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本日(2022.8.18)の日経新聞 環境に関する記事紹介:「原発新増設」「銀座の木造ビル」「任天堂Switch、箱2割小さく」

本日の日経新聞の中から環境に絡んだ記事をピックアップしました。

1.[社説]原発新増設へ明確な方針打ち出せ エネ・環境戦略を問う㊤【日本経済新聞2022.8.18朝刊、8.17電子版】

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日本政府は2030年度までに、温暖化ガスの排出量を13年度比で46%減らし、さらに50%減をめざしている。

そのための選択肢としては、再生可能エネルギーに加えて、原子力発電が非常に重要である。

なぜならば、原子力発電は、稼働中にCO2がほとんど出ないので、温暖化ガスの削減にはもってこいである。

ところが、日本では、福島第1原子力発電所事故の影響もあり、原発の再稼働や原発増設に関して、非常に慎重になっているのが現状です。

この社説では、岸田文雄首相は、表だった議論を避けてきた原子炉の新増設を政治決断する時だと、ズバリ言っています。

原子炉は計画から稼働まで10年以上かかり、兆円規模の巨額投資も必要なため、政府方針が不透明なままでは開発を進めにくいそうである。

【コメント】

現時点の技術では、原子力発電を活用しない限り、2030年の日本の温暖化ガス排出量目標や2050年のカーボンニュートラルの目標を達成できないことが明確です。

やはり、いち早く原発再稼働や原発新増設を進めるという方針を立てるか、それとも再生可能エネルギーシフトや新技術の開発を方針に掲げないと、いけない状況だと思います。

EUは、いち早く「天然ガス」と「原子力発電」を脱炭素の手段として推奨しました。

そして、ロシアからの天然ガスの供給が困難になるや、イギリスやフランスは、原子力発電の運転期間延長や新設の計画を明らかにするという方針変換を行っています。

日本も方針を発表し、外部環境が変わった時は、その理由を明確にして、方針の変換を図るような柔軟な対応を是非、行って欲しいと思いました。


2.銀座の木造ビル、Appleストアが入居 8月末に【日本経済新聞2022.8.18朝刊、8.17電子版】

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東京・銀座の木造ビルに、アメリカ アップル社の直営店「アップルストア」がテナントとして入居するという記事です。

この木造ビルは、日本初の耐火木造12階建ての商業ビルだそうです。

この記事で、脱炭素の流れが強まる中、商業ビルでも環境対応が求められる時代に入ってきたと言っています。

【コメント】

木造の高層ビルは、通常のビルと比較しても建設費はかかり家賃も割高になるとのこと。

それでも、アップル社がこのビルを選んだのは、環境保全に対する強い意志を消費者に示すためだと思いました。

木造の高層ビルは、CO2を蓄えるため、通常のビルよりも脱炭素化がなされています。

アップル社の環境保護に対する取り組みには、以下のように書かれています。

・環境に優しい材料と材質の選択

・製造プロセスからの廃棄物の削減

・ユーザがシステムの省エネルギー機能を制御できるようにするソフトウェアツールの提供

・全世界のカスタマー向けの製品リサイクルプログラムの提供

この取り組みに加えて今回のアップルストアが木造ビルを使用することが、非常にぴったりあっていると思いました。

また、Tokyo GinzaのApple Storeは木造ビルに入っているという世界への情報発信は、宣伝費用を使ってコマーシャルするのに匹敵する効果があると思います。

その情報発信によるアップルファンの増加等を勘案すると、必ずしも高い家賃ではなく、反対におつりが返って来るのではないかと考えました。


3.任天堂Switch、箱2割小さく 供給増へ輸送効率アップ【日本経済新聞2022.8.18朝刊、8.17電子版】

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任天堂は8月生産分から主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の外箱を2割小さくするそうです。

年末商戦へ向け輸送効率を改善して供給量を増やすのが狙いのようです。

コンテナの積載量が増えるため、スイッチ1台当たりの輸送効率が9%改善するようです。

【コメント】

この記事の最後に、「外箱の小型化は梱包材料を15%減らす効果もある」と書かれています。

そのため、環境保護の意識が高い消費者にアピールする狙いもあるとも言っています。

こうしてみていくと、今回の「ニンテンドースイッチ」の外箱の縮小は、非常に多くのメリットがあることがわかります。

❶輸送効率アップによる供給量の向上
❷    〃     輸送費の削減
❸    〃     輸送に掛かるエネルギー削減
❹環境保護の意識が高い消費者にアピール
❺スイッチのパッケージ縮小によるコスト削減
❻       〃       使用原料削減

即ち、任天堂は、❶により供給の増加、❷❺によりコスト削減、❹により企業イメージ向上、❸❻により地球環境保全を推進しています。

企業の環境保全活動は、このように地球環境と企業自身の両方にメリットがあることが極めて重要です。

なぜなら、環境保全は、継続的改善が必要だからです。

いくら地球環境に良い活動をしても、それが、企業の負担になり、利益を圧迫してしまっては、継続的な改善ができなくなります。

例えば、ニンテンドースイッチは5年で1億台販売されているようなので、1年で2,000万台販売するとして、外箱が1円安くなると年間2,000万円のコスト削減できる計算になります。


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