Yoshihiro Nishino

あなたの健康を応援するサポートライター🄬です。 医療機関で臨床検査技師として、40年近…

Yoshihiro Nishino

あなたの健康を応援するサポートライター🄬です。 医療機関で臨床検査技師として、40年近く勤務してきました。 現在はKindle出版のプロデュース業やラジオのパーソナリティをしています。 こころとからだのお役立ち情報などを紹介したいと思います。

最近の記事

ミネラルのはなし

今回はミネラルを取り上げます。以前にも何度か取り上げたことがあったかと思いますが、今回は食品添加物の括りで考えてみる事にします。ミネラルと聞くと、「食品に含まれる栄養成分じゃないのか?」と思いますよね。私もそうでした。それをわざわざミネラルを添加するって、いったいどういう事なんでしょう。 食品に添加する場合のミネラルは「栄養強化剤」というグループの括りの一つとなるんです。この栄養強化剤として、他にビタミン類やアミノ酸といったものがありますが、アミノ酸はすでに取り上げました。

    • アミノ酸の話(2回目だった)

      今回取り上げるのは「アミノ酸」なのですが、これって生化学では「たんぱく質を作る単位で約20種類が体の中に存在する」という事になっています。「なんでわざわざ食品に添加するの?」なんて考えたことはありませんか。そんな疑問も含めて、今回はアミノ酸について考えてみることにします。 そもそも、普通のアミノ酸とわざわざ食品に添加したアミノ酸、いったい何が違うのでしょうか。まず普通のアミノ酸は自然界に存在しているものですね。場所は生体の中や食品となるものの中などで、そのままの形であったり

      • 栄養強化剤のはなし

        今回取り上げるのは「栄養強化剤」という名の添加物です。この名前から受ける印象で考えると、「加工食品として足りなかったり少なかったりする栄養をプラスするための添加物なのか?」、そんな疑問を持ったのですが、果たしてどんな添加物なんでしょうか。それにしても、あまり成分表示では見かけたことがなかったような気もするのですが、どうなんでしょうか。 調べてみると、あるサイトでこんな記事を見つけました。書かれていたコメントを要約すると、「栄養強化剤とは、栄養成分を強化するために使用される添

        • リン酸塩(Na)のはなし

          今回はリン酸塩を取り上げます。これもまた、いろいろなウワサが飛び交っているようですね、それだけ使用される頻度が多いという事でしょうか。そうなると安全性の問題は当然としても、食品に添加されている量についても気になります。 リン酸塩が食品に添加される理由ですが、思いつくのはpHの調整をするんじゃないかという役割りです。実際に化学の実験などではリン酸化合物を使った緩衝液というものを使用することがありますので、pHを安定させる働きがあるんじゃないかと考えたのですが、どうやら当たって

        ミネラルのはなし

          pH調整剤で知っておきたいこと

          前回は、世の健康志向に応える形でpH調整剤の使用が増えつつあるようだということを書きましたが、食品添加物が話題に上がるときは「発がん性」のように、健康に悪影響を及ぼす可能性が有るのか無いのかといったものが多いようです。たしかに、発がん性なんてあって欲しくはありませんから、誰だって気になります。それらを含めて、今回は体への影響を考えてみます。 ある記事によれば、pH調整剤に発がん性は認められないとの記載がありました。また、これ以外の記事を探してみても発がん性があるという記載は

          pH調整剤で知っておきたいこと

          pH調整剤のはなし

          時々見かける(気になる?)食品添加物に「pH調整剤」というものがあるのをご存じでしょうか。普段はあまり気にせずにスルーしているかもしれませんが、考えてみると、これっていったい何でしょうか。べつに強い酸やアルカリが添加されているわけではありませんので、その意味では心配する必要は無いのですが、何かわからないものが入っているとヘンに不安ですよね。今回はこのpH調整剤を考えます。 pH調整剤(pHの表記に指定があるのかどうかは分かりませんが、一般的に用いられている方法にいたします)

          pH調整剤のはなし

          亜硝酸塩の健康被害のはなし

          前回の続きで、今回は何かと良くない話題で取り上げられることが多い亜硝酸塩について、身体に対する影響を調べてみたいと思います。 亜硝酸塩についての危険性として話題に上がるものは「発がん性」でしょうか。「発がん性」と聞くと「とんでもなく危険なもの」という印象を持つ人がいるかもしれませんが、亜硝酸塩の場合はいろいろな研究がされていて、それぞれの立場で表現や結果の解釈に差があるようにも感じます。 例えば、ある説では「発がん性物質のニトロソ化合物を生成する可能性があると一部で指摘さ

          亜硝酸塩の健康被害のはなし

          亜硝酸塩のはなし

          今回取り上げる食品添加物は「亜硝酸塩」です。じつは、この物質はいくつかの表記があるらしく、ある食品には「亜硝酸塩」と記載があり、別の商品では「亜硝酸ナトリウム」と書かれていたりします。何かルールがあるのでしょうか。そういったことも含めて、今回は考えてみます。 まず「亜硝酸塩」はというと、亜硝酸の「塩」という意味です、ここまでは分かりますよね。その「塩」とは、この場合は亜硝酸と金属やアンモニウムなどの(+)のイオン(陽イオン)が結合してできた化合物の状態であることを意味します

          亜硝酸塩のはなし

          酵素の話

          今回は、食品添加物の中でこの記載を見ると個人的にちょっと違和感に感じる「酵素」について書いていきます。いったい何なんでしょうね、この「酵素」って。一般には酵素というと生物化学反応に出てくる物質で、食べた物の消化吸収に重要な役割を果たすたんぱく質といったところです。化学反応を仲立ちする役割りを持ちますが、薬品ではなく穏やかに反応を進め、しかも特異性が高いという特徴があります。 食品添加物としての酵素は一括名で、「食品の製造または加工の工程で、触媒作用を目的として使用された、生

          かんすい

          今回取り上げるのは「かんすい」です。「これって、いったい何?」、私はいつもそう感じていました。袋やカップのラーメンのような商品には記載されているのをよく見るのですが、なんだかサッパリ分かりませんでした。そういうことなので、今回は書くついでに勉強しておこうと思います。 たいていの場合、ひらがなで書かれていることが多いように感じます。だからこそ、余計に分からなかったのですが、漢字ではいくつかの表記があるようで、しかも中には読み方が分からない漢字もあるようです。共通していたのは、

          調味料の表示と影響を考える

          今回は、調味料の省略された表示が示す内容であったり、いろいろとウワサが絶えない「調味料の表示と影響」について、考えてみることにします。 まず、調味料も食品添加物ですから、表示をしなければなりません。そのルールは食品衛生法という法で定められているのですが、それによると調味料は一括名で表記してよいとされているんです。したがって、「調味料(アミノ酸等)」と表記されている場合、アミノ酸が調味料として使われているんだな~という事は分かるのですが、その詳細(つまり、どんな種類のアミノ酸

          調味料の表示と影響を考える

          アミノ酸以外の調味料(有機酸、無機塩など)

          今回も調味料の話題です。アミノ酸、核酸が出てきましたので、今回は有機酸や無機塩など、その他の調味料として添加される物質について書くことにします。 有機酸だとか無機塩だとかって、いったい何でしょう。食品のパッケージの裏やら横やらに書かれている成分表で目にするくらいの言葉で、普段はその場所以外で見かけることがなさそうな名前ですよね。 先ず有機酸ですが、こちらは「酸性の有機化合物」という括りのものだそうです。まだ、よく分かりません。有機だとか無機だとか、いったい何が違うのかとい

          アミノ酸以外の調味料(有機酸、無機塩など)

          アミノ酸以外の調味料(核酸)

          今回取り上げるのは「アミノ酸以外の調味料」というテーマです。前回の続編といってよいかもしれませんが、アミノ酸以外にも調味料として使用される添加物があるようなので、それについて書くことにします。今回はその中でも「核酸」についてです。 前回のアミノ酸のところでは「グルタミン酸ナトリウム」を取り上げましたが、じつはこの他にも「グリシン」などが存在しています(前回は割愛しました)。 これらは表示の上では「調味料」として括られるものですが、甘味料や酸味料は除くとされています。 ま

          アミノ酸以外の調味料(核酸)

          食品添加物としてのアミノ酸

          食品添加物として「アミノ酸」という記載があるのをご存じでしょうか。これって、考えてみると変な話ですよね。アミノ酸はたんぱく質を構成している物質ですから、食品として含まれていてもおかしくはない物質です。なのに、なぜわざわざ食品添加物として記載されているのでしょうか。そしてこの両者、いったい何が違うのでしょうか。 食品添加物として記載の場合、「調味料(アミノ酸)」といった表現になっていることが多いようですが、これらは通常のアミノ酸とは別物として捉えなければなりません。 最初に

          食品添加物としてのアミノ酸

          加工デンプンの役割り

          今回は続きで、加工デンプンの働きについて書いていきます。なぜ加工デンプンを使用するのかという疑問は、天然のデンプンではいくつかの欠点があったための改善策として使用するに至ったということでしたね。何が欠点だったかというと、保存性や安定性の問題、天然のデンプンは水に溶けない、粘度が持続しない、そして食品を加工する時の加熱などの条件に耐えられないなどでした。 また、今回も食品添加物の一つとして書いていますので、加工デンプンも食品添加物として考える必要があります。加工デンプンにはい

          加工デンプンの役割り

          加工デンプンの話

          今回は「加工デンプン」を取り上げます。まずは、加工デンプンとは何かという話から。 加工デンプンは天然のデンプンが持つ性質を改良するために、化学的・物理的などの処理を加えて作られたデンプンを指します。加工するための元のデンプンは、じゃがいもやトウモロコシ、小麦などが使われています。 なぜ天然のデンプンではなくて加工デンプンなのか、加工する必要があるのかという理由、知りたいですよね。調べてみました。すると、実は天然のデンプンにはいくつかの欠点があるそうです。ちょっと挙げてみる

          加工デンプンの話