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【自己紹介 Part2】エステティシャンへの道

エステティシャンというと、華やかなイメージを持たれている方も多いと思います。実際にエステティシャンを目指した方の中にも、その華やかなイメージに惹かれた方も多いのではないでしょうか。
ですが、実際は想像とは全くといって良いほど違います。
確かに外から見える部分は華やかでなければいけません。ですが、中身は超が付くほどの体育会系です。そして技術職なので実力社会でもあります。

私は転職をきっかけに、その世界へと本格的に足を踏み入れました。

転職のきっかけ

サロンで働き始めてから6年も経つと、ネイルでもエステでもご指名をいただく事が増えていました。それと同時に、このサロンでできる事や学べる事の限界を感じてもいました。

新人の時はいいのですが、仕事に慣れてくるとスタッフ間の仕事に対する価値観に差が出てきます。
目標をもって向上していきたいタイプと現状維持で働きたいタイプ。
ここは難しい問題で、どの職種にも出てくる問題だとは思うのですが、サロンの中でこの差が明確になる程働きにくくなるのも事実です。

もともと向上心が強いタイプの私は、必然的に転職を考えるようになりました。もちろんその都度勉強出来る事は出てくるとは思います。ですが、スキルアップは出来てもレベルアップは難しいと判断し、転職を決意します。

ここで一つの問題が出てきます。よりレベルアップするには、ネイルかエステティック、どちらかに絞る必要があるという事。そこで私は、エステティックサロンを次の就職先にすることに決めました。

ネイルから始まった私の美容職人生ですが、サロンに努めて三年も過ぎると、ネイルよりもエステティックの施術の機会の方が多く、より深く学びたいという気持ちが大きくなったと共に、自分のエステティックに対する経験値が圧倒的に低すぎると感じていました。

この時点では、いつ独立したいなど明確な独立計画はありませんでしたが「自分がいつかサロンを造るならネイルとエステ、両方できたらいいな」「こんなコンセプトにしたいな」という考えはありました。ですので、それに見合った実力を身につける必要がありました。

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転職を決意してやった事とは

私が転職を決意した際にまずした事は、転職先に求める絶対に譲れない条件を書き出す事でした。

働いているサロンよりも規模の大きいサロンであること。
多くの技術が学べるところ。
スタッフの向上心があるところ。
お客様に対しての考え方が自分と近いところ。
絶対に譲れない条件は以上四点。
この条件と求人情報、サロンや会社のホームページを見比べ、いくつか候補を決めました。

こうやって見ると、転職の際に誰もが確認するであろう給料事情や待遇などを全く考えていなかった事がわかります。
学びたい意思が強すぎたため、収入や待遇よりも優先順位が高かったのだと思いますが、思い立ったらそこしか見えなくなる性格が、こんな所にも反映されていたのかと自分の事ながら驚きます。

転職を決意してからの私の行動はとても早かったと思います。
オーナーに転職の意を伝え、転職先を決め、引継ぎをし…決意してから辞めるまでは約三カ月間。
三カ月と聞いて、長いと感じるか短いと感じるかは退職時の立ち位置にもよると思いますが、既存のお客様の引継ぎなどを考えると三カ月くらいが妥当かなと思いますし、オーナーに確認する前からそれくらいはかかるなと感じていました。

サロンのオーナーさんや就職時の規約によっては、退職まで一年と定めている所もありますので、業界内での転職を希望し、円満退職を望んでいる場合は、退職を希望する前からさりげなく調べておくのもおすすめです。

美容職の転職に関しては、圧倒的に経験者の方が有利です。特にネイルに関しては、即戦力を欲しがる傾向があるので、求人を見ても経験年数一年以上か三年以上とあげている所が多いです。転職を希望する場合は、最低でも一年、できれば三年以上は同じサロンに努める事をおすすめします。

それに比べエステは、比較的未経験者も受け入れてくれる傾向にあると思います。逆に癖が付いていないからという理由で、未経験者を希望する所もあります。

私の場合は、エステの経験年数が五年程と、エステの資格や衛生管理士の資格などがあったため、比較的どこの応募条件にも当てはまりました。
ですが、自分の希望条件に一致する所はなかなか見つからず、大手サロンやSPAなどを含めた四社に面接に行きました。
ホームページやメニューの内容を見ると、お店の雰囲気がだいたい把握できたため私は行かなかったですが、サロンやスタッフ間の雰囲気を知るために、実際にお客様の立場としてサロンを訪れてみるのも良いかなと思います。

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エステサロンの面接

転職活動を始めてから転職先が決まるまでは、約一カ月程かかりました。

面接では、ほとんどの所が面接と実技チェックが一回づつあり、ホテルSPAのみ二次面接と二次実技チェックがありました。
自治問題やエステティックの筆記試験や簡単な心理チェック(事前告知なし)、体力仕事だからという理由で体力審査を行った所もありました。さすがにいきなり腕立て伏せをする事になった時は驚きましたが。

エステサロンの面接としては、自分の経験と周りの話を聞く限り、面接と実技チェックが一般的だとは思います。会社の規模や考え方によって重要視する点は異なると思いますが、最近は、人間性を重要視する観点から、面接を重要視する会社が多いように感じます。私も面接時に、本来の姿を見たいので、なるべく自分の言葉で答えてほしいと言われました。

結果、四社面接に行き受かったのは三社。
実際に面接に行くと、会社や面接官の方の雰囲気を把握できるので、何となく自分の中でも入りたい会社が明確になってくるものだとは思います。
幸運にも、第一希望の会社に内定をいただけたので、迷わずその会社に就職先をきめました。
第一希望の理由は、自分の希望条件にぴったりだった事と、自分が働いている姿が想像できた事。後は直観です。きっとここに決まるだろうなと根拠のない自信がありました。
その後再度訪問し、研修予定や今後の流れの確認、会社規約など色々な説明を受けました。

そういえばこの会社、先程お話した自治問題と心理チェックがあった会社なのですが、この時に自治問題の答え合わせと心理チェックをした意図も説明してもらいました。
実は私、筆記試験が残念な結果だったのです。エステティックの事は書けたのですが、自治問題が…。人名の漢字が出てこなかったり、有名な建築物の高さが解らなかったりと、筆記試験を重要視されていたら受かっていなかったのではないかと思います。
ただ、自分でも残念な結果なのがわかっていたので、面接後解らなかった問題を全て調べていたんです。それが功を得ました。
重要視していたのは、筆記試験の点数ではなく、わからない事を解決しようとする姿勢だったそうです。

こうして私の転職活動も無事幕を閉じ、本格的なエステサロンへと転職が決まりました。

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転職の際に注意する事

無事に転職先がきまり、その後無事に退職する事ができました。
退職するにあたり、お客様にはエステティックサロンへ転職する事を端的には伝えましたが、サロンの情報は一切お話しませんでした。

これも美容業界の暗黙のルールなのですが、お客様を転職先にお連れするのは、基本ご法度になります。
もちろん転職と共にお客様を連れて移る方も多くいます。自分に付いて来てくれるお客様がいる事は純粋に嬉しい事ですし、転職しても既に指名のお客様がいる訳ですから、確かにお連れしたい気持ちもわかります。実力社会なので、それはしょうがないという考え方もあります。
ですが、お客様がサロンに初めて足を運んだきっかけは、そのサロンの存在があってこそです。そのサロンに対して、お客様を意図的に連れて行く事がどういう事を意味しているのか、考えてから行動する事をおすすめします。そして、そういう行動をする自分をお客様もきちんと見ている、という事を意識する事もおすすめします。

県を跨ぐくらいサロンの場所が遠いい場合や、お客様をお連れする経緯をオーナーに隠さず話せるなら良いと思いますが、同じ業界内でやっていく訳ですし、感謝の気持ちが少しでもあるならしない方が賢明かと私は思います。単純に自分がされたら嫌ですしね。
今の時代、スタッフ情報は調べればいくらでも出てきます。詳細を話さなくても、お客様が自ら調べ連絡をいただく場合もあります。その場合は、お店に一言断れば、だいたいの場合が了承を得られると思います。

因みに私の知り合いのネイリストは、独立する際、お客様を連れて行くというよりもお断りしても付いてきてしまう、というくらい有名になってしまったため、2年かけてネイリストを自分と同じ実力に育て、それから独立しました。
その姿勢をオーナーにも認めてもらい、今でも2ショットで雑誌に出ている姿を見かけます。
技術職の転職は、本来はそれくらいデリケートに扱わないといけない問題という事です。

こうして、エステティシャンとして、新しいステージの幕が開けます。



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