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グレー

私が見ている生徒さんの中に、4人ほど、いわゆるお母様曰く、「通常とは違うんです」という子たちがいます。

先日までは場面緘黙症、という症状の子がいたのですが、その子はレッスンで、話せるようになりました。なので4人です。

自閉症の子が二人。 注意欠陥多動性障害の子が一人。重度知的障害の子が一人。
自閉症の子の一人は、多動も合わせて診断されています。

さてレッスンをしている中で、私がこのような生徒さんと対峙している際、困ったことがあるかというとNOです。

もちろんその他大勢の子とは、違う面をたくさん発見しますけれど、純粋にピアノレッスン、指導したい内容を遂行出来るか否か、という観点で見ると、他の生徒より、上手く伝わるような気がしています。

何故でしょうね。

全く専門知識はありませんのでわかりません。でも、
なんとなく、私が注意したこと、アドバイスしたことを耳と心でキャッチする能力が、他の(通常の)生徒さんより出来る、という印象です。

なかなか言った注意を直せず、何年もレッスンしている子も多いです。私が何かあれこれ伝えているときに、おそらく、学校や幼稚園での疲れや、空腹、お友達関連や学業の悩み、早く帰宅して観たいと思っている番組、そのようなピアノ以外のことが脳裏によぎっているのでしょう。

そしてそれが、一般的なこと。大人に近づいている証拠なのかもしれません。

一方、グレーの子は、私のアドバイスやコメントを直球で受け取ってくれます。前回私が言っていたことを、こちらが忘れていても、覚えていてくれたりします。
指のフォームや手首の角度が違う !という指摘について、ピンポイントで受け止める子が(グレーゾーンの子は)多いので、自ずと、短期間で正しいフォームになったりもします。

ピアノを通してしか、関わっていませんので、正直私の私感でしかないのですが、全く問題を感じません。また、集中してピアノレッスンを受けられていることにより、特技と言えるものが増え、彼らの人生を少し豊かなものに変えてくれるのではないでしょうか。とても嬉しいことです。

多動や注意欠陥という言葉とは正反対に、私のアドバイスをかなり、しっかり受け止めてくれます。

どちらが良いとか悪いとかではなく、この時代は多様性が認められるべきです。
勉強、運動、音楽、美術、などなど得意なものをしっかり見つけて、関われるならば、それが一番素晴らしいと思います。

彼らの母親ではないので、無責任な言い方と非難されるのかもしれませんが、多様な子供たちが、生きていける、素敵な国になりますように・・・・と願っています。


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