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☆本#73 罪な女 「旅路」池波正太郎著
ついに池波正太郎の本を読んでしまった。。。
時代小説家の池波正太郎や藤沢周平の本を読むのはまだまだ先だと思っていたのだけど。
旅路の舞台は綱吉のころの江戸時代。
主人公美千代は、19歳で嫁ぐも夫が切り殺され21歳で寡婦となる。切り殺された夫の仇を討つため、江戸に向かう。周りを巻き込みつつ思わぬ方向へ話が進む。
彼女っていわゆる「罪な女」で、魅力的なので意図せず周りを魅了してしまう。それで、結局ふたり命を落とす。。。そして、困っていると不思議と助けがある。
紆余曲折合って、彼女は結局仇討できる。そして、最後は縁あって商家に嫁入りして幸せになる。
このストーリーで引っかかるのが、夫を斬った近藤のこと。
夫が悪事を働いたことを妻に知らせることなく終わる。だから、美千代は誤解したまま、真実を知らないまま話が終わる。ここ不完全燃焼的。
近藤は、美千代に恋心を持っていたけど、それを昇華して新たな一歩へ踏み出そうとした矢先美千代のせいで命を落とす…。しかも本人は達観していて、抵抗する気はなかった。
江戸時代の人々の命は、重くて、儚い。
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