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長崎の食6~赤マテ貝~

現在は、日本全国でも、佐世保でしか漁をしていないという貴重な細長い二枚貝です。通常のマテ貝は、主に西日本で食用にされていますが、相方は、子供の頃、千葉で潮干狩りしたときに、アサリに混ざって獲れたことがあって、食べたらとっても美味しかったのでよく覚えている、と云います。それ以来、見たことがなかったそうですが(でも、関東でも獲って食べている人もいるようですね。獲れないわけではないと思いますが少ないんでしょうか?)、なんと、そのマテ貝の中でも、更に味がよく、プリプリっとしていて甘味も強く美味しい貴重な赤マテ貝を、こちらへ引っ越してきたばかりの頃、産直所で売っているのを見かけ、よく購入していました。

その頃は、マテ貝と赤マテ貝の違いもよくわかっていなくて、ただマテ貝って美味しいんだなぁって思って食べていました。あとになって、マテ貝と赤マテ貝は違うこと。赤マテ貝は、今では佐世保の針尾瀬戸でしか獲っていない希少な貝であることを知りました。

いわゆるマテ貝は、砂地に作る巣穴に塩を振って、貝がニュッと出てくるところを捕獲しますが、赤マテ貝は、かえしが付いた専用のかぎ針を使って刺して獲る「突き漁」という伝統漁法で獲られています。近年は、漁獲高が減っているという話も伺っています。

2016年頃だったかに、青空レストランという番組で取り上げられて以降、有名になって問い合わせが殺到したということですが、それまでは、地元の人しか食べていなかったそうです。

かぎ針を上下させる時、振動がかなりあり、約半数は落ちてしまっていて、落ちたマテ貝は、海底に戻ることが出来ず、他の生物に捕食されてしまったり、死んでしまったり・・・。ということは、半分は無駄に?命を落としてしまっている、ということになるのかと思うと考えさせられりところもあったり。

そして、その生態はまだ謎に包まれている部分も多いようですが、その貴重さを知った上で、漁が出来る今(2月~5月)だけ、季節の味、地元の味として、味わいたい。ということで、初物を見つけたので、購入してきました。

以前は、毎年3月に「もう、マテない!魚貝まつり」というこの針尾の赤マテ貝をたっぷりと堪能できるイベントが行われていましたが、2018年で終了となりました。開催場所だった針尾の浦頭埠頭に大型のクルーズ船が入港する大きな埠頭が建設される為、ということで、以降は他の場所での開催をする、という噂もちらほら聴こえていたんですが、昨年、このイベントが行われたという話は聞いていません。

イベントの時は、炭火で焼いて食べていたんですが、家で食べるときは、フライパンでバター炒めが、一番簡単で美味しいです。

ちなみに佐世保にはこの赤マテ貝を使ったラーメンを提供しているお店がありますが、相方が一度試しにと食べに行ったところ、化調が強すぎて食べ終わってから具合が悪くなってしまったという話を聞いてから、私自身は一度も食べに行っていません。外で食べるときの絶対条件として、化調、いわゆる化学調味料を使っていないこと、というのが私達の中にはあるという事を、前のnoteに少し書いているのですが、それについてもう少し補足したいと思いながらまだ書けていません。補足するにあたって、過去の写真をあさっていましたが、まだあさりきれていないので、もう少し時間をください。って誰も待っていないだろうとも思いますが(;'∀')食べ物のことを語る上で、私にとってはとても重要なことなので、一度きちんと書いておきたいと思っています。なので、その化調を使っていなければ、本当は食べに行きたいんですけれどね。一般的には、美味しいとウケる味なんだろうと思います。

読んで頂いてありがとうございます。ご縁に感謝します。頂いたサポートは、フィルム写真を今後も撮り続けていく活力や、美味しくて身体にも良い食を広めていく活動に使わせて頂きます。