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自転車四国一周③香川で、シフトレバー折れる

4時起床。日焼け対策はしていたが、体全体が火照ってあまり眠れなかった。
4時半出発。日の出前の薄明かりのなか、コンビニで朝ごはん。
誰もいない駅前のアーケード。海に出た。むこうの山間から太陽が顔を出す。あの灼熱の地獄がまたやってくるのか。
いまはまだ風を感じられるだけましだ。

香川県に入った。
うどん県。久々、さぬきうどんを食べられると思うだけで元気が出る。

車道から歩道に入り、リア(後ろ)のギアを変えようとシフトレバーを押し込む。
「あれ?」レバーが戻らない。もう一度レバー押し込むと、
「カキン」アスファルトに金属の落ちた音がした。
急ブレーキをかけて、後方数メートルに何か落ちていないかみると、SRAMのシフトレバーが落ちていた。

「これ、俺の?」と動揺しながら、ハンドルをみるとブレーキレバーしか残っていない。ポッキリとシフトレバーが折れてしまったのだ。

SRAMのレバーは、浅く押すとギアが内側にずれ、深く押すとギアが外側にずれる仕組み。そのためギアチェンジの際には、常にレバーに負荷がかかる。
ゆえに、SRAMのレバーは、「まま折れる」らしい。

このレバーで言えば、かれこれ10年以上シフトチェンジをしてきたわけで経年劣化と言えるのかもしれない。

ともあれ、折れてしまったものは仕方がない。

折れたレバーをバッグにしまって、おそるおそる走ってみる。
ギアが重い方から2番目に固定されている。
ただ結構ガッチリ固定されているようで、走ることはできそう。
フロントのギアを軽くして、少しでも走り出しを楽にすれば、なんとかなりそうだ。
フロントはもともとギアが入りにくく、2次被害も怖いので、変速なしで自転車屋さんまで行くことにした。

四国一周の推奨ルートは海沿いなのだが、自転車屋さんを探しながらの走行になっってしまって、割と内陸を走ることになってしまった。

日の出前に出発したこともあり、自転車屋さんはまだ開いていない。
なんとなくしっくりこないまま立ち漕ぎしまくって進んでいく。

なかなか開いている自転車屋さんを見つけられない。

時折、四国一周ルートに入ったりしながら、立ち漕ぎしまくり。

10時頃を過ぎると気温がググッと上昇してくる。
この暑ささえなければ、、、と日程を後悔する。
が、まだこの頃は、「リタイア」という選択肢は頭になかった。
自転車屋さんに行けば、なんとか応急処置はできるだろうと、高をくくっていた。

ツーリングじゃなくて、トレーニング。
そんな気分で走り続けていた。

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