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私たちFIJが目指す社会に向けて取り組むこと

私たちフォーアイディールジャパン(FIJ)は「誰もがチャレンジできる社会」を次の世代に繋ぐことをビジョンに掲げ、スタートアップの皆さんと共にあるべき姿を社会実装していくアクトタンクです。
3月から3期目を迎えメンバーも増えていくこともあり、改めて今の考えを言語化しておきたいと思います。
資源の少ない日本において、各地を担う産業の活性化や新たな産業創出に向けてチャレンジし続けることが重要であり、誰もがチャレンジしたいと思いそれが叶う社会を願っています。私たちはその中でも特に「域外からの収益を増やす地域スタートアップ」の存在が重要であると考え、地域スタートアップとしてチャレンジする人を応援してきました。
政府方針としても令和4年にスタートアップ育成5か年計画」が閣議決定されるなど、様々な施策が走り環境が整えられています。VCの投資対象になりそうなスタートアップをブラッシュアップしてVCさんにご紹介するようなシステムの施策を税金使ってやることでも無い気がしてきてますし、政府・自治体が運営するインキュベーション施設やアクセラレータプログラム、海外派遣なども充実してきた中で、事業領域を定めず広くあまねくを応援する環境を我々が整えようとする必要もないと思っています。
私たちは単なる調査・研究だけを行うシンクタンクではなく、「社会実装」にこだわるアクトタンクでありたいと願い起業しました。社会実装という成果につなげる意識を高く持ち、重要だが未だ解決されていない課題のうち我々が解決する意義があることにフォーカスしていきたいと思います。

私たちが取り組む3つの重点テーマ

1.新事業(産業)創出向けたノウハウ蓄積と学び合いのプラットフォーム形成

スタートアップや大企業による新規事業開発、自治体によるスタートアップ支援の取組みなど新事業創出に係る活動は初めてチャレンジする人々が殆どです。日本全国そこら中で車輪の再発明をするのではなく、属人的になりやすいノウハウを蓄積し学び合える場はまだ少ないと感じています。それぞれの取組みの独自性はもちろん重要ですが、共通する部分については先人の学びを蓄積し、アップデートしていくプラットフォームが必要だと考えています。

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)では、全国にメンターを派遣し起業家を発掘・育成するとともに、支援団体との情報共有・学び合いの場を提供するプラットフォームを運営しています。年末ギリギリにこれまで取組んで来た地域スタートアップ形成モデルについてnoteにまとめました。私の活動のベースとなる考え方ですので地域の方々にご一読頂けますと幸いです。

当社では地域のオープンイノベーション力の向上に向けクアトロヘリックスキャンプを主催しています。地域企業や自治体、大学、市民(産・官・学・民)4者とスタートアップによるオープンイノベーションのノウハウを蓄積・共有していく合宿という意味でクアトロヘリックス(4重らせん)と呼んでいます。

当社では、全国の自治体職員と社会課題解決型スタートアップとの出会いの場としてMonthly Pintch 7minutesを共催しています。自治体との協働ノウハウを蓄積・共有しています。

2.研究開発成果の社会実装(個々のプロジェクトマネジメントPM)

スタートアップには壁打ちや伴走してくれるメンター、VCの存在が重要です。伴走支援やアクセラレータプログラムなどは先述のとおり多数ありますし、我々もお引き受けはしていますが、特に研究開発型や大学発シーズの社会実装においては、プロジェクトマネジメント(PM)や事務局的なサポートが必要だと感じています。今後益々大学はイノベーション創出の担い手として地域おいて重要になって行きます。私たちはこの領域を重視し、ここでも車輪の再発明が行われないようPM&事務局ノウハウの蓄積&高度化を図り社会実装に拘るアクトタンクでありたいと思います。

当社では、横浜市立大学YCU COI-NEXT拠点(Minds1020Lab(マインズテントゥエンティラボ))にて若者の生きづらさの解消に向けたプラットフォームの社会実装に取り組んでおります。公開シンポジウム「若者の生きづらさを解消し、高いウェルビーイングを実現する社会」を2024年1月19日(金)に開催します。宜しければぜひリンクよりお申込みください。

  • 大学発スタートアップ、研究開発成果の社会実装

個別の案件については公表できませんが、最先端の研究成果を元に社会課題の解決を目指すプロジェクトに複数関わらせていただいております。これらを通じて「社会的に解決すべき課題に対し誰が資金を提供するのか」問題に対する解決策も見出していきたいと思っています。

3.真の女性活躍に向けた組織づくり

最後に、今後益々女性は労働力としても頼られる事になる中で、どんなライフイベント下にあっても働きたいと思える組織が必要になります。女性活躍に向けた様々な取り組みが始まってもなお、まだ解決していない重要な課題の1つと認識しています。特に同世代の子育てが終わりかけた女性達がブランク期間が原因で安易な業務に手を出したり派遣会社に登録する姿を見ると、残念な気持ちになります。これが、私が起業したもう一つの理由でもあります。
無いなら創ってみよう。と、現在のメンバーは全員女性であり、真に活躍できる働きやすい組織・風土を創っていきたいと思っています。
性別による拘りや排除意識は全くありませんので多様な方々の参画をお待ちしております。

さいごに

私の父は小さな建設会社を経営していて、私たち子どもが幼いころから土日もなく働いていました。そんな父は42歳という若さですい臓がんになりあっと言う間に亡くなりました。その後は母が働き兄弟2人を大学まで出してくれました。兄は就職から数年で起業していますし、私の夫も町工場の3代目経営者という環境にあって、私一人くらい企業にお勤めしていた方が賢いのではないか、と思っていました。
前職の居心地が良かった事もあり時間はかかりましたがいま起業してみて、本当に大変だけれども、自分が創りたい社会ややりたい事に寄り道せずに真っすぐ向かう事ができる環境と、ビジョンとパッションしかない状況でも可能性を感じジョインしてくれたメンバーとの出会いがあったことだけでも私の人生は豊かになったのではないか、と感じていますし、皆にもそうであって欲しいと思っています。
よく新規のプロジェクトで「3年目までは楽しい」と言われます。ここからしっかり組織をつくり、成果を最大化し、企業として一段階ステージを上げるためにも、いまこのタイミングで自分自身改めて意識を高めておきたいと思いました。

皆さま、引き続きのご指導、応援頂けますと幸いです。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

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