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青空文庫のような海外サイト Project Gutenberg & 二人のアメリカ女性作家

著作権切れの日本の小説を読める青空文庫。そのアメリカ版Project Gutenbergは6万冊以上のebooksが読める。英語以外(フィンランド語等)もあった。

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ちょうど読みたいと思っていた本があった。

「若草物語」の作家ルイーザ・メイ・オルコットが違うペンネームで書いた小説。

巣ごもり中に読んでみたい。

ちなみに、「若草物語」はアメリカが南北戦争の頃の東部の中流家庭の4姉妹の物語。オルコットも東部出身で、次女ジョーのキャラクターは自身と言われている。

同じ南北戦争の時代というと、「風と共に去りぬ」が南部の女性を主人公に描いた物語も有名。作者のマーガレット・ミッチェルも南部出身。

同じ時代でも、さすが大国。南北ではそれぞれ環境がまったく違う点がわかって興味深い。移住前の出身国や産業が違いをつくっているのだろう。乳母のようなひとがいる点は同じだけど。

ちなみに、アメリカではイギリスからナニー(家事や子どもの世話・教育をする女性)を雇うひともいる。多分主に東部。

そして、このふたりの作家は生きた時代は違うけど、なぜかどちらも短命だった。オルコットは50代半ばで病死、ミッチェルは50歳前で交通事故。

オルコットが生きた時代は19世紀なので、そもそも寿命は長くなかった。

ふたりが対極な点は、作品数と代表作の終わり方。

ミッチェルが出版した本は1冊だけ。この作品は亡くなる13年前に出版されているので、ほかの作品を出すチャンスはあったはず。そもそも出す気はなかったのか、完成度が問題だったのか。ちなみに、続編を書く気はなかったようだ。

一方、オルコットは家族の稼ぎ頭だったため常に忙しかったようだけど、作品は結構発表している。別名でも発表しているので、病死しなければ、もっと作品を書いていたに違いない。

未婚だったオルコットが書いた若草物語で主人公たちは幸せな結婚をするが、バツイチで再婚したミッチェルの作品は、微妙な終わり方をする。このエンディングは最初から決まっていてミッチェルは変更する気はさっぱりなかったらしい。

どちらも時代を超えて作品が再版され続けているところがすごい。

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