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まずイシュー度の高いことから考える

長年社会人をしているので、ありがたいことに多くの方から「仕事の進め方」を学ぶことができました。実践できているかどうかはさておき。
参考になればと思い心に残っている教えをいくつかご紹介します。

生産性の高い人は「犬の道」に入らない

光栄なことに「イシューからはじめよ」の著者の安宅和人さんとお話しする機会があり「生産性の高い人」のお話をお聞きすることがありました。

圧倒的に生産性の高い人は、ひとつのことをやるスピードが10倍、20倍速いわけではなく、バリューのある仕事をしている。
バリューのある仕事とは以下2つで成り立っている。
・イシュー度=自分のおかれた局面において答えを出す必要性の高さ
・ 解の質 =どこまで明確に答えをだせているかの度合い

聞いたお話と『イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」』を要約

犬の道」とは、上図の左下にいる人が、一心不乱に大量の仕事をして、まずは解の質を上げ、徐々に右上にいくアプローチとのこと。生産性の高い人は、まずイシューを見極め、それから解を徹底的に磨き込む。

聞いたお話と『イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」』を要約

それっぽく見えても一度疑ってみる

仕事でよく遭遇するのが「課題を見つけて解決する」ですが、その時に気を付けていたのが「それっぽい原因が見つかっても一度疑ってみる」でした。

因果関係・相関関係・実は関係ない

因果関係:Aを原因としてBが変動すること
相関関係:AとBの事柄になんらかの関連性があるもの

「気温とビールの売上」は「気温が高くなるとビールが売れそう」だから因果関係がありそう。

「習慣的に運動している人は筋力がある」はどうでしょうか?
運動をしているから筋力が付いたのか、筋力があるから習慣的に運動できるのか、「ニワトリが先かたまごが先か」のような話に感じます。つまり因果関係はわからないが、この2つには相関関係はありそうです。

HRBP(組織担当人事)をしていると、現場の方から
雰囲気が悪いから若手社員が辞めている
というようなことを聞くときがあります。
「雰囲気の良し悪し」と「若手社員の退職率(や退職数)」に因果関係があると考えて、「雰囲気を良くする施策をしよう!」と解決策に飛びつきそうになりますが、それっぽい原因が見つかっても一度疑ってみる。

まず因果関係を疑う。
雰囲気が悪いから若手社員が辞めるのか。
若手社員が辞めるから雰囲気が悪くなったのか。

そもそもこの2つは関係があるのか、相関関係も疑ってみる。
雰囲気が悪いのは違う理由があるのではいか。
若手社員が辞める理由は他にもあるのではないか。


何ごとにもスピードを求められる時代?なので、
一度立ち止まって考える(疑う)時間なんてない
と思われるかもしれませんが、
「これは今、解くべき課題なのか」
「その課題の本当の原因は何か」
が的外れだと、結局、問題解決まで遠回りすることになると考えています。

何かの参考になれば幸いです。
そしてもし良かったら、この記事への「スキ」や他の記事も読んでいただけたら嬉しいです。


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