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吉田 翠*詩文*
2020年11月18日 18:54
遊歩道近く。強い風が吹いて、もう葉を落とした銀杏の木があった。短歌と詩葉を散らし時のままただ立つ銀杏いさぎよくでも惜しむでもなくうっすらと色の広がる夕陽を受けて立つ銀杏ついこの間まで黄色に照り映える葉の下で、子供達の遊ぶ姿を見たはず寂しかろうとか心細さの中で佇む姿も美しいなどとは人間様の勝手な思い日がすっかり落ちる前に灯りのある部屋で一服の熱いお茶でも飲もう銀杏散