三家族でゆく宮古島の旅
六月、関東は梅雨が始まり沖縄では台風が接近中。そんな季節にやって参りました宮古島。
今回は私の父母、妹家族と一緒に三泊四日の旅をします。宮古島は三度目なのですが、予定が何も無い状態で滞在するのは初めてです。
のんびり気になる所を回って、あとは海でぼんやりしようかな〜と思いつつスタートです。
1.宮古島ってどんなところ?
沖縄本島から南西に300km、飛行機では一時間ほどの場所にある宮古列島。
宮古島、池間島、⼤神島、伊良部島、下地島、来間島、多良間島、⽔納島の八つの島から成っており、その中でも一番大きな島が「宮古島」です。
珊瑚礁が隆起して出来た宮古島は、高いお山や大きな河川の無い平坦な大地が特徴です。
人口は約55,000人。その多くが街になっている平良地区に集中しており、宮古空港もこの平良地区にあります。
沖縄では数少ない「ハブがいない島」ですが、2024年3月に平良港でハブの亡き骸が発見されたというニュースが!捕獲機を設置して調査を始めているそうです。
2.羽田空港を出発
羽田空港で妹たちと合流し、飛行機に乗ります。
父母は北海道から出発して東京で乗り継ぎ、我々よりも遅い便で宮古島に到着の予定です。
甥っ子のたくぼんとは久々の再開です。
前に会った時はニコニコだったのですが、今回はにこりともせず。
前日に熱を出し、まだ本調子ではない様子のたくぼん氏。果たして旅行中に回復するのか…。
約三時間のフライトで宮古島へ到着です。
直行便は早いですね。
空港のロビーには宿の方が迎えに来てくれて、狩俣まで車で十五分程です。
街中を走ると、真っ赤な花をつけた街路樹「鳳凰木」が窓から見えました。植生の違いにハッとすると沖縄に来たことを実感します。
宿に着いたら滞在の簡単な説明を受け、レンタカーをゲット。到着が遅くなる父母のおつかいも兼ねて、街まで買い出しに行くことにしました。
3.サンエースーパーに大興奮
沖縄県で展開されているスーパーマーケット「サンエー」地元の品物が目白押しで大興奮なスーパーです。
宿にキッチンがついているので、材料を調達します。
母から送られてきた買い物メモの「米5kg」に少し不安を感じつつ・・・。
この日の買い出しにはもう一つミッションがあり、お祝いのホールケーキを探す事になっていました。中々ケーキ屋がやっておらず、明日に持ち越しです。
陽が傾き始めました。
宿の前にある砂浜でぶらぶらお散歩。
珊瑚のかけらを拾って遠くポーンと投げてみたり、きれいに洗って机に並べたり。
何だか親しみを感じます。
海で少し遊んだら夕ごはん。
スーパーで買ってきた宮古そばを茹で、お惣菜を温めて簡単な食事ですが楽しい地元ごはんです。
夕食が終わるともう寝るだけなのですが、お部屋にいるヤモリ君の声を聞いて蘇る七年前の記憶。
この声で夜中目が覚めたことを思い出しました。中々大きい声量の持ち主、ヤモリ君。今回は朝までぐっすり眠れるのか・・?
4.ホールケーキ探しと夜光貝のブレスレット
朝です。
ヤモリ君の声はけたたましく、何度も夜中に目が覚めました。
時刻は暑さがまだ本領発揮していない朝の七時。
芝生でヨガをして一日を始めることにしました。
昼間に比べると幾分よいのですが、それでもお外はかなり湿度があります。
朝食は母が作ってくれたおにぎり。
海を眺めながら食べました。
おいしい!暑い!
お外でご飯を食べることが大好きな私ですが、明日はお部屋でいいやー…と思うジメジメ感。
海を見渡すと時折ウミガメ君が顔を出したり、のびのび良い朝でした。
ごはんを食べ終え少しゆっくりしたら今日のミッション、ホールケーキをゲットすべく街に向けて出発です。ケーキ店は午後オープンなので、それまで来間島の気になるお店に行くことにしました。
車を走らせること約三十分。
宮古島から来間島へ架かる橋が見えてきます。
その橋を渡って少し行くと、目的のお店「utatane」さん。島の自然素材を使ったアクセサリーのお店です。
品物と一緒に加工前の貝や植物が飾られていて、どれも普段見慣れないものばかり。
シンプルなシルバーのアクセサリーも素敵でしたが、せっかくなので島らしい夜光貝のブレスレットを購入しました。
私が初めて島に訪れた七年前と比べると、目まぐるしく観光化がどんどん進んでいるという話をお店の方から聞き、もっとのんびーりしみじみと暮らしたい島民の方も多いのだろうなあと思いました。
リゾート地として快適に過ごすことも良いのですが、少し不便でも島特有の素朴な風土や文化を体験したり感じられれば嬉しいです。
さて、
オープン時間に間に合うようにケーキ屋へ向けて出発です。平良の街の方へまた橋を渡って戻ります。
到着するとオープン前でも既に何組か並んでいました。小さな島のお菓子屋「huit」さん。
待つこと数分。
無事にホールケーキを購入し、ロウソクも付けてもらいました。
こちらのお店に来るお客さんは地元の方が多いそうで、島民の皆さんに愛されるケーキってどんな味なのかなーとワクワクしつつ、一度宿へケーキを置きに帰ります。
お昼になりました。
お腹が空きましたね。
宿から近い「まなつ」に向かいます。車ですぐ着く距離です。歩いても行けそう。
まなつに来るのは三回目。
宮古島へ来るたび、毎回来ているごはん屋さんです。
地元の人がごはんを食べに来るような定食屋さんですが、メニューには伊勢海老を焼いたものもあり、観光客の人達がそれを頼んでいるイメージ。
伊勢海老も宮古そばも美味しいですよー。
私は「唐揚げ定食」おてぃさんは「チャーハン」にしました。
沖縄感ゼロのチョイス。
私はどこの土地にいてもとりあえず唐揚げ定食を頼む傾向があります。好物ってやつです。
レトロな水差し、小上がりに座布団、渋い戸棚。
お店の内装は何だか落ち着く空間です。唐揚げにケチャップがついてくるほっこり感も良い。
地元のお客さん同士で「宮古で飲むビールは本島よりウマイんですよねー」なんて会話をしていてにっこり。
夕食はみんなで居酒屋へ。
平良の街中に出発です。
沖縄料理の居酒屋さん。
どれも美味しかったのですが、この床に埋め込まれたジオラマ風の何かが一番気になり、他の写真はいっさい撮っておらず。
注文したパイナップルジュースは、たくぼんがお飲みにならなかったので私が頂きました。美味しかったな。
⇩その他、この日訪れた場所
ダイジェストver.です⇩
第一、第二展示室に分かれ、さらに「考古・歴史」「民俗」「自然科学」「美術工芸」と分類された展示があります。¥300とは思えないボリューム感。
予習せずにこちらで宮古の歴史を学ぼうと思うと、自分にはかなり無理がありました。
予め予習してから行くときっと沢山発見があると思います。
huitさんで買ってきたケーキをみんなでいただきます。果物がもりもりで嬉しいホールケーキ。
ごちそうさまでした!
5.海がすぐだよ「パイ・ベース・リゾート」
滞在でお世話になった宮古島北部にある隠れ家「パイ・ベース・リゾート」
一棟に四部屋が入ったコンドミニアムのお宿です。
各部屋の外にデッキチェアーやシャワーがついていて、海水浴を楽しむには嬉しい設備です。外で砂を流してからお部屋に向かうことが出来ます。
↓ 間取りはこんな感じ↓
キッチンや乾燥機付き洗濯機もあり、長期滞在や自炊をしたい人にもおすすめです。のびのび広々〜。
そして海。
ですが・・・
水が濁って全然見えず。
風が強く波がある日は、砂が海中で舞い上がって透明度が落ちてしまいます。海底で珊瑚が転がるカラカラとした音を聴きながら漂い、波に酔い、砂浜に戻ってきました。
6.宮古島いきもの帖
個性豊かな動植物であふれる宮古島。
滞在中に出会ったみなさんをご紹介します。
どこを見渡しても知らない生き物ばかり。
ドバトやスズメ、カラスを見かけると逆にびっくりしていました。
⇩ 訪れた場所
ダイジェストver.
その2 ⇩
島の北部にある海中公園。
西平安名崎から車で十分くらいです。
地下に降りて行くと壁がアクリルの窓になっていて、海中のお魚観察ができます。
敷地内のカフェでひと休み。
いただいたかき氷はお祭りにもあるふつうの氷とシロップ(ベロが染まる系)なんですが、どの窓から見える景色も海がきれいで美味しかったです。
7.たくぼん
具合がよくなったりぶり返したり、体調がふわふわしていたたくぼん。
ひろってきた貝をお鍋に入れてシェフごっこを楽しんだり、帰る前日になってようやくニコニコ遊べるようになってきました。
お天気も良く、最終日の夜ごはんはバーベキューです。そしてみんなで準備をしている時、事件は起きたのでした・・・。
この日のたくぼん氏の主食はゼリー。
見事にキレイなピンク色の滝となって放出されてしまいました。その後、たくぼんは泣き吐き疲れてぐっすり。
今度来る時はもう少し大きくなっていて、体調も安定しているのかな?
元気な時にまたシェフごっこしようね〜。
7.魅惑の赤瓦、宮古空港
空の玄関口「宮古空港」
渡り鳥のサシバをイメージして作られた事から「サシバ空港」とも呼ばれています。屋根には赤瓦が使われていて、緑もいっぱいで沖縄らしさ満点の空港です。
訪れた2023年は毎月10万人を越える利用者があり、一年間にすると約172万人。コロナ禍に入る前の旅客数に戻る日も近いのではないでしょうか。
そんな宮古空港が現在の姿になったのは1997年のこと。
今となっては観光のイメージが大きいですが、かつては海軍飛行場として建設され空襲の被害を受けた事もあり、歴史のある空港です。
訪れるたびに良い建築〜と思うのですが、いつもバタバタと移動してしまってじっくり空港探索ができず。やっぱり今回もギリギリになって帰りの飛行機に乗る前に少しだけ撮影しました。
その中で特に気になったのが瓦のデザイン。
調べてみてもサシバなのかわからず。
設計をされた「株式会社 国建」さんに問い合わせをして聞いてみることにしました。
お伺いしてみると、丸い花瓦もサシバをデザインしたものとのこと。
瓦の資料を送ってくださり、個人的な質問にも丁寧に答えてくださった国建さん。
次回訪れる時は空港でゆっくり探検する時間を作るぞ〜という気持ちが湧き、よりいっそう沖縄と宮古空港が好きになりました。
温かく接してくださり、ほっこり。
国建さん、ありがとうございました。
「 おまけ 」
こちらはサシバ空港の前身、旧宮古空港。
本土復帰後の1979年に完成し「花笠空港」の名前で親しまれました。その後、旅客や貨物量の需要が増え2.5倍の面積になって現在の姿へ。
優しい色合いとポップな形の花笠空港、赤瓦が渋く威厳あるサシバ空港、どちらも島の魅力が詰まった建築です。花笠空港も行ってみたかったなー。
⇩ 空港の中も
見てみましょう ⇩
「 あたらかシーサー 」
宮古の方言で「大切な、もったいない」という意味のあたらか。
一階の手荷物受取所を出てすぐ、ロビーにいる大きなシーサーは二年四ヶ月の歳月をかけて造形美術家の牛山リコさんによって作られました。
材料となっているのは赤瓦や漆喰、宮古島で取れた貝殻など。大迫力〜!
「 paipai のむら」
沖縄復帰以前に宮古島の洋食レストランとして開業され、現在は島に六店舗あります。「ぱいぱい」とは宮古島の方言で「素晴らしい・よくにあう」の意味。
空港店一番のポイントは、何といっても貝殻のガーランド。これを見るために入店する価値ありです!
今回は通りすがりに入り口からちらっと中を見ただけでしたが、雰囲気は変わっていなさそうでした。どちらの店舗も看板が良いので、ぜひ公式ホームページを見に行ってみて下さい。
「 まもるくん 」
出会いは遡ること十年前。
父母からもらったお土産のキーホルダーに居た謎の人物「まもるくん」
「顔色が悪すぎる・・」
戸惑いと恐怖を感じつつ、調べてみると交通安全のために生まれたキャラクターと知り、何度か島で対面していくうちに不思議と親しみが湧き始めました。
「 リアルまもる君 」
utataneさんの近くに来ていた観光バスを見た時「こんな真夏にドーラン塗って何と本格的で根性のある添乗員さん・・・」と思っていたらこの方だったようです。たまにツアーが開催されているみたいです。
8.そして帰路
ヤモリくんのけたたましいボイスにも慣れ、熟睡できるようになったところで最終日です。
サンエーで初日に購入した「米5kg」ですが、
やはり食べきれずジップロックに入れて各々持ち帰ることに。
あとは空港へ向かい、帰るだけです。
ずっとお天気に恵まれていましたが朝から雲ゆきが怪しく、空港に着くと雨が降ってきました。
小さくなってゆくサシバ空港。
三泊四日の旅も終わりを迎えます。
宮古島にはまだまだ私の知らない魅力がたくさん詰まっている予感がします。
また島に訪れる機会があれば、その時々興味関心が向いたものを自分なりに掘り下げてみたいなーと思いました。
お読みいただきありがとうございました~!
また記事を通してお会いできると嬉しいです。