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「マニュアル作り」と「空手」と「千利休」 中小企業社長の悩み事

こんにちは、すずきです。
先日「マニュアル化って悪なのかな?」を投稿しましたが、あれから色々と情報収集をしてみました。

一番「お!」と思ったのが、「マニュアル化は会社の文化創りです。」というものでした。
ノウハウ=文化という言い方で、会社の良き文化・ノウハウを次の世代にも残していこう!という感じのスタンスはポジティブでいいなって感じました。

さらにマニュアルとは取扱説明書とは違い、作業を指示されるものでは無いという意見も面白いと思いました。
マニュアルは「目的に応じた行動が明示され、求められる結果をだれもが再現できるツール」であり、空手で言うところの「型」であると書かれていました。

わたしは3人の息子がいて、3人とも空手を習っています。
空手には「型」と「組み手」があり、組手の試合は相手と向き合って戦い、状況に応じた判断や、相手との駆け引きなどで勝敗が決まっていきます。
しかし、「型」は対戦相手との比較での勝敗はつきますが、どれだけしっかりとした基本を身に着けているか、完成度が高いかを競います。

特に面白い点として、型は何種類もあり難易度が異なり、なかには難しい型もあれば、空手をやっていれば誰もが最初に思える「初級」の型もあります。そして「型」の試合では自分でどの難易度の型にするか自由に選ぶことが出来ます。
当然難しい型の方が点数が高くなりやすいのですが、完成度という点から初級の型を高いレベルでやることで難易度の高い型を選んだ相手に勝つことはよくあります。

空手が求める「型の重要性」が良く分かる型の試合は、組手の試合とは違う面白さがあります。

またマニュアルは基本精神と作法を示したものであるべきという表現もありました。単なる動作指示ではなく、どのように考え行動すべきかという指南書にもなっているとのこと。

そこで持ち出されていたのが、千利休の「利休七則」でした。

「茶は服のよきように点(た)て、炭は湯の沸くように置き、花は野にあるように、夏は涼しく冬暖かに、刻限は早めに、降らずとも傘の、相客に心せよ」

という、茶の湯の上で、もっとも大切な7つの心得えておくべきことだそうです。

1、茶は服のよきように点て:ことを行うには相手の気持ち状況を考える
2、炭は湯の沸くように置き:準備・段取りは要となる。ツボを押さえること
3、花は野にあるように:ものの表現は本質を知り、より簡潔に伝えること
4、夏は涼しく冬暖かに:もてなしとは相手を思う心で。五感を使って工夫すること
5、刻限は早めに:ゆとりとは、自らの心掛け次第で平常心でいること
6、降らずとも傘の用意:備えとは万人の憂いを想定すること
7、相客に心せよ:何事に接するにも無垢な心で。素直な態度で気遣い・思いやること

会社が生き残っていくということは、誰かに求められ続けているということだと思います。
そこにはノウハウという名の文化があり、それは可視化されていないことが多いが、顧客からは評価されている強みなんです。

マニュアル作りをどうやって会社に取り入れて行こうかという悩みから、48年続いてきた会社の文化をどうやってこれからの昔を知らない社員に浸透させていくのか?
マニュアル作りという手段を超えて、会社の文化を根付かせる活動をしていきたいと、くしくも千利休から学びました(笑)

歴史から学ぶっては面白いですね!

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