奇跡の脳

奇跡の脳 - ジル・ボルト・テイラー



脳科学者であるジル・ボルト・テイラー氏が、左脳に脳卒中をおこしたときに自分の脳内で何が起こっていたのかを実にリアルに語っています。


奇跡の脳『脳卒中体験を語る』



人間の脳の左脳と右脳は、完全に独立した別個のパーソナリティを持っており、彼女の左脳に内出血が広がっていくにつれて、左脳本来の機能が失われつつある中で、唯一、健全な脳の働きを保っている右脳が見せてくれた世界をユーモアを交えてわかりやすく説明してくれています。


過去・現在・未来という時間軸で考える直線的な左脳は、言語脳とも呼ばれ膨大な情報の中から最適と思われる情報を拾い集め、内面の世界と外の世界を繋げる役割をしています。

一方、右脳は、今ここ「right here, right now」の世界、自分とそれ以外のものが存在している二元の世界ではなく、すべての境目が曖昧な非二元の世界であることが、彼女の体験からよくわかります。

 

私たちは誰でも右脳と左脳、2つの世界が融合したそれぞれの世界観で生きています。

生まれ落ちたときは優位だった右脳の働きも、家庭での躾や学校教育、そして社会システムに適応するために、どんどん左脳優位にならざるを得ないのが現実です。

そのため、競争や比較、私は「I am」という分離の状態が強調されていき、宇宙と繋がっていたはずの本来の意識が、左脳の思考のおしゃべりにかき消されて感じることができなくなっているのです。


現代社会を生きる上で、左脳を完全にストップさせてしまうことはできませんが、右脳の世界をもっと生きることができれば、人々は互いに優しくなれ、ストレスいっぱいのこの分離の世界の幻想から目覚めて、心穏やかに今を生きれるようになるのではないでしょうか。




機会があれば、彼女の著書もじっくり読んでみたいものです。


🔗 奇跡の脳―脳科学者の脳が壊れたとき (新潮文庫) 文庫 – 2012/3/28



内容紹介
脳科学者である「わたし」の脳が壊れてしまった――。ハーバード大学で脳神経科学の専門家として活躍していた彼女は37歳のある日、脳卒中に襲われる。幸い一命は取りとめたが脳の機能は著しく損傷、言語中枢や運動感覚にも大きな影響が……。以後8年に及ぶリハビリを経て復活を遂げた彼女は科学者として脳に何を発見し、どんな新たな気づきに到ったのか。驚異と感動のメモワール。
(アマゾンの紹介文より)




元記事:奇跡の脳 - ジル・ボルト・テイラー(ミカリュス・ブルガリスの心の薬箱)
April 27, 2016 15:54:22 テーマ:気づき

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