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再開

 最近ふと、中学生の頃「あなたのかく文章が読みたい」と言われたことを思い出した。楽しみにしていると色々な人に声をかけられ、家族にも面白いと言われた。
 
 実に一年ぶりnoteを開く。気がついたら高校生活も幕を閉じ、大学入学からもはや二ヶ月が経とうとしている。無気力だったかと言われれば頑張ったことはあると反論したくなるが、やり切ったかと言われると首肯しかねるフラフラした高校生活。いつも疲れていたことだけは覚えている。いつも何に対してか分からぬ悔しさを抱いていたことも覚えている。あの時期を人生の最たる煌めきと決めつけたのは一体誰なのだろう。一応まだティーンエイジの枠組みに含まれる身としてはあの時期を懐かしさとして片付けるのは時期尚早な気がしてならない。
 受験期が始まった去年の4月頃から、全くと言っていいほど本を読まなくなった。その代わり、驚くほどスマホを眺めるようになった。もちろん勉強もした。志望校も志高く設定したが、とにかく驚くほどにスマホを眺めた。 
 虚ろな目のまま受験期を終え、ようやく卒業式を終えた春休み、本を読もうと思った。読まなくなって一年ちょっと、自分がここまで本が読めなくなるとは驚いた。読み出しては辞め数ページ戻り、日を空けてまた読み始めるを繰り返す。少しずつ読書の感覚を取り戻した今、久しぶりに「書きたい」と思った。
 一貫して何か表現活動がしたいという思いだけはぶれずに来た数年間で、最終的な進学先もその目的にそった場所を選んだ。入って2ヶ月目に突入しようとする今、自分がいかに漠然とした曖昧な奴であったかを痛感する日々である。あれがしたいこれがしたいと欲はある一方で、何をしようどれから始めようかと考えていたら、出遅れた。早速分からなくなった。

 一方で、自分のためにのんびりと時が流れる感覚が久しぶりで、これはこれで自分の回復には大事なことなのかもしれないとも思う。だからとりあえず書き留めておきたい。新生活の幕開け、早速のお暇。5月の終わりに再開します。

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