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インターメディアテク 訪問レポ

This is 東京都千代田区丸の内にあるインターメディアテクに行ったレポです。美術館ではないですが、まあ、いいでしょ。

ついに写真撮影解禁!!!!!!(撮ってはいけないものもあります)

交通

東京駅から徒歩数分、Kitteの2〜3階に渡って展示されている博物館。

入場無料。すげ〜。こんなん無料でいいんすかってずっと言ってた。同行者に言ってもムダ。

2階 「Made in UMUTーー東京大学コレクション」

2階にはメインである「Made in UMUTーー東京大学コレクション」の常設展示があった。結構広い。

旧東京中央郵便局の内装がそのまま使われていたため、空間に入るだけで重たさを感じられる。そして、展示も東京大学の学術資料であり、その価値を互いに引き出しているかのよう。

まず入ってすぐの所には東大の昔の教室の復元らしき空間があり、いや今を知らんのだがと思う。

あと、エジプトのミイラのレプリカもある。写真撮影禁止。

でかめの標本。

そして様々な動物の標本が沢山。哺乳類はもちろん、鳥類や爬虫類、両生類、魚類の骨格標本、そして昆虫の標本がある。

少し進むときのこの展示や鉱物展示もある。大きな鉱物の展示は種類ごとに説明があるが、小さい鉱物は説明がないものも多いため、全然わからん。予想しかできん。

細かな造形の船の模型もあった。それ以外にも船のプロペラだったり、船にかかるなんたら力の実験のための小さな型が沢山あった。

昔、殺した虫を顕微鏡でずっと観察してたなあとかあの頃の、生物の生態への興味はどこへいったのやらとか、小学生の頃、パワーストーン集めてたけど日本と海外でこんな名前違うんだなあとか。興味のあったあの頃、学問的にも興味持てたら良かったのになあ。はあ。今からでも遅くはないはず。

あ、あと個人的に木製の頭蓋骨の彫刻はすごいよかったなあ。

2階 「脅威の小部屋」

2階にはギメ・ルーム開設記念展、常設展示である「脅威の小部屋」という展示があった。

多分この部屋のメイン展示はギメブルーじゃないかと思う。青がなさすぎてラピスラズリを使っていたぐらい貴重だった青色顔料を、工業生産を行って普及させたギメの顔料である。すっごい鮮やかで綺麗。これ大量生産できたのすげー。

ギメは非ヨーロッパ圏のなんたら文明やなんたら国の彫刻の収集家だったらしい。人を表す彫刻や、青銅器とか小さな剣とかもあった。女の顔って、なんでわかんの?

ひびの入った展示ケース

ギメが持っていた展示ケースは透明ガラスが使われ始めた頃のフランスのもので、輸送中に傷ついたものだが、修理が難しかったことや、そのケース自体にも歴史的価値があるものだということでそのまま展示されている。

特にここのスペースは標本展示ばかりじゃないので、生物学だけでなく歴史に興味ある人も楽しいかも。

2階 「被覆のアナロジー ー組む衣服/編む建築」

ファッションデザイナーである江角泰俊と、建築家である隈研吾のコラボ展示である。被服ではなく、被覆とするところに建築と衣服の繋がりを感じられる。常に我々を被覆しているのはどちらも一緒である。

粒状テイラードガーメント。これを見に来た。

ベストとかジャケット生地の襟のパーツを組み合わせた服。パーツひとつひとつのことを粒と呼んでいるの、すごいいいよなぁ。この展示の最後には自分たちで粒を組み合わせられる展示もあったのだが、どうにも服らしい形にするというのは難しく、バランスが悪い。服も建築も、簡単なように見えて細密に設計されてるんだろうな。

建築と衣服の組み合わせそのものだな…

異質な組み合わせだが、空間が作られ、美しさが感じられる。もう驚かないよ。中の布の服の生地感や色味と合わさり、少し静かな雰囲気が感じられる。

また、日本伝統の竹の服もあった。竹?

柔らかな素材が衣服の柔らかな印象と融合し、しなやかな空間を生み出していた今回の壁の試作展示コーナーもあった。隈研吾作である。もちろん試作品も良いんだけど、展示されていた作品が一番好きだなあ。

今回の展示では、衣服は組まれることで空間が作り出され、建築は編まれることで空間が作り出されていた。どちらも普段であれば使用されない素材である互いの素材が用いられており、被覆する者同士が融合した空間が生まれていた。どちらも人が日常的に触れ、共に生きるものである。その2つが融合する空間は新しい空間であるものの、とても居心地の良いものであった。

3階 「極楽鳥」

3階にはインターメディアテク開館十周年記念特別展示である「極楽鳥」があった。宝飾芸術の歴史的名品、そしてモチーフとなる鳥の剥製標本が展示されている。


つばめのブローチ。全然綺麗に撮れないので直接見てくれ。

いくつかの種類の鳥の宝飾品があったが、孔雀であれば上尾筒を広げた姿、つばめであれば飛んでいる姿のように、それぞれの鳥ごとに人々が美しいと感じる部分が共通しているのではないかと感じる。

もちろん例外もあるし、また、鳥をモチーフにしているとはいっても、想像上の鳥にすぎないものも数多くある。人間の中の、作家の中の「鳥」のイメージを辿るのもまた面白いと感じる。

そして、顔を大きな1つの石で作るのか、細かな宝石を組み合わせるのかといった違いや、羽根を宝石で組み合わせるのか、金で作るのかというように、作家ごと、もしくは作品ごとにまた違った魅せ方をしている。鳥の魅力をどこに感じているのか、どのように鳥を捉えているのかを感じられる。


オオフウチョウの剥製。実物はもっと鮮やかだし細やか。

今回の展示のタイトルにもなっているオオフウチョウの剥製標本である。オオフウチョウはマゼランが初めて持ち帰ったとされており、現地の商人によって足が切り取られていたことから伝説の天上の鳥と結び付けられたことが極楽鳥という名前の由来であるとされている。

オオフウチョウの羽毛は女性帽のアクセサリーに、オオフウチョウの剥製は土産物や飾り物となっており、狩猟が長い間続けられていた。そうした背景を踏まえながらこの美しい鳥を前にすると、人々が欲した理由と鳥の悲劇とが混ざり合って感じられる。

ショップ

数学幾何学文鎮高すぎるだろ。2万円台〜5万円台って、なんだよ。ノートとか普通の値段なのにさ。ハマるものがそんなに無くて何も買わなかったんだけど、東大の先生の本の見本が置いてあって、気になるものもいくつかできた。メモった。よかった。

締め

学問分野問わずに楽しめる博物館だなあと感じました。本当に様々なものが展示されているので、知識を増やすきっかけになるし、思い出すきっかけにもなり得る博物館。

ケースも重厚なものばかりで、帝大時代のものも多いそう。ケースとかキャビネットを見に行くだけでも楽しめる。

入場無料だし、気軽に行ってみることをおすすめします。

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