞をおくります。

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今後のアナグラム詩のこと

「歌会ロス」になることが今から懸念されています。笑

これからもアナグラム詩を、書き続けたいと思ってくださる方へ。

引き続き「#アナグラム歌会」のハッシュタグをつけて、私のどれかの記事にリンクを張っていただけないでしょうか(通知が来るので助かります)。
記事にお伺いして、定期的に「中継」を書かせていただきたいと思います。

さりとてさんからさっそく、楽器を詠み込んだ46音!次の作品集に入れますね♪

百瀬七海さんから、嬉しいお言葉が!作品が完成するのを楽しみにしております!

さくらさんも、ゆっくり、気長にお待ちしています♪手書きの文字が可愛いです。

さらに、アナグラム詩歌の作品がたまってきたら、詩歌集の続編「弥生」や「水無月」も、出していけたら…と思っています。できるかな。
ぜひこれからも、お付き合いいただけたら幸いです。

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最後に、企画を発案・支援してくださった【やすこ納言 部門】のあきやまやすこさん、【ぼーろ中将 部門】の拝啓 あんこぼーろさんに、深謝いたします。お二人がいなかったら、この企画はできませんでした。どうもありがとうございます。

アナグラム歌会のエンドロールは、ぼんやりRADIOさんのショートショート。

心からの感謝と愛をこめて。



お読みいただき、どうもありがとうございました!それだけで十分に嬉しいです。 もしもサポートをいただいたときは、ほかの方の詩集に、そして私が詩を書いている日々のノート(440円)に使わせていただきます♪