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自転車四国一周⑩1000キロゴール!

双海の朝。少しガスっているかな。

再び、下灘駅にきた。
気持ちいい駅だけど、午前中は海がかすんでいて、水平線が見えない。
夕やけこやけラインも同様。
海沿いの気持ちよさは変わらずだけど、やっぱり夕方に走る道なんだろう。
昨日、走ることができてよかった。

お昼は、海に面した人気店「魚吉」へ。
ひゅうが飯をいただく。
卵かけ漬け丼という趣。
食べずとも間違いなく美味しいとわかる。もちろん美味しかった。

そして、ラストランを楽しむように、寄り道しながら、走る。
伊予の町はかなり大きいなあー。チェーン店もぜんぶ揃っている感じだ。

伊丹十三記念館にも寄ってみた。
客ゼロで貸切状態。おかげでゆっくりとくまなく見ることができた。
あらためて多才ぶりに驚いた。
初の映画監督作品は51歳とは知らなかった。もっと若いと思っていた。

午後2時半。
ついにゴール!!!!! 四国一周1000キロを走り切った。信じられない。

旅の後半は怪物に襲われる夢を何度も見た。
最後2日は後ろのブレーキも壊れた。
最終日は坂を見るたびげんなりして、登り切ってやるという闘志は1ミリもわかなくなっていた。でも、もうみんな終わりだ。

結局、2日目の朝に後ろのシフトレバーが折れてから、2次被害が怖くて、前のギアも使わなかった。

本当にギアチェンジなしで、残り900kmも走ったのだろうか。

我ながら信じられないが、日記や写真を見返すと確実に走ってきているし、何より体中の疲労がそれを示している。

初日はあまりの暑さに心が折れた。2日目の朝にシフトレバーが折れた時は、リタイヤするいい口実とさえ思った。

後半は台風接近による大雨。土砂災害を意識するなんて人生初だった。

途中から、これはツーリングじゃなく、超人プログラムというトレーニングだと頭を切り替えていた。
走り切れたら、俺は人を超えると暗示をかけて走り続けた。

自転車の素晴らしいところは、ペダルを漕げば確実に前へ進むことだ。漕げなくなれば、押して歩けばいい。

足を動かしつづけさえすれば、1000kmだって旅することができるのだ。

月並みだが、「諦めなければ」とか「小さいことの積み重ねが」みたいなことを実感できた気がする。

もしもにそなえてSNSに生存状態をUPしていたのだが、それを見た友人知人たちが、いろいろ四国情報をお寄せくれた。

特にトラブってから、「あそこに知り合いがいる」「この自転車屋さんはどう」「台風きてるぞ」などなど連絡をくださり本当に心強かった。

みんなの励ましがなければ「行けるところまで!」などと思わず、早々にリタイヤしてただろう。

本当にありがとうございました!

旅は楽しいけれど、怖くもある。今はただただ早く家に帰りたい。

shanti everything possible、golife!!


ゴールあと、松山城にいってみた。想像以上に大きくて立派だった。


道後温泉は、あいにく改装中だったけど、霊の湯に入ることができた。
お湯がツルツルで素晴らしかった。

この2つの観光名所だけでも、愛媛を訪れる価値はあると思う。

夜は、愛媛の先輩が飲みに連れて行ってくれた。
大街道は、なんでもあって、新橋的な感じかな。

2軒目の露口バーは、サントリーの角ハイボールのモデルになったとか。
こんなにおいしいハイボールを飲んだのは、はじめてだ。

その後も2軒ほど回り、先輩のおかげで楽しい夜を過ごすことができた。

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