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ルクセンブルクのもう一つのクリスマス
年末が近づいてきましたね。
師走で仕事が忙しくなりバタバタしている方も多いのではないでしょうか。
本当に12月はあっという間ですよね。。!
今日はこちらに来て初めて知った、聖ニコラウスの日について書いてみようと思います^^
もう一つのクリスマス、聖ニコラウスの日って?
ルクセンブルグ、フランス、ベルギー、ドイツ、オーストリア、ポーランドなどのヨーロッパの一部の国では、12月6日に「聖ニコラウスの日」という祝日があります。
「クリスマス」は言わずと知れた、イエス・キリストの生誕をお祝いする日ですね。
それに対し、聖ニコラウスの日は「ニコラウス」という聖人の命日をお祝いする日になります。
ニコラウス聖人って誰?
ニコラウス聖人はサンタクロースのモデルにもなった言われている人物で、貧しい人を哀れみ、善行を行っていたことで知られ、多くの人から敬われていたのだそうです。そのため死後、聖人としてあがめられ、後に12月6日を「聖ニコラウスの祭日」とされたのだそうです。
ニコラウス聖人について数えきれないほどの逸話があるようなのですが、ルクセンブルクでは、子供たちを死から救った4世紀に生きた若い司教であると伝えられています。
ニコラウス聖人の伝説
ニコラウス聖人について、有名な2つの伝説を見つけたのでご紹介します。
*フランスの田舎でのできごと
落穂ひろいをしていた3人の子どもたちは、森で迷子になり、たどりついた肉屋に迎え入れられます。するとその肉屋の主人は妻と相談し、なんと子どもたちを切り刻み、塩漬けにしてしまいます(!) それから7年がたったある日、二コラ司教が肉屋に泊めてほしいとやってきました。そして、「7年前から漬け込んでいる肉が食べたい」と言うと、驚いた肉屋は恐ろしくなり逃げてしまいます。二コラ司教が樽に指をのせ呼びかけると、3人の子どもたちが「よく寝た~」とよみがえるのです。
★ちょっと恐ろしい世界観ですが、ニコラウスが起こした奇跡としてフランスでは童謡にもなるほどで、ヨーロッパ全土で知られている物語だそうです。
*ニコラウスの隣人
ニコラウスがまだ司教になる前、家の隣には三人娘がいる家族が暮らしていました。その家族は貧しく、娘を結婚させるためのお金もないどころか、娘を売りに出さなければならないほど困っていました。そのことを知ったニコラウスは、その家の煙突から金貨を投げ入れました。金貨は暖炉に干していた靴下の中に入ったそうです。その金貨で長女は結婚することができ、ニコラウスは同じように、次女と三女のためにも金貨をなげいれました。
★サンタクロースが煙突からはいって靴下の中にプレゼントを入れてくれる、という物語はこの伝説に由来すると言われています。
一つ目の逸話は初めて読んだ時、話の内容に若干ゾッとしましたが、とても有名なお話のようです。
12月6日の 2 週間前から、子どもたちは毎晩、暖炉の前や家の玄関に靴下を置いてお菓子をもらい、さらに12月5日~6日の夜、寛大なニコラウス聖人はお菓子に加えて贈り物を持ってくる、という逸話があり、それがサンタさんがプレゼントを靴下に入れるという文化につながっているという風にも言われています。
ルクセンブルクで祝う聖ニコラウスの日
街にやってくるニコラウス聖人
ルクセンブルクでは、12月6日の聖ニコラウスの日になると、「Kleeschen (聖人ニコラウス)」と「Housecker (聖人ニコラウスの相棒)」が街にやってきて、子供たちにプレゼントを配ります。
Kleeschenの装いは、とがった赤い帽子 (マイター) をかぶって、杖を手に持っているので、サンタクロースに似てはいますが、少し違います。
私は残念ながらKleeschenを拝みに行けなかったため、インスタにあった写真を掲載します。
ちょっと違いますよね???
(ん?グラサンかけてる!?!?)
隣にいる全人真っ黒の装いをしているのが、相棒であるHousecker。彼はその年に行儀の悪い子供たちを追い掛けて小枝を配っているそうです。
私でもちょっと怖い。。
ルクセンブルクの伝統菓子「Boxemännchen」
この時期になるとルクセンブルクでは人形型のパンがそこかしこで販売されています。
見た目は日本のロールパンが人型になったような印象です。
ブリオッシュ生地で作られているこの菓子パンは、聖ニコラウスをかたどっていて、通常、12月6日にニコラウス聖人から良い子にしている子供たちに捧げられます。
しかし現在では、1か月前からパン屋やスーパーで購入することができ、老若男女問わず、朝食や軽食としてホットチョコレートと一緒に食べられることが多いようです。
私はこのドーナツになっているものを購入して食べてみました。
![](https://assets.st-note.com/img/1670504173804-MSIufhDaXu.jpg?width=800)
私が購入したBoxemännchenは顔がかかれていませんが、チョコレートで顔がかかれたものもよく見かけます。
なかなか可愛いですよね〜!!
この季節なると登場するジンジャーブレッドマンに似てますよね🤔??
日本ではジンジャーブレッドマンは売っていても、人形型のパンは見かけたことがないような気がします。
BoxemännchenはスーパーにBoxemännchenコーナーが設けられていてたくさん置いてあるのですが、いつもほとんど売り切れてしまっています。
それほどによく食べられているのだろうなと思います。
私はまだブリオッシュのBoxemännchenは食べていないので、次はそちらを試したいと思います^^
フランス語版とベルギー語版「Boxemännchen」
見た目や味が同じものでもお国によっても呼び方が違い、聖ニコラウスの日の慣習も少しずつ違うようです。
日本も都道府県によって慣習が違うことって多々あると思いますが、こういうのって本当に面白いですよね〜。
*フランス
フランスでは、聖ニコラウスの日は主にフランス東部のアルザス地方で祝われます。このアルザス地方でも人形型の同じような菓子パンが食べられており、これはManneleと呼ばれています。
こちらもブリオッシュ生地でできており、チョコレートチップや小さなレーズンが入っているものもあります。
*ベルギー
ベルギー側ではcognousと呼ばれる人形型のパンが食べられています。
行儀の良い子供たちはニコラウス聖人から、「スペキュロス」というベルギーの伝統クッキーを受け取る風習があります。
また、子供たちは12月5日から6日の夜にかけて、聖ニコラウスには小さなグラスに入ったアルコールを、一緒にまわるロバのためには一杯の水とニンジンを暖炉のふもとに置いておくのだそうです!なんて可愛いんだ。
ちなみにドイツでも「ヴェックマン」という人形型の菓子パンが食べられているそうです。人形型の菓子パンを食べるという文化は同じですが、祝日の迎え方などは少しずつ違ったりして、調べていても大変興味深かったです。
まとめ
今日はクリスマスの起源と言われている聖ニコラウスや、ルクセンブルクの聖ニコラウスの日について紹介しました。
ルクセンブルクや周辺国の子供たちは月に2回クリスマスがあるようなものなのだろうな〜と思うと羨ましいですね。。!
家の周辺を歩いていると、クリスマスの飾り付けをしているお家が多く、そこら中にイルミネーションが光っていて、クリスマスムード一色です。
私もせっかくなので、キャンドルとツリーくらいはしてもいいな〜と考えています。(まだしてない)
どちらかというと、クリスマス、そしてその後に来るお正月に何を食べようかと、料理のことばかり考えているmicoなのでした。(なんとかお餅をゲットしたい)
先日行ったクリスマスマーケットの様子もよかったら覗いてみてくださいませ😊
それでは、Äddi!!😊
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