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社会の中に保育士の居場所を②

自分が保育の現場を離れて潜在保育士になってから、
同じ立場の人たちの声を聞くようになり、
それが起業につながったという前回のお話の続きです。

今、私が「保育」をキーワードにして行なっていること。
その柱となる思いと、現在行っていることを、
言語化してみようと思います。

人を支える

潜在保育士や保育士を目指す学生の中には、
保育現場で働きたい!という意欲を持っている人ももちろんいますが、
躊躇している人も多いようです。
最近の「保育士による不適切な保育」の問題が出てくるほど、
不安を口にする人は多くなってきています。
一度保育士として現場で働いた経験がある人は、特に。

もし国が、保育士の配置基準を見直し、今よりももっと保育士を増やして、
より丁寧な保育ができるようにしたとして、
(もちろん、早くそうなって欲しいけれど)
全国の保育園やこども園を潤すくらいの保育士が、
湧いて出てくるとは思えません。
潜在保育士の掘り起こしをして、
現場に戻ってくる人を繋げることはもちろん大切ですが、
「もう戻らない」と決意している保育士たちの居場所も必要なのではないかと考えています。
潜在保育士も、保育士として語れる居場所をつくっています。


<事業内容>
保育士の対話ワークショップ・座談会・働き方相談
2023年春 「地域を支える保育士講座(仮称)」開講予定

保育現場を支える

一方で、人手不足の中、保育の質を上げようと奮闘している保育現場も
なんとか支えることができないか、私にできることがないかと考えています。
潜在保育士を支えて、現場に戻りたいと思ってくれたら、
それはそれでとても嬉しいこと。
戻ったことを後悔せず「やっぱり現場は楽しい!」と思えるためには、
いろんな仕組みや手立てが必要そうです。
その中で一番大切なのは、現場が保育士にとって安心できる場所であること。
子どもの命を守り、育みながら、緊張感の中で様々な業務をする仕事は、
報告・連絡・相談が多く、職員間のコミュニケーションが不足しがちです。
保育士の離職理由の一位は「人間関係」
本当は同じところを見ているのに、
本当は同じことを言ってるのに、
タイミングや見方や表現が違うだけで、すれ違ってしまうこともあります。
そんな小さなささくれが重なり、どんどん傷口が大きくなって、
気がつけば誰かが退職を考えているということにならないために、
少しホッとしながら、自分の立ち位置や、周りの人たちとの関係性を見つめる時間を持つことも大切ではと考えています。


<事業内容>
保育現場の対話のワークショップ研修・感情コントロール研修
保育に関するご相談

保育と保育以外をつなぐ

最近、保育関係者以外の方とお話をすると、
「保育士さん、大変ですよね」と気にかけていただきます。
保育に関心を持っていただけるようになったのは嬉しいのですが、
テレビやネットの話題が出てくる時は、あまり嬉しくないニュースが多いのです。
最近の「保育士による不適切な保育」のニュースが続き、
保育の仕事量の多さ、お給料が低い、人手不足、書類が多い・・・
そんな働く環境や現状がクローズアップされてきました。
子育て中で保育園を利用しない人たちも
「それって、どうなの?」と気づいてくだされば、
国が動くきっかけになるかもしれない。
そんな期待を持っています。
そして、もっと保育士の専門性を知っていただくことで、
社会の中に「こんなところに保育士さんがいたらいいのにな」
が見つかるのではと思い、機会があれば思いをお話しさせていただいています。
そんな居場所がたくさん見つかれば、
もっと専門性や経験を発揮できる保育士が増え、
社会の中の課題に取り組んでいけるんじゃないかな。
そんな渦を作っていきたいな、と日々妄想しています。


<事業内容>
「保育や教育、福祉を考える対話の会」(オンライン)

書いてみて感じたこと

自分の頭の中には常にあることだけど、
人には伝わっていないと感じることがよくあります。
「今、何してるの?」
と聞かれることもあり、ちゃんと言語化したいと思っていました。
簡単ですがまとめてみて、自分が大切にしたいことを再確認したし、
保育士の居場所を作った後に、何をしていくのか?を、
もっと考えていく課題も見えました。
そして、書いてて気づいたことは、
いつもこれでいいのか不安や自信のなさがあったけれど、
やっていくって決めているから、大丈夫だということでした。
うん。まとめて良かった。
あとは、ご縁が繋がっていくと嬉しい。
がんばります。


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