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苦手なことは仲間のチカラを借りる

15年在籍していた前職のIT企業では「フィードバックする文化や仕組み」があり、自分が苦手なこと(優れていることも)他の方のコメントからも知ることができました。そして優秀な方が多かったので、苦手なことは改善しようと思いつつ、仲間のチカラを借りることが多かったです。

巨人の肩に乗る

上司に言われた一言で、まさに「他の人(先人)の知恵を借りる」ということを教えてもらった一言です。
西洋のメタファーで「先人の積み重ねた発見に基づいて何かを発見すること」で、アイザック・ニュートンがロバート・フックに宛てた書簡にあったと言われています。

私がかなたを見渡せたのだとしたら、それは巨人の肩の上に立っていたからです。
(原文: If I have seen further it is by standing on yᵉ sholders of Giants.)
(現代: If I have seen further it is by standing on the shoulders of giants.)
らしい

アイザック・ニュートンがロバート・フックに宛てた書簡を解説した文章から

前職のIT企業では、主に人材育成や組織開発を担当していました。
そのような「ヒトや組織」のことは、多くの先人が知恵を絞り、仮説を立て、データを集め、立証して、各種のモデルや法則(※)にしてくれています。
※他のエントリーで紹介している「経験学習モデル」や「組織の成功循環モデル」など

困ったことがあったとき、初めての状況で何もわからないときに、近くの人に聞くことも大切ですが、普段から文献を読み、先人たちのモデルや法則、他社事例などを知っておくと、巨人の肩に乗りやすいということを知りました。

ただし、他のエントリーでも書きましたが、ヒトや組織は、常に変化しているし、先人が研究した時とは状況も異なるので、法則やモデルが適用できないこともあります。
だから、巨人の肩に乗ってある程度まで連れて行ってもらったら、最後は自分の知恵を使うことが大切だと思っていました。

測れないものはマネージできない

これも尊敬する上司に言われたひとことです。
「人事業務は数値化できないものが多く、成果や改善点がわかりにくい」という課題に対して「測れないものはマネージできない」と言われ納得した記憶があります。

ドラッカーの言葉からの引用と思っていましたが、調べたところそのままの言葉はなく、ドラッカーは「測定できないものに責任を負うべきではない」という趣旨のことは言っているそうです。

  • マネージャーのマネジメント力

  • 組織の結束力

  • あの人のコミュニケーション力

  • 部下のモチベーションが高いか低いか

など、人事領域には、よく使っている言葉なのに、実はちゃんと測ったことがないというものが多く、現代のデータ社会の中では意外にデータ化されてない領域だと思っています。

データで見るときの教え

データ化しにくい人事領域で、頑張ってデータ化したのに、そこから示唆が得られないともったいないです。
そんな時に思い出すのは、「イシューから始めよ」の著者安宅和人さんとお会いした時にお聞きした「グラフでわかるのは比較、推移、割合、分布しかない」という言葉です。
(安宅さんはものごとをシンプルでわかりやすく伝える達人です)

仮説がある時は、仮説を証明(反証)するにはどのようなグラフにすれば良良いのか考え、仮説がない時は、データを眺めていても埒があかないので、いくつかグラフを作ってみる、ということをしていました。

ゴールからイメージする

私は目の前の課題解決に集中してしまうことが多く、ゴールイメージから入るのがとても苦手です。「ストレングスファインダー」でも「未来志向」が30位(34個中)です。

だから特に企画を考える時など、前職で聞いた以下の言葉をおもいだすようにしていました。

  • 企画はプレスリリースの文面から考えている(某プロデューサー)

  • 自分たちのいまやっている仕事をいつか本にして出そう(人事の上司)

  • 人事カンファレンスで登壇しているイメージがある(人事の尊敬する人)


何かの参考になれば幸いです。
そしてもし良かったら、この記事への「スキ」や他の記事も読んでいただけたら嬉しいです。


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