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菜の花と春の味覚

先週は春の気配を感じるような暖かさでしたが、今週からまた寒くなり、今週末の大寒の頃には、この冬最強寒波襲来とか・・・
このまますんなり春に向けて暖かく・・・とはいかないようですね。

とはいえ、近くの産直市場に顔を出してみると、早くも菜花やフキノトウが出ていたので、早速、ひと足早い、春の味覚を楽しみました。

ひと足早い、といっても、実際のところ、フキノトウが顔を出すのは、春というより、年明けぐらいだったような気がします。

多摩在住の頃は、庭に蕗がいっぱいだったので、よく摘んで食べていました。何度も何度も採って食べていたのですが、それでもとても全部は食べきれず、そのままほおっておくと、庭が蕗だらけになってしまうので、これ、売れないかなぁ、もったいなぁと思いながら、最後は、雑草と一緒に草刈りの対象になっていました。摘んだらすぐ湯がくのがいいと、アクが出たら美味しくなくなるから、と義母に教わり、すぐ湯がけるように水を入れた鍋を火にかけてから、摘んだものです。

それくらいかなり気を遣って水煮にしていたのですが、こちらに来たら、地元のおばちゃんたちが摘んで水煮したものをそのまま直売所で売っていたりするので、あまり自分では摘まなくなりました。

といっても、フキというとこちらはツワブキを食用にしていて、関東で見かけたフキは、ほとんど食べません。逆に関東ではツワブキはほぼ観賞用で、食べられるとは聞いていたものの、実際に食べたのは、こちらに来てからでした。

そのツワブキも直売所やスーパーの産直コーナーでは、地元のおばちゃんたちが皮を剥いて湯がいたものを売っているので、それを買ってくることが多いです。庭に植えたものがやっと増えてきて、湯がいて食べられるぐらいの分量にはなってきました。ツワブキは芽が出てまもない、葉っぱの緑がまだ薄い柔らかいものだけを摘んで頂きます。時間が経っているものは、硬くて美味しくないそうです。

そんなフキの季節は、もうちょっと先ですね。その前にフキノトウやタラの芽ですが、そういえば、タラの芽も直売所では見かけるようになりました。

以前はタラの木も庭にあり、これが、トゲが凄くて、剪定には苦労しました。尤も、トゲに苦労したのは、柚子や山椒の木も同じくですね。
手入れの大変さから、山椒はもう庭にはなくていいと思っていたのですが、相方が山椒の木が欲しいといい、2年ぐらいに前に植えています。実は付きません。

毎年、美味しい実山椒の佃煮を売りに来られていた方から、家に実山椒の木があると伝えると、実山椒の木は貴重だから、大切にしてください、と云われ、その佃煮の作り方をとても丁寧に詳しくて教えて下さり、とにかく摘む時期が大切と、そのタイミングを間違わないようにと教えて頂いて、時期が近くなると、毎日のように、実をひとつふたつ摘んでは硬さを見ていたものです。今は、時々、直売所に並ぶ実山椒を買いますが、佃煮に出来るほどの量はありませんので、炒めもののアクセントにちょっと加えるぐらいです。

ちょっと苦みのある春の野草たちは、冬溜め込んでしまった余計なものの排出にいいと云われています。そして、この排出が適切にされないと、梅雨時期の湿気や夏の暑さが堪えます。梅雨や夏が苦手、という方は、春の時期の苦みのある野菜を意識的に取り入れるようにされるといいです。

そうではなくても、季節には季節のものを頂きたいですね。

ということで、最近はまっているのは、菜の花のお浸し。最近では、冬野菜のほうれん草よりもたくさん出まわっているので、緑の野菜が欲しくて最初買ったのですが、新しいレシピを見つけてすっかりそれにはまりました。
正確には、菜の花と油揚げのピリ辛和えです。焼いた油揚げを短冊に切って、茹でた菜の花と、醤油、おろしにんにく、豆板醤など辛味のある調味料と和えるというもの。焼いた油揚げの香ばしさと、菜の花のほんのりとした苦み、それに、にんにくと唐辛子のパンチの効いた辛味がよく合って、相方もお気に入り。もう毎日でも食べたいぐらい、はまってます(笑)

そんな、菜の花の咲き具合を見に、いつもの川沿いの遊歩道の方へと車を走らせてみました。出掛けた日は生憎小雨ぱらつくお天気でしたので歩いてみませんでしたが、車窓から見ただけでも、黄色い絨毯が広がっていました。
お天気が良い日に、今年も歩いてみようと思っています。

写真は、昨年の菜の花で2月に訪れたときのものです。
川沿いに続く遊歩道には、菜の花の他に水仙も植えられていて、更に反対側には、河津桜が植えられています。2月ぐらいになると、河津桜もぼちぼち咲き始めるので、3種類のお花が同時に楽しめるので、2月のお天気の良いときに訪れるのがお勧めです。


シロウオ漁も始まっていました。

このシロウオ(素魚)漁、この川の春を告げる風物詩のひとつになっています。最初、シラウオかな、と思っていたのですが、シラウオは白魚と書き、シロウオ(素魚)とは全く別物だそうです。
シロウオは、スズキ目ハゼ科に属している魚で、体長は、成魚でも5センチほどにしかならず、群れで移動する習性があり、沿岸の浅い海でプランクトンなどを捕食していて、春になると、成魚が河川の下流域に遡上するようになり、そこで産卵をおこないます。なので、海から近い場所で漁がおこなわれるのですね。
シロウオ漁というのは遡上してきたシロウオを、四手網=十字に組んだ竹2本に網を吊るしたものですくって獲る、という独特の漁スタイルです。
この場所で、シロウオ漁が始まったのは、大正時代の中頃のことだったそうですが、近くで石炭の採掘が盛んになったころ、川の水が汚れ一時は漁も廃れてしまったとか。炭鉱が閉山された昭和40年代から漁が復活したものの、現在は、漁をされる方も高齢化が進み、後継者も減っていて、漁をされている方も少なくなっているように感じますが、町が、シロウオ漁体験などを行ったり、シロウオ料理を提供しているお店を紹介したり、シロウオ漁体験なども行ったりして、毎年時期になるとシロウオ祭りが開催されています。
でも、実は私はこのシロウオをまだ一度も食べたことがなくて、踊り食いといって、生きたままのものをそのまま食べたりもするようなのですが、それがどうも苦手で、あえて食べずにいるのですけど(直売所では生きたまま売っているので、踊り食いで食べないといけないと思ってましたが、シロウオは死んでしまうと白く変色して風味も落ちてしまうために、あえて、酸素と水を充満したポリ袋などに入れて、生かした状態で取り扱いされるのが通常だそうです)、一度くらいは天ぷらなどだったら食べてみてもいいかな、とも思ったり・・・。

ちなみに、シラウオ(白魚)は、霞ケ浦などの淡水に棲む魚で、海水域に住むシラウオとは、そもそも住んでいる場所が違うのですね。


過去のシロウオ漁の写真から




シロウオ漁も時期が限られていますので、この漁が始まると、もうすぐ春だなぁという感じがします。


普段、順光線ではあまりお花の写真を撮らないのですが、振り返った友人が、こっちから見たら、とっても綺麗だよ~というので撮ってみました。順光の方が確かに色は綺麗に出ます。

写真右手に河津桜が植えられています。
少し咲き始めていました。


逆光で。
川沿いを遊歩道がずーっと続いているので、
歩く人、犬のお散歩の人、ジョギングする人・・・
お花の時期は特に多くの人とすれ違います。


水仙も


このとき、友人と一緒にランチに入ったお店のテーブルにミモザが活けられていて綺麗だったので、ミモザメインで、おにぎりとキムチが手前に写っています。



ランチ、これなんだったろう。
何を頂いたのかすっかり忘れてます(^-^;


珈琲とスイーツと。やっぱりミモザメインで
スイーツはすっかりボケてますね(-_-;)



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