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【転職】面接が通過しない時に確認すべきこと【後編/面接での質問集と回答の方向性】

こんにちは、御堂筋です。
IT企業でキャリアアドバイザーをしています。

前回 「【転職】面接が通過しない時に確認すべきこと【前編/一般的な確認事項】」 という記事を作成しました。

今回はその記事の後編になります。

  • 実際に面接ではどのような質問をされるのか

  • 企業がどうしてその質問をしているのか分からない

  • どういう方向性で回答すれば納得してもらえるのかをクリアにしたい

そういった疑問に答える内容になっています。
より実践的な内容を知りたい方はご一読いただければ幸いです。

自己紹介

質問の意図:「企業側がどんな人かをざっくり知ること」 

企業は普段の業務と採用活動を兼務していることが多く、直前まで候補者がどんな方なのかインプットが済んでいないことも少なくないです。

面接担当者は候補者の自己紹介を聞きながらレジュメとすり合わせ「そうだ、こんな方だった」となることが多いです。

そのため候補者側としてはここで無理に内容を詰め込まなくてもOKです、というより詰め込んでも聞き手は内容が入ってこないので止めておいた方が無難でしょう。

回答の方向性:面接の方向性を示すような自己紹介を

ただここで フックとなるキーワード を入れておくと、後で深堀って聞いてくれる可能性が高いです。

例えば、

「〇〇という強みなら現職で多く活かしてきたため自信があります」
などです。

「どうやったら最初に相手に強い印象を持ってもらえるか」 を考えてみましょう。

「名前⇨経歴⇨フックとなること⇨挨拶」

という順番を意識して30秒から1分程度で伝えることを意識して用意しておくと良いでしょう。

転職を考えている理由

質問の意図:「その転職理由は自社を短期で退職する理由になりえないかを払拭したい」 

企業にとっての一番のリスクは、 「コストをかけて採用した人材が短期で離職してしまうこと」 です。

このリスクを回避するための質問だと思ってください。

私の経験上、どんなにスキルがある方でも転職理由が腹落ちしなければ選考は通らないことがほとんどです。

それくらい転職理由は重要になります。

追加の質問としては

辞める前に現職でどんな取り組みをしていたのか

があります。

例えば「キャリアアップをしたい」という理由については、

「現職でポジションを上げることや、評価グレードを高める取り組みについてはいかがでしたか?」

という聞き方などをされることが多いです。

様々な角度で質問をされる箇所になります。

回答の方向性:前向きに

「転職をしようと決断する前に、取れるアクションを現職で取りきったが、現職では叶えられないことが分かったので転職する」 という内容で組み立ててみましょう。

まだアクションを取られていない方は一つでも良いので、「現職で出来ることは無いか?」を考えて取り組んでみることをおすすめします。

実際のエピソードを混じえながら面接担当者に伝えることで、「それなら転職するのは仕方ないよね」と思ってもらい、説得力が増します。

特に「なぜ」を深堀る必要がある箇所ですので、ここだけでも第三者に見てもらうと選考の通過率が変わるかもしれません。

転職活動の軸

質問の意図:ミスマッチを防ぎたい

以下を確認したい意図があります。

  • 軸が自社を選ぶ理由と合っているか

  • もし入社したとしてもミスマッチにならないか

ここも転職理由を尋ねるコンセプトと変わりません。
もし軸の回答が自社の方向性とズレていたら 「その軸はウチとどんな共通点があるのだろう・・・?」 と思われてしまう可能性があります。

回答の方向性:転職理由を踏まえた軸で

一貫性を出すことで説得力が増すためです。

◎ 例
- 「転職検討理由」:評価制度の整った企業にて働きたいから
- 「転職活動の軸」:企業規模約〇〇名以上、評価制度の経緯がコーポレートサイト等にて明記されていること、またそのコンセプトに納得感があること

といった要領で、転職検討理由とのリンクを意識して伝えると印象は良くなるでしょう。

現職で意識して取り組んだこと・成果

質問の意図:課題解決できる方か知りたい

以下を確認したい意図があります。

  • 現職での課題をしっかり認識して業務に取り組んでいる方なのか

  • ご自身なりの仮説を持って取り組んでいるのか

  • 課題への取り組み方が自社のカルチャーとマッチしているのか

そもそも「課題」自体を認識していないと「この方は課題意識が無い方」という烙印を押されてしまうので、「課題が出てこない、、、」という方は再度キャリアの棚卸しをしてみると良いでしょう。

仮説については合っている/間違っているは問われません
(というより企業によって解が異なるので問いようがありません)

そして、その取り組む方向性やアプローチ方法で自社に入社した場合、フィット感があるのかどうかを見極めています。

回答の方向性:「STARSモデル」で話をしていく

◎ STARSモデル
motoさんという方が提唱しているモデルになります。

よくある「STARモデル」は以下です。
S:Situation(どんな環境で)
T:Task(どんな仕事で)
A:Action(何を実行して)
R:Result(どんな結果を出したか)

STARに、
S:Self-appraisal(振り返ってどう思ったか)
を追加することで、より業務を自分ごととして捉えていることをアピールすることが出来るという内容です。

参考:https://tinyurl.com/2l4brcns

成果については定性的でも良いですが、定量的だとより面接担当者の理解度も上がるので、数値面などあれば積極的に伝えていきましょう。

将来のキャリアイメージ

質問の意図:中長期的な視点があるか

以下を見たい意図があります。

  • 先を見据えて行動ができる方か

  • 自分でマイルストーンを設定し、モチベートできる方か

  • 描くキャリアが自社で叶えられそうか

「転職すること(=会社を変えること)を通して何を達成していきたいのか、そしてそれは自社に入社したら長期的に叶えていけるものなのか」 について、対話を通して見極めていくことが面接担当者の目的です。

すぐに達成できてしまってまた退職、、、となるとお互いに幸せではないですよね。
そういったことを防ぐためにもこの質問が存在しています。

回答の方向性:3-5年をイメージして

3-5年のキャリアイメージをざっくりとでOKなので持っておくと良いでしょう。

立てたキャリアイメージをベースに、「面接企業なら具体的にどのようなステップになるのか」を意識して伝えてみましょう。

ちなみに、

  • 20代の方:30までにどうなっていたいか

  • 30代前半の方:35までにどうなっていたいか

  • 30代後半の方:40までにどうなっていたいか

という要領で組み立て、伝えると説得力が上がります。

あなたの強み・弱み

質問の意図:メタ認知能力を確認したい

以下を確認したい意図があります。

  • 自身について客観視出来ているか

  • メンバーや上長の声に耳を傾けているか

  • 弱みを理解した上で、どんなアクションを取っているのか

自己PRと似ている部分ではありますが、「どういう強みをどのように活かしているのか」 という部分を見るための質問になります。

また、強みや弱みは大抵「評価」という部分とも紐づくため必然的にメンバーや上長からのフィードバックを聞くことになります。

しっかりと受け止めていればフィードバックを解像度高く伝えることが出来るはずです。

そういった観点から強みに関して聞いています。

回答の方向性:エピソードトークを用意しよう

「何故それが強み/弱みと言えるのか」をエピソードベースで準備しておくと良いでしょう。

弱みに関しては

  • 克服しようとしているのか

  • メンバーにカバーしてもらおうとしているのか

という弱みを受け入れた先についても話せるようにしておくと好印象です。

また、強みと弱みを表裏一体で話せると「メリット・デメリットを理解している人」という印象を与えられるのでおすすめです。

■ 例
- 強み:自分の想いを言葉で伝えることが出来る
- 弱み:伝える力がやや強いため、話が長くなってしまいがち

逆質問

質問の意図:懸念点の払拭

こちらは特に他意は無く、「何か不明点があれば聞いて払拭して欲しい」という背景になります。

ただ、逆質問で「何もありません」と答えてしまうと「この人ウチに興味ないのかな、、、」と思われてしまうので注意が必要です。

回答の方向性:背景を添えて質問する

基本的にざっくばらんに聞いてしまって大丈夫です。
通常のコミュニケーションと同様「どうしてそれを尋ねるのか」という背景もワンセットに伝えると解像度高く答えてくれるでしょう。

ただ、先方が色々と話してくれて用意していた質問が無くなってしまった場合は「〇〇について質問しようと思っていたのですが、途中〜とお話いただいたことで明確になりました、ありがとうございました。」と伝えましょう。

逆質問についてはこちらもご参照ください。

まとめ:意図をしっかりと理解して「相手が求めていること」にストレートに答えていきましょう

今回は面接での質問集と意図、回答の方向性について解説しました。
面接では意図を理解しないとズレた回答になってしまいがちです。

まずは 「意図をしっかりと理解すること」 から始めてみることをおすすめします。

以上です、最後までお読みいただきありがとうございました。

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